マーラー/交響曲第9番ニ長調@若杉弘/ケルン放送交響楽団
1982年6月25日,ケルン放送大ホールでのライヴ録音.NHK-FMで1983年4月26日に放送されたもののエアチェックである.今どき「エアチェック」という言葉も死語だろうか.
asahi.com(朝日新聞社):指揮者・若杉弘さん死去 新国立劇場芸術監督 - おくやみ・訃報
http://www.asahi.com/obituaries/update/0721/TKY200907210298.html
訃報:若杉弘さん 74歳=新国立劇場オペラ芸術監督 - 毎日jp(毎日新聞)
http://mainichi.jp/select/person/news/20090722ddm041060183000c.html
1980年前後にNHK-FMで海外オケのライヴを聴いていた人間には,小澤征爾より若杉の方がなじみの指揮者だったのではないか.ケルン放送響のライヴ演奏は時々番組でかかったけど,小澤/ボストン響のライヴは「著作権の関係」とかで,NHKではザルツブルク音楽祭のライヴ録音すらかからなかった.番組の司会者(誰だったか.あのときは渡辺学而だったか)がいかにも残念そうな口ぶりで小澤のことを釈明していたものである.
話が逸れた.若杉は後期ロマン派から新しい時代の音楽を盛んに当時は取り上げていた.マーラーは若杉のレパートリーとしては古い時代の音楽だったような覚えがある.一度,例外のようにブラームスの第3番がかかったときは,番組の司会者が「先日も古典を楽譜を見っぱなしで指揮しててちょっと暗譜が怪しかった」などと皮肉っていたものである.
時にマーラーは僕にとっても当時(今でも,か)のめりこんでいた音楽で,この若杉の演奏が堂々たる押し出しの立派な演奏であることに感激したものである.確か1番はシュターツカペレ・ドレスデンとの録音がメジャーレーベルに残されたはずだが,他の交響曲を含む全集は東京都響との録音で(フォンテック),指揮者の意図を十全に体現できないオケの非力さばかりが目について,1番などはハンブルク稿の録音として歴史的価値があるものの,あとはすれっからしのマニアでもなければおススメできない代物だったのが,何とも残念である.おまけに,N響と録音を始めたブルックナーはオケと決裂し結果中絶してしまったのは,かえすがえすも勿体無かった.
ちょっと早かったんじゃないか,という思いは消えない.
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