カテゴリー「書籍・雑誌」の記事

2009/07/29

『コミュニケーションの数学的理論』復刊す

 なんと,ついにこの日が来ました.


■『通信の数学的理論(仮)』(最終得票数 106 票)
http://www.fukkan.com/fk/CartSearchDetail?i_no=68312359&tr=s

【著者】クロード・シャノン、ワレン・ウィーバー/植松友彦訳
【発行】筑摩書房
【定価】1,260円(税込み)
【発送時期】8月中旬

ついに復刊です.復刊に投票してくださった皆様に感謝申し上げます.ありがとうございました.

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2008/10/16

ねえねえ,いやはや,ちょっとこれ,やれどうしたものか.あーまったくもう

 たまには仕事の話.


2005年度 約24万円
2006年度 約31万円
2007年度 約35万円
2008年度 約50万円

これは,とある外国語雑誌の勤務先での購読料の推移(代理店経由).

 この雑誌は,もうひとつの雑誌とともに自然科学系の両巨頭とも言える雑誌であります.勤務先でも40年以上の長きに渡って購読を続けて来た雑誌でしたが,ここ数年,そのアコギな商売のやり口(無暗と増える派生誌,プリントよりオンラインが高額,派生誌をまとめ買いした顧客の優遇などなど)が水面下で取り沙汰されておりました.それがついに,単独でプリント版のみを購読すると50万円ですか.ちなみに,もうひとつの雑誌の購読料はプリント版のみでこちらの3分の1以下.昨今の円の独歩高を考えれば,これが当たり前ですよ.他の外国雑誌も,軒並み購読価格は据置きなのに,これだけが高騰を続けるというのは,さすがというか何というか.この雑誌の「大企業優遇,中小企業冷遇」な価格体系には,もうついていけませぬ.正直,外国雑誌は他を切り捨ててでも,これともうひとつの購読を維持しようと考えていた時期もありましたが,あまりの仕打ちに言葉もありませんわ.

 田舎のごく小規模大学図書館における事務長的立場にある者としては,これ以上費用対効果の見込めない雑誌を見栄で購読し続ける必要は無い,と判断しました.ぶっちゃけた話,50万はたいてこの雑誌の購読を維持するよりも,「日経エンタテインメント」の購読を維持したほうが学生が来ますからね.それが底辺校の現実.

 よって,今年度を以ってこの雑誌の購読を打ち切ることを,明日図書館長に進言し了解を得る予定ですので悪しからず.

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2008/06/17

年齢と感性

 ひょっとしなくても,ある種の本には「ある年齢までに読まなければダメ」「ある年齢時に読まなければダメ」なものがあるようだ.ある年齢までしか持ち得ない感性,ある年齢時にしか持ち得ない感性,そのようなものの持ち合わせがあって初めて,その内容と思想が理解,というよりは体得できる本というのがあるらしい.

 知人にそれを指摘されたのは,確か宮澤賢治の『銀河鉄道の夜』だったと思う.


「これは二十歳過ぎてから読んでもわからないよ」
すみません,大学4年になってから読んだので,さっぱり何が言いたかったのかわかりませんでした(>_<).『グスコーブドリの伝記』はまだわかりやすかったけど,幻想的な物語(「ファンタジー」って言うの?)は肌に合わないのかもしれない.宮澤賢治と並び称される新見南吉の民話調の作品の方が,25過ぎてから代表作を幾つか読んだにもかかわらず,僕にはなじみやすかったから.

 そんなこともあって,30代に入った頃から「文学」はほとんど読まなくなったんだろうと思う.実のところ,現存する「好きな作家」は辻井喬だ.流行りじゃないね(^^;).

 こんな「ワタシ語り」をしたくなったのは,もしも学生時代に『市民の図書館』を読んでいたら,自分が熱心な貸出至上主義者になったのかどうか,ちょっと考えてみたからで(^^;).僕は小・中・高と公共図書館と学校図書館のヘヴィユーザーだったところから図書館の隘路に迷い込んだ人間なので,学生時代も『市民の図書館』はおろか『中小都市における公共図書館の運営(中小レポート)』もまともに読んでない.学生時代でさえ,自分が図書館を運営する側に回るかも,という自覚が徹底的に欠けていたダメ学生(^^;).

 両方とも,腰をすえて読んだのは30代に入ってからで,そのとき『中小レポート』には,その溌剌とした精神に非常な感銘を受けたものの,『市民の図書館』はその官僚臭が鼻につく文体と,唯物史観に寄り添っているらしい単純な進歩主義(すべての図書館の頂点は公共図書館であり,公共図書館に収斂する)が,如何にも「時代」を感じたもの.その後,『図書館の発見』の初版と新版を読み比べて,明らかに新版が初版より劣化していることを当blogに書いてみたことがある

 恐らく,『市民の図書館』を今でも信奉している方々って,それを読むべき年齢時に『市民の図書館』と幸福な出会い方をし,その感激をそのまま今日まで大切に守り続けている人たちなんだろうなあ.これは皮肉じゃなくて,そのような信仰の書を読むべき時期にウォルター・リップマンの『世論』(岩波文庫)を読み耽って「ステレオタイプ」の勉強をしていた人間の,いささか複雑な感慨.恐らく,ストレートに信仰できる本など,もう読めないでしょう.

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2008/06/07

『公共図書館の論点整理』

 一度下がったテンションを戻すのに悪戦苦闘してますが(^^;).blogの記事について誰かに罵倒されたとかそういうのなら,まだ組み立て直しようもありますけど,何しろ今回は自分の生活のバックグラウンドがガタガタになってしまう目に遭ったので,とにかく条件が整わないことにはテンションの戻しようも無いという.まあ,ボチボチやっていきます.

 何はともあれ,まずは『公共図書館の論点整理』から.半月前に読み上げていたものですが,取り敢えず,自分がこれまで考えてきたことの方向性がそれほど間違っていなかったことを確認できただけでも,読んだ価値はあったというものです(^^;).特に,2,4,5の各章にはニンマリさせられました.他の章にもそれぞれ「なるほど」と.ホントに面白くて,2晩で読みきってしまいましたよ.

 必ずしも中立的な価値/視点に立った内容ではないので,恐らくこの本を読んでも,『市民の図書館』に拘泥し信仰しているひとびとには,何も響くところは無いでしょう.しかし,むしろこれから公共図書館について学ぶ人たち,また公共図書館について理解しようとしている人たちには,かの正典たる『市民の図書館』を相対化する視点が提供されていること自体が,大きな価値を持つことになるでしょうね.

 それから,何よりこの本を読むと「時間の節約」になります.文字通り「論点整理」がされていて,ここで取り上げられている主題について,この本が書かれた時点までに出た文献を,わざわざ自分で手間隙かけて探す時間を省くことが出来るでしょう.これはこの本を読むにあたっての,意外に大きな収穫だと思います.

 その他,一々細かい内容には言及しませんが,アダム・スミス言うところの「公平な観察者」(『道徳感情論』)たりえていないとしても,この本のような交通整理は折に触れて必要とされるところでしょうし,また行われるべきものです.何しろ,この業界において貸出至上主義/現場主義な方々は戦略と戦術を視点からして区別できないし,技術的な議論と政治的な議論も区別できないのが実情ですから.僕のような短気かつ短慮な人間がこんなことを言うと「お前が言うか」と笑われそうですが,公共図書館に関する「感情的な議論」はもうお腹一杯(^^;)です.

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2008/03/03

ある書店の閉店

 (注:3月4日一部改稿)

 3月中は充電するつもりでいた(^^;)のですが,さすがにこれは気になりまして.

asahi.com:全国初の公設書店「わかば」が閉店へ-マイタウン大分

 この書店は,出版文化産業振興財団(JPIC)による地域読書環境整備事業のトップを切って,1992年5月に旧・耶馬溪町の町立書店として開店したものです.当時,耶馬溪町には公共図書館も書店も無く,JPICのモデル事業の一環として公営書店が開設されました.JPIC自体,1991年3月に旧・通商産業省による生涯学習振興の動きを受けて出版業界が設立したばかりで,同じく1992年10月には岩手県三陸町でも町営書店「ブックワールド椿」の開店に関わり,書店経営のノウハウなどを提供したと伝えられています(参考:朝日新聞東京版夕刊1992年11月7日付「本の過疎に悩む町村 町営書店開設し対応も(スペクトル)」,「生涯学習政策における図書館関連事業--出版文化産業振興財団の事業をめぐって」三井幸子[「図書館学会年報」39巻3号,1993.9.]).

 開店当時,公共図書館業界関係者の中から,JPICとこの事業に対して猛烈なバッシングが沸き起こったことを記憶しています.「何故,公共図書館ではなく町営書店なのか」「書店は公共図書館の肩代わりにはならない」などと.それが影響したのかどうか,JPICは他に手がけている事業ほどはこの事業を熱心に進めることは無かったようです.当時の図書館業界によるバッシングの記録としては,「町村の図書館 1992年を振り返って」(「図書館雑誌」87巻2号,1993.2.)や「図書館問題研究会第40回全国大会基調報告(案)」(「みんなの図書館」194号,1993.7.)がありますので,お時間のある方はどうぞ(ちなみに前掲三井論文の注30に記載されている巻号データは誤りで,「1993.7」が正しい).面白いのは,朝日新聞1992年11月7日の記事で日本図書館協会の事務局長(当時)・栗原均氏が


「財政力の強弱より、行政としての考え方が問われているのではないか。文化行政のあり方としては図書館の設置が基礎的な条件。町村だけにそれを押し付けるのではなく、県や国の積極的な対応が必要だ
とコメントしていること(強調部分は引用者による).今更ながら,栗原氏のタヌキ振りには舌を巻くわ(^^;).

 あれから15年以上の歳月が過ぎ,何時の間にか耶馬溪町にも公共図書館が出来たようですが(「図書館雑誌」か『日本の図書館』を調べれば設置年がわかるのかな?),そのうち中津市・本耶馬溪町・三光村・山国村との平成の大合併で中津市に併合されたのちは,継子扱いをされたのか,朝日の記事に拠れば惨憺たる状態の中にその歴史を閉じることになったようです.ただ,よくわからないのは,中津市立耶馬溪図書館が図書館サイトの説明に拠れば「オープンして5年目の新しい建物なので、比較的所蔵資料が新しいことが自慢の図書館」とあることで,朝日の記事にある「開店後の数年間は、図書館にも本を納めるなどして」という記述と,いささか齟齬を来たしていることです.朝日の記事に出て来る「図書館」が耶馬溪町の図書館なのか,それとも隣りの本耶馬溪町の図書館(1983年開館)だったのか,大分に土地勘も情報源も無い当方には調べる術とて思いつきませんが.何故か中津市立図書館のサイトでは,耶馬溪図書館のみ略年表が付いていないし_| ̄|○.

 取り敢えず,今は1992年当時に旧・耶馬溪町とJPICを非難した方々の感想が知りたいと思うところです.

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2007/11/10

『枢密院議長の日記』

 久し振りに,読了本の感想など.

 『闘う皇族』(浅見雅男著/角川選書380/角川書店/2005年10月初版)でも重要な資料として取り上げられていた,司法官僚・宮内官僚として最後は枢密院議長まで務めた倉富勇三郎(1853-1948)が1919(大正8)年から1944(昭和19)年まで297冊にわたって書き継いだ「日記」(現在は国立国会図書館所蔵)を,佐野眞一が約7年かけて読み込んだ箇所(大正11年,12年とその他一部分)について,あれやこれやとツッコミを入れているのが本書である.

 7年かけても,その一部分しか読めなかった「倉富日記」の読みづらさを味わいたい方はこちらをどうぞ.この文字に,よく7年も付き合ったものだと,その労苦には心からの敬意を捧げる.倉富の親戚筋だった広津和郎や,みすず書房の小尾俊人も挫折したという曰くつきの難物を,限られた部分とは言え,ここまで面白い(!)読み物に仕立て上げることができただけでも,佐野眞一とその協力者たちの業績は偉とするに足りる.恐らく,今後も利用する研究者こそ存在すれども「倉富日記」の全文が解読・刊行されることはまずあるまいから,この本は末永く「倉富日記」の入門・解説書として第一に挙げられれることになるだろう.

 ただしこの本,『枢密院議長の日記』と題されているものの,実際に枢密院議長(1926-1934)を務めた頃の日記を扱った箇所は,それがロンドン軍縮条約(倉富には外交と軍事は不向きだったと思しい)を主に取り扱っていることもあっていささか精彩を欠く嫌いが無きにしも非ずで,むしろ皇族,華族連中の私的なスキャンダルを取り繕うことに懸命な宮内官僚としての倉富が描かれている第三章から第六章が無類に面白い.第一章で「宮中某重大事件」も扱っているけど,これは上記浅見著の方に一日の長があるようだ(だからなのか,第一章では浅見著と重複する事象が扱われているのに本章内に浅見の名前も書名も出て来ない[巻末の参考文献には挙げられているが]のが,倉富が主人公であるだけに何やら微笑ましい).





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2007/07/23

『関東大震災』『東京灰燼記』

 震災とその対応等について,現在手軽に入手可能と思われる,今更僕が解説をする必要もない書籍群です.もし未読の方がいらっしゃったら,ご一読をお薦めします.

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2007/06/19

わかる方だけわかれば

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 閉店1日前,午後6時45分ごろ.
 明日6月20日の午後8時で50余年の歴史に幕が下ろされます(sigh).僕自身,最近はほとんど利用していなかったので,慙愧に堪えません.これも地域格差の現れ,と言ったら小泉純一郎に笑われるでしょうか.

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2007/06/16

星新一:1001話をつくった人

 読み終わって,深いため息とともに涙が溢れるのを抑えることができなかった.綺麗事に終わらない,素晴らしい伝記作品である.

 僕自身,一時期星新一の本はよく読んでいる.ファンだったと言っていいと思う.と言っても,そもそもの出会いがショートショートではなく,中学生のとき親父がクリスマスに買って来た単行本『明治の人物誌』というのが,恐らくは他の愛読者と異なるんじゃないだろうか.そのためか,何より大好きだったのは『明治・父・アメリカ』.ボロボロになって綴じも壊れた文庫本『明治・父・アメリカ』も,何かの理由で染みを作ってしまった『明治の人物誌』も,いまだに手元にある.『明治・父・アメリカ』は余りに状態がひどいので買い換えようかと思い,確認してみたら品切れで愕然としたのは,1,2年前のこと.

 と言うわけで,星新一の生涯を運命付けたその父,星一についてはまんざら知らないわけでもなかったのだが,『星新一』を読んで,星一のあまりの破天荒さと,その背後にあったと思しき闇の深さに改めて仰天させられる.これは大変な父親を持つ羽目になった一家の栄光と悲惨をひとりで背負い込み,父親とは別の世界で一流になったものの,ついに父親の残した闇から自由になれなかった息子の生涯を追って不足の無い本であろう.とにかく,「驚きの連続」の見本のような本であった.

 ちと不満があるとすれば,星新一が『明治の人物誌』で「先生とつけなければ書き続けられない」とその恩義を明らかにしていた花井忠(弁護士で,『明治の人物誌』に登場する花井卓蔵の養嗣子)に関する記述があまり見られないことくらいであろうか.
 と言うのも,まさか根岸寛一(映画人.戦前は日活で活躍し,戦中は満映,戦後は東映の基礎を築いた)の名前が『星新一』に出て来るとは思わなかったという,こちらの勝手な入れ込みがあるものだから.しかも,星新一は健康が悪化して自由が丘に引き籠った根岸のところをたびたび訪れ,何かと相談相手になってもらっていたというのだから驚いた.それにしては,恩義を公言していた花井忠の影が薄いのが不思議である.

 それにしても,星一もまた満洲につながりのある人間だったとは知らなんだ.二反長半の『戦争と日本阿片史』という本(ほとんど絶筆だったらしい)のことも知らなかった.星一の海外での事業については,ノンフィクション作家の上野英信が『人民は弱し官吏は強し』の内容について星新一に詰問状を送ったけど返事が来なかった,という逸話を「未来」だったかどこかの新聞だったかで読んだ記憶はあるけど.この上野の件は『星新一』には出て来ない.上野が出した詰問状は本人の手元に届いたのか,届かなかったのか,届いても破棄されてしまったのか,いささか興味があるところなのだが.

 この書評,星一がらみのことばかり書いているな(^^;).もちろん,日本SF史を学びたいひとには必読の文献だけれども,星新一の晩年が功なり名遂げた人のそれとは,とても思えない精神状況だったことも包み隠さず書かれていることが,この本の価値を更に高めていると思われるのは,何とも言えない気持である.

星新一
星新一
posted with 簡単リンクくん at 2007. 6.16
最相 葉月著
新潮社 (2007.3)
通常24時間以内に発送します。

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2007/06/07

快食快眠快便

 『快食快眠快便』(諸岡存著,実業之日本社,1939.5月初版)という本を勤務先で借り出してみる.書物奉行さんのところや神保町のオタ さんのところで話題になっていた著者の本が,勤務先にあるとは珍しい(^^;).5月発行で,6月にはもう5版(5刷のことでしょう)とは,よく売れたのかこの本は? 本文はルビだらけなのに,肝心の著者名にはどこにもルビが無いのが残念.

 中身をちゃんと読んだわけではないのでナニですが,特に内容はトンデモでも無さそうです.序文で


「今や非常時である.ただ猿真似的に西洋文明にのみかぶれている時ではない.自から起って我国古来の文化を復興し,更に新東亜の建設に精進すべき秋である.」
と書いているのが,多少気にならないでもないですが,まあ昭和14年ですし,当時の実業之日本社ですから(^^;),この程度の神がかりは何処にでもあった話でしょうねえ.

 健康法として,茶の効能を説いているところ(411頁から)はやっぱりと言うべきなのか,それともさすがと言うべきでしょうか.この当時,既に「カテキン」がどうたらこうたら,などと書いてありますよ(^^;).その,茶の効能は「能率学の方面からも(中略)注目されるようになって,余の友人である能率研究所長上野君が」(p412)云々と記されている「上野君」が,書物奉行さんも触れている諸岡の後輩である上野陽一のことですね.

 せっかくなので,ご参考までに下に標題紙と奥付の写真を載せてみます.

Imgp0901  Imgp0902

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2007/04/29

民俗学の旅

 何よりかにより,宮本常一(1907-1981)がフィールドワーク(というより「旅行」であり「足で歩く」であったか)で培った人脈の広さに唖然とする.柳田國男,澁澤敬三から田耕,村崎義正・修二兄弟にまで及ぶのだから,徒事ではない.それが澁澤敬三の影響なのか指導なのか,オルグしているという雰囲気にならないところが「大島の百姓」宮本の面目か.
 文体の割りに,それほど読みやすい本ではなかったのは,恐らくここで宮本が語らなかったことが膨大に背景としてうずもれているからなんだろうな.

民俗学の旅
民俗学の旅
posted with 簡単リンクくん at 2007. 4.29
宮本 常一〔著〕
講談社 (1993.12)
通常2-3日以内に発送します。

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2007/04/20

謎のマンガ家・酒井七馬伝

 こちらも手塚治虫に深く関わった漫画家であった酒井七馬(1905-1969)の評伝である.
 手塚が世に知られるきっかけとなった『新寶島』の共同制作者であるだけではなく,自らも第二次大戦前からアニメーター,漫画家,紙芝居作家と多彩な活動を展開しながら,今や忘れられたどころかその死にまつわる奇怪な「伝説」にまとわりつかれてきた不幸なクリエーターの一生を丹念に掘り起こした労作.この本にも教えられるところが非常に多かった.北関東で育った僕のような人間には,関西圏,それも大阪というところはなかなかわかりにくい街であり,雰囲気を湛えた場所であり,この本のように丹念に事物を拾ってもらわないと,そこで起きていた事実さえもわからないものになってしまうのですよ.関東圏・東京圏での出来事は,過去のことでも字面を追いかければ,ある程度までは理解できるのだが.
 それにしても,手塚周辺の人物に多かれ少なかれ,アニメーションに関わりのあるひとが多いのは偶然ではないのだろうな.

謎のマンガ家・酒井七馬伝
中野 晴行著
筑摩書房 (2007.2)
通常24時間以内に発送します。

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手塚治虫とボク

 著者のうしおそうじ(鷺巣富雄,1921-2004)は「マグマ大使」や「怪傑ライオン丸」を製作したピープロの社長であり,戦後の児童漫画の躍進を支えた漫画家のひとりでもあった方.晩年に自らの人生で影響を受けたという円谷英二,手塚治虫,山本嘉次郎の伝記三部作を構想したが,円谷英二伝を出版したのち,手塚伝の膨大な原稿を残して急逝する.残された原稿を執筆に協力していた長谷川裕氏が重複を省いて再構成し,出来上がったのがこの本である.
 うしおはこの本を執筆するために当時の関係者に取材したそうだが,それにしても随分記憶力のいいひとだったようで,そこここで微に入り細に入り,という感じの記述が目立つ.日本の戦前からのアニメーション界の師弟関係の流れなど,教えられるところが大変多い.福井英一が手塚治虫と険悪な仲だったという話は,僕はこの本で初めて知ったし,例の,虫プロが日本のアニメ制作費を低く設定してしまい後に続くアニメーターが苦労することになった,という話も235ページに登場する.もちろん,手塚伝とは言え,うしお個人の回想録に近いものでもあり,後世の資料批判は免れえぬところではあろうが,うしおの流れるような文体もあって爽快かつしんみりとした読後感を残す,いい本だと思う.
 うしおが構想していたという山本嘉次郎伝も読みたかったけれども,この本でもところどころに登場する馬場のぼるの伝記もうしおに書いて欲しかったな,と思うのは僕だけだろうか.

手塚治虫とボク
うしお そうじ著
草思社 (2007.3)
通常24時間以内に発送します。

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2007/04/07

父の書斎

 たまたま見かけたので一言.
 猫猫先生が先日,このようなことを書いておりますが,『父の書斎』(三省堂→筑摩書房)という本は子供が父親について書いた文章を集めたアンソロジーですよ(^^;).僕も20年ほど前に読みましたけど.
 NACSIS-CATの書誌データでは有島行光(言うまでもなく,新派の名優でクロサワの「羅生門」に出演していた森雅之.個人的にはテレビ30年か何かの記念番組での再放送で見た「マンモスタワー」での渋い演技が印象に残っている)と萩原葉子の名前しか出てませんが,【索引グループ - 人々の記 - 『父の書斎』三省堂】こちらに目次が掲載されています.ご参考までに.小山内薫-小山内喬もありますね.
 しかし,猫猫先生ともあろうお方が,原典にあたらずに斯様なことをおっしゃるとは.

父の書斎
父の書斎
posted with 簡単リンクくん at 2007. 4. 7
有島 行光〔ほか〕著
筑摩書房 (1989.6)
この本は現在お取り扱いできません。

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2007/03/30

トーハン,能登半島地震での書店被害を調査

 新文化ONLINEにUPされていた記事です.


トーハン、石川県能登沖地震の書店被害状況第一報をまとめる

被害のもっとも大きい輪島市は、11店でガラス破損、建物半壊、入居するショッピングセンターの営業中止など。そのほか、中能登町、七尾市など10市・町の20店で棚の一部破損、壁のヒビ割れ、商品落下などの被害。能登半島地区以外では一部で商品落下があったものの、大きな被害はないとの報告を受けているという。

【3月26日更新】


TOHAN Web Site
http://www.tohan.jp/top.html

 日頃,出版流通のあり方に批判的なことも僕は書いてますが,こーゆうときは図書館業界より出版流通業界の方が余程きちんと状況をフォローし,ケアしているようです.うらやましいです(sigh).
 ちなみに,日本図書館協会メールマガジンで公共図書館の被害状況を会員に報告したのは3月28日のことです.MMで会員に伝えるだけでなく,図書館関係の被害状況をwebsiteのトップページに掲載するだけでも,日図協に対する世間の評価が変わるんですけどね.

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2007/02/25

アグネス・ラムのいた時代

 長友健二が亡くなっていたとは知りませんでした.僕としたことがウッカリしておりました_| ̄|○ 昔々,「写楽」などで,読者としてお世話になった(^^;)ことを思い出します.
 この本,自ら断っているように写真家の本にしては字が多くて,だから新書になったんだろうなあ,とは思いますし,語られている話も非常に興味深いものですが,やっぱりもう少しグラビアが欲しかった,それも「婦人科」と言われるくらいなんだから,と思わないでもありません(^^;).この本でエポック・メーキングとして語られるアグネス・ラムの全盛時は,僕はまだ小学生でその手のモノに目覚めるには未だ時が満ちていなかった(^^;)こともありまして.また,天地真理についてかなりの言葉が語られていながら,彼女の写真が1枚も無いのは何とも残念.

アグネス・ラムのいた時代
長友 健二著 / 長田 美穂著
中央公論新社 (2007.2)
通常24時間以内に発送します。

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金印偽造事件

 かいつまんで内容を説明すると,志賀島で発見されたと言われる「漢委奴國王」金印は,福岡藩内の学閥争いの中で,片方の勢力を伸張させるための祥瑞として偽造されたものだった,という話.説得力はあるけど,その証明/裏付けは最早不可能に近い.当時の福岡藩関係者(家老とか奉行とか)の日記とか出て来て,噂話でも確認出来ると面白いのだけど.

 しかし,この手の本を読むと以前,僕も嘘吐き呼ばわりされたことを思い出します(^^;).あのひと,自分が如何に業界のエライさんと深くつながっているか折に触れ語っているみたいですが.
 まあ,僕らがやっているのは学級会民主主義じゃないんだから,ある印刷媒体に誰かの発言が掲載されたからって,その発言と発言者がそこで認められたことにはならないことくらい,誰が考えてもわかるんじゃないかと思うのですよ.この本が出版されたからと言って,これを以って志賀島の金印が全否定されたと考えるのが早計であるのと同様に.その後の議論の動向の中でこの意見がどのように評価されていくか,あるいは黙殺されるのか,それを時間の経過の中で全体として見通すことにより,ある意見が「採り上げられた」とはじめて言えることになるのではないかと考えるのですがねえ(sigh).

金印偽造事件
金印偽造事件
posted with 簡単リンクくん at 2007. 2.25
三浦 佑之著
幻冬舎 (2006.11)
通常24時間以内に発送します。

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2007/02/08

ひこねのよいにゃんこのおはなし

ひこねのよいにゃんこのおはなし
もへろんぶん・え
サンライズ出版 (2007.1)
通常24時間以内に発送します。

 誰ですか,僕が絵本を紹介するとはヤキが廻ったのか,なんて言っているひとは(^^;)? 実はこの本,城郭関連グッズですよん.

 「ひこにゃん」は国宝・彦根城築城400年祭のキャラクターです.かぶっている兜が赤いのは,いわゆる「井伊の赤備え」に倣ってのことですね.彦根藩主井伊家の菩提寺である豪徳寺(東京都世田谷区)に伝わる招き猫伝説(こちらを参照)を参考に生まれたキャラらしく,この本でその誕生秘話(?)がカワイらしく紹介されています.伝説に登場する豪徳寺の和尚は俗臭芬々ですが,こちらでは和尚抜きです(^^;).また,実在の井伊掃部頭直孝(1590-1659)は徳川麾下の猛将として知られた人物ですが,こちらもなかなかステキな(^^;)キャラになってます.

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2007/01/30

須賀敦子全集第1巻

須賀敦子全集 第1巻
須賀 敦子著
河出書房新社 (2006.10)
通常24時間以内に発送します。

 恐らく僕が「須賀敦子が好き」と知ったら「この偽善者め!」と某図書館系blogあたりから石を投げられそうな気がします(^^;).ま,いいです.須賀さん(知り合いでもないのに,どうしても「さん」付けしたくなってしまう)の生前から心底好きでしたから.

 河出文庫版全集の第1巻は初期の作品(と言っても須賀さんが本格的にエッセイを雑誌等に載せ始めたのは50歳を過ぎてからのこと)である『ミラノ 霧の風景』『コルシカ書店の仲間たち』他を収録.須賀さんの書く文章は何時でも「喪失」を主題にしているのに,「喪失」をあからさまに叫んだり嘆いたりは決してしない.常に抑制の効いた,穏やかな筆致でそれは書かれ,綴られていく.読者に「喪失」の痛みよりも体験への感謝を感じさせる,その精神と文体の明晰さと勁さに,僕は限りなく憧れに近い気持ちを抱いきながら須賀さんの文章を読んでいる.

 引き続き,第2巻に取り掛かります.

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2007/01/27

幻のキネマ満映

幻のキネマ満映
山口 猛著
平凡社 (2006.9)
通常24時間以内に発送します。

 1989年に原著が出版されたときに,財布と折り合いが付かずにどうしても手が出なくて諦めてから幾星霜.先日,平凡社ライブラリー版で出ていたのを見つけて慌てて購入,読んでみる.
 うーん,期待したほど面白くない,というのが第一印象.貴重なインタビュー証言が幾つも散りばめてあるのに,何だか消化不良な感じが否めない.唐突に「衛藤利夫」などという,多少なじみのある名前が出てきたりもするのだが(出てくるだけ).本書が出版されたときは,まだまだ満映(満州映画協会)の研究も端緒についたばかりで,これがスタートだったことも影響しているのだろうか.出版されたときに借りてでも読んでおくべきだったと,悔やむことしきりである_| ̄|○
 それにしても平凡社ライブラリーに収録されるに当って著者が追記も序文も新たに書いてないのは何故かしらん,と思ったら,その後の研究の進展を別の一書(『哀愁の満州映画』三天書房)にまとめているからか.
 本書に何度か現れる甘粕正彦の腹心「赤川孝一」は,川村湊に拠れば赤川次郎の父である由.

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2007/01/13

「図書館と出版不況」

 昨日のエントリーが,「図書館と出版不況」の話についてはどうにも中途半端なので,もう少し続けますよ.

 図書館(今回は公共も大学も含めての話なので「図書館」とします)と,【書評サイト Loud Minority: 図書館の中の人は出版不況怖くないんですか?】で問題提起されている「出版不況」との関係ですが,やはり図書館業界の多数派を形成している方々には,出版不況に対する懸念とか波及効果への恐れとかは,稀薄だと思います.以前,浦安市立図書館が「特定中小出版社出版物の徹底収集」を打ち出したときに現れた囂々たる(的外れな)非難を思い起こせば,そのように想定できます(^^;).出版流通が立ち行かなくなれば,もっとも被害を蒙る立場にあるのは図書館業界のはずですが.本が買えないんだから.

 僕は,図書館の機能の中に出版流通に対する,ある種の「メセナ」的な要素を含めるべき,という考え方を以前から持っていますが,この考え方は図書館業界でウケたためしが無いのですねえ(^^;).図書館運営に関して経済効率重視でフローの効果をより求めている方々は,図書館の持つストック機能を何だと思っているのやらorz.

 例えば,これは本の話では無いので例として,ここで持ち出すにはいささか不適当の謗りを免れませんですが,個人的に,本よりも音楽の方が話をしやすいので持ち出しますと,USAでUSA出身者による現代音楽(クラシック畑の)の録音が各社によって盛んに行われるのは,それをアーカイヴ/ライブラリーとしてUSA各地の図書館がお買い上げになるからだ,ということを聞いたことがあります.図書館によるこのような購入は,現在においては情報の公開と流通(クラシック畑の現代音楽の聴衆/マーケットは限られてますから)を促進するとともに,未来においては過去の記録のストックとして大切な資料となりうるわけです.その価値はその資料を必要とするひとが決めるもので,図書館側が決めるものではありません.何より,それを揃えておけば,あるときそれを必要なひとが現れたときにサッと取り出せることに,図書館としての最大の意義を見出すのが筋です.
 
 翻って,NAXOSが継続して出している「日本作曲家撰輯」というシリーズを,どれだけの図書館が継続して購入しているんでしょうか? 先日投げかけられた「新自由主義」の本場はUSAだと仄聞しておりますが,「新自由主義」とやらの下で経済効率と市場を優先しているはずのUSAで行われているらしいメセナ的な視点での公共図書館政策が,護送船団方式の本家であるらしい彼の国で,ナショナリズムも勃興しているはずなのに実現しないこの不思議(^^;).『市民の図書館』や『本をどう選ぶか』を奉ずる視点では理解できない経営政策でしょうけれども.

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2006/12/29

『よつばと!』第6巻

よつばと! 6
あずま きよひこ著
メディアワークス (2006.12)
通常24時間以内に発送します。

 長女にさんざんバカにされながらも(^^;),好きなものは好きなんだからいいんだい,と買い込む『よつばと!』であります.僕の次に読むのは次女だし.6巻は恵那ちゃんの出番が少なかったのが残念,と,こーゆうことを言っているから長女が(ry.

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2006/12/17

院政

院政
院政
posted with 簡単リンクくん at 2006.12.17
美川 圭著
中央公論新社 (2006.10)
通常24時間以内に発送します。

 これも楽しませていただきました(^o^)/
 平安後期から始まる「院政」に関する通史ですが,なかなか興味深い内容でした.僕がこれまで印象として持っていた教科書的な理解が,現在では有力な見解ではないこと(後鳥羽院政について,など)など,知的好奇心を大いに刺激されるもので,スラスラと読みふけることが出来る好著です.

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昭和天皇伝説

昭和天皇伝説
昭和天皇伝説
posted with 簡単リンクくん at 2006.12.17
松本 健一著
朝日新聞社 (2006.12)
通常24時間以内に発送します。

 面白かった!
 昭和史の「常識」と化している幾つかの事件に対する見方について,その事件を解きほぐしなおし新たな知見を提示する,その論の進め方は実に鮮やかである.昭和天皇と秩父宮,昭和天皇と出口王仁三郎,昭和天皇とマッカーサーなどをめぐる記憶と人情の機微の解読には素晴らしい説得力がある.あるとき「天皇は戦後もこのお方でなければならなかった」と僕に述べたひとがいたけど,その意味を知るには絶好の1冊だろう.

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2006/11/22

ず・ぼん 12号

ず・ぼん 12

ポット出版 (2006.10)
通常24時間以内に発送します。

 ざっと目を通してみましたが,一部の不評(^^;)ほどつまらない内容じゃないですよ,この号は.確かに船橋西図書館の話を書いているのは,かの馬場俊明氏(^^;)で読む前は「うひゃー,何で今更馬場氏」と思ったものの読んでみたら,僕が今まで読んできた馬場氏の文章の中ではもっとも論理明快,すこぶる理解できる内容だったのに吃驚.これが貸出至上主義については絶対に「思想の自由」を認めないヒトの文章じゃなかったら,もっと説得力があったのに(^^;),と思わないでもなかったですが,まずはよかった.取り敢えず,出発点としてはおススメできます.

 取り急ぎ他に目に付いたのは,地方・小出版流通センターの川上賢一さんへのインタビュー.これは含蓄に富んだ,大変興味ぶかいものでした.他の座談会などは,これからもう少し身を入れて読みます(^^;).

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2006/11/21

わが異端の昭和史

わが異端の昭和史 上
石堂 清倫著
平凡社 (2001.9)
通常2-3日以内に発送します。

わが異端の昭和史 下
石堂 清倫著
平凡社 (2001.10)
通常2-3日以内に発送します。

 石堂清倫(いしどう,きよとも,1904-2001)は,戦前は三・一五事件や満鉄調査部事件で検挙された経歴を持つ.満鉄では図書館にも勤務している.戦後はアントニオ・グラムシを日本に紹介した.党中央とは終始,そりが合わなかったようである.
 この本のタイトルには「異端」という言葉が用いられているが,この言葉を自ら用いるひとは常識人であるのが通例で,石堂もその例に漏れない.しかし,監獄暮らしも敗戦後の満洲での苦労も党の圧力も決して声高に叫ぶことなく,淡々とその有様と対処を記述していくのは,並大抵の精神力でなしえる業ではないだろうな.
 なお,石堂の図書館に対する慨嘆が上巻291頁にあるので,興味のあるひとは覘いてみることをおススメする(^^;).古き良きエリートの図書館への見方は,右も左も関係ないものらしい.

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2006/11/12

円谷一

円谷一
円谷一
posted with 簡単リンクくん at 2006.11.12
白石 雅彦著
双葉社 (2006.7)
通常2-3日以内に発送します。

 円谷英二の長男にして,TBSのディレクターや円谷プロの社長を歴任し,円谷プロの壊滅的財政を立て直してさあこれからというところで急逝した円谷一(1931-1973)の評伝.亡くなったとき,訃報が新聞に載ったことを僕も覚えている.当時,「円谷プロ」という名称は小学校低学年にも知られていたので,この訃報に吃驚した記憶がある.

 この本は円谷一の息子ふたり(三男は取材前に死去)など関係者からの聞き書きを中心に構成されているが,編集が行き届いているためか大変読みやすい.慎重に避けられているところがあることを感じさせる箇所も無いではないが,近衛秀麿と異なり関係者が数多く存命中でもあり,止むを得ないところもあるのだろう.いや,円谷一とテレビ,円谷一と特撮,円谷一と円谷英二・円谷プロに関してこれだけよく書き込まれているのだから,著者の労苦を了とする.いい本である.円谷プロの歴史を知る上で,今後必須の文献のひとつとされることは間違いない.

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2006/10/23

ネオンサインと月光仮面

ネオンサインと月光仮面
佐々木 守著
筑摩書房 (2005.6)
通常2-3日以内に発送します。

 うーん.素材が丸のまま投げ出されている提供されている本は,基礎知識が欠けている身には読むのが大変.正直,あまり楽しめなかった.恐らく,「月光仮面」と同じ時代の空気を吸ったひとでなければ,この本の醍醐味はわからないのかもしれない,そんな気がする.

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2006/10/22

夢と魅惑の全体主義

夢と魅惑の全体主義
井上 章一著
文芸春秋 (2006.9)
通常24時間以内に発送します。

 「通説」に対して説得力のある異議を常に唱える井上章一の仕事は好きで,本もなるべく読むようにしているつもりだが,戦前の建築に関するものは久し振りのような気がする.この本の中で触れられている『アート・キッチュ・ジャパネスク』(青土社,1987年初版)(改訂改題されて『戦時下日本の建築』[朝日新聞社,1995年].僕はこちらを既読)以来だろうか.
 昭和初期までの日本建築には何かと興味があって,僕の旅が寺社仏閣名所旧跡中心の「元気な老人の旅」(まるしー秋月りす)になるのはその故が大きい(^^;)のだが,中でも西洋建築が本格的に流入してきてから,明治以降昭和初期に至るまでの日本建築には,その造形に限らず多大の興味を抱いている.何しろ公共図書館の歴史にも係わってくる「近代」という言葉/概念が,学術的にきちんとした意味を持って使われているのは建築史を以って代表とするわけだから.

 話が逸れた(^^;).ムソリーニ,ヒトラー,スターリン,そして中共が壮大な建築物を以って自らのアイデンティティを誇示した一方で,日本の全体主義はあくまでも「戦時体制」を貫徹するためのもので,建築もまた官庁街でさえバラックでよしとするような,発想の全く違う代物であった,というのがこの本で井上の提示する主張である.必ずしも一次資料に支えられたものではない(と当人も時々断っている)ものの,説得力に富む主張だと思う.
 それにしても,当時の日本の当局者は官庁街における「耐火」ということをどれほど真剣に考えていたのだろう.

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御家騒動

御家騒動
御家騒動
posted with 簡単リンクくん at 2006.10.22
福田 千鶴著
中央公論新社 (2005.3)
通常2-3日以内に発送します。

 歌舞伎などに見られる,通俗的な「御家騒動」に対する認識を排し,一次資料から,徳川時代を通じてひっきりなし(?)に発生した御家騒動について解説している.地味かもしれないが,なかなか刺激的な本ですよ,これは(^^;).

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2006/10/11

論文捏造

論文捏造
論文捏造
posted with 簡単リンクくん at 2006.10.11
村松 秀著
中央公論新社 (2006.9)
通常24時間以内に発送します。

 面白かった(^^;).
 最初に転がしたウソが上手くいってしまったが故か,そのままズルズルとウソにウソを重ねて自滅した青年科学者の栄光と破滅を,豊富な周辺取材を基に丁寧に追っている.当人のことも去ることながら,業界の夢を一身に背負ったことといい,業界において高名かつ強力な先達の庇護といい,チェックが働いているはずと誰もが思っていたジャーナルが全くチェック機能を果たしていなかったことといい,社会・経済が科学に求めるものの「変容」といい,本書の著者が「意味が違う」と一蹴している旧石器捏造事件と,その構造がそっくりなことには驚かされる.
 まったく恐るべきは,高名かつ強力な先達による有形無形の庇護であろう.「寄らば大樹の陰」とはよく言ったもので,業界において絶大な盛名を誇っている先達を味方につけることが,如何に業界で生き残るために必要か,本書でも旧石器捏造事件でも,先達の存在が結果的に被害を拡大してしまうことにつながっているのは見逃せない.

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2006/10/02

昭和大相撲騒動記

昭和大相撲騒動記
大山 真人著
平凡社 (2006.9)
通常24時間以内に発送します。

 かの「春秋園事件」(昭和7年)を天龍三郎,出羽ヶ嶽文治郎,双葉山定次の3人を軸として,「相撲道改革」の視点からたどった書籍である.筆は境川(元横綱佐田の山)改革の挫折,貴乃花親方の「改革私案」にまで及ぶ.天龍三郎が目指した「相撲道改革」のうち,時津風(双葉山)のカリスマを以ってしてもその死によって頓挫した「親方株」と「相撲茶屋」の改革は未だ道半ばであるだけではなく,むしろ「聖域化」が進行しているのではないか,と著者は説く.同感である.

 この著者,何処かで名前を見たことがあるな,と思ったら同じ平凡社新書の『銀座木村屋あんパン物語』の著者だった.『銀座木村屋あんパン物語』は内容が錯綜してわかりにくい叙述(資料が生煮えのまま提示されていた印象があった)だったのに比べて,こちらはさすがに手の内に入った練達の展開が楽しめる(^^;).

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2006/09/28

都電荒川線完全案内

都電荒川線完全案内

交通新聞社 (2006.8)
通常24時間以内に発送します。

 表紙の粘土細工がカワイイ(^^;).
 内容は名所旧跡や食事・スイーツなど,いわゆる「鉄」よりは「旅」の方向きですが,「鉄」にも配慮して(?)「都電遺跡&懐かし写真館」というページもあります.値段も手ごろですので,これから荒川線探検に出かけたい方にはお薦めです.

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2006/09/27

高千穂鉄道

高千穂鉄道
高千穂鉄道
posted with 簡単リンクくん at 2006. 9.27
栗原 隆司著
海鳥社 (2006.4)
通常24時間以内に発送します。

 昨年九州を襲った台風のため施設に壊滅的な打撃を受けついに廃線,とうとう乗車する機会を逸してしまった高千穂鉄道への,愛のこもった素敵な写真集.深山幽谷の中を,ガラガラと音を立ててのんびり走るディーゼルカー(乗ったことも無いのに,何だか音が聞こえて来るような気持ちにさせられる写真なんです)の愛おしいこと!
 こーゆう路線が次々と消えていくのは,やっぱりどこか間違っている想いがします.

 ・・・・・・ここ数日で図書館関係の本も何冊か届いたけど,あまり読む気が起きなくて困ってます(^^;).まあ,おいおい.

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2006/09/18

怪盗ジゴマと活動写真の時代

怪盗ジゴマと活動写真の時代
永嶺 重敏著
新潮社 (2006.6)
通常24時間以内に発送します。

 映画を見るのは実のところあまり好きではない.特に映画館で映画を見るのが苦手(暗いところで大画面見続けていると頭痛がしてくる)なくせに,映画にまつわる本を読むのは大好きというのは,何処かおかしいですかね(^^;).

 この本は大正元年,映画「怪盗ジゴマ」が大流行を巻き起こした挙句に,それが騒動にまで発展し最後には上映禁止にまで及んでしまう,その流れを,活動写真が娯楽の王様に躍り出る時代相,あるいは幻の「ジゴマ」ストーリーの発掘から説き起こした好著である.そう,「ジゴマ」の流行は,実は今に至るメディアミックスの先駆けだったのだ.

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幻の東京赤煉瓦駅

幻の東京赤煉瓦駅
中西 隆紀著
平凡社 (2006.8)
通常24時間以内に発送します。

 副題に「新橋・東京・万世橋」とあるけど,実質は31年間しか存続しなかった「万世橋駅」への愛惜を込めて書かれた本である.中央線の最初の始発駅として語られることの多い万世橋駅を,新橋-万世橋間の赤煉瓦アーチの側から描き出している.アーチの片一方の終点である新橋について触れているところは少ないのが玉に瑕(^^;).何しろ,赤煉瓦新橋駅の終焉についてさえ触れられていない.
 ただ,それを補って余りある,万世橋駅への著者の思いと知識が,新橋駅の記述などどうでもいい気持ちにさせられるのも確かだ.

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岸信介

岸信介
岸信介
posted with 簡単リンクくん at 2006. 9.18
原 彬久著
岩波書店 (1995.1)
通常2-3日以内に発送します。

 ふと気がついたらこの本の帯に「アンコール復刊」と書いてある(^^;).1995年初版の本を「アンコール復刊」とは,出版業界も余裕が無いのかしらん?

 それはさておき,今をときめく安倍晋三の母方の祖父,戦前は革新官僚の出世頭にして,戦後は自民党復古派の領袖にして最晩年まで隠然たる影響力を保持した大物政治家の評伝である.なるほど孫が改憲改憲と錦の御旗を立てたがる理由の一端はわかったような気がする.数日前の毎日新聞で後藤田正晴が生前,何やら安倍に吹き込んだ佐々淳行に「岸の影響力を馬鹿にしてはいけない」と釘を刺したという記事が掲載されていたが,むべなるかなというところ.
 そして戦前の,精密機械のような統制派・革新官僚としての切れ者ぶり.個人的には戦後の岸よりも戦前の活動の方が興味津々(^^;)だったりするのだが,とても一筋縄ではいかない人物を,よくも新書という限られたスペースに盛り込みきった,そんな本である.

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2006/09/06

浜口雄幸

浜口雄幸
浜口雄幸
posted with 簡単リンクくん at 2006. 9. 6
波多野 勝著
中央公論社 (1993.1)
通常2-3日以内に発送します。

 昨日今日,あるニュース(^^;)を聞き,それに関する調べ物をしているうちに,おや確かこの本を持っているはずだぞ,と探したらやっぱりあった.
 城山三郎の『男子の本懐』でのみ知られている感もある浜口雄幸(1870-1931)の政治的履歴をたどった評伝である.根回し嫌いの政治家であった浜口が,如何に自らの政策を正面突破の形で実行し,挫折していったかを丹念に描き出している.先程読み直してみたけど,いい仕事だったと思う.

 しかし同じ著者が『浜口雄幸』から数年後に出た『満蒙独立運動』は,院生にでも下請けに出したのか,あまり誉められた内容の本ではなかったと記憶する.「柴四郎」など漢字の間違いも多かったし.

満蒙独立運動
満蒙独立運動
posted with 簡単リンクくん at 2006. 9. 6
波多野 勝著
PHP研究所 (2001.3)
この本は現在お取り扱いできません。

男子の本懐
男子の本懐
posted with 簡単リンクくん at 2006. 9. 6
城山 三郎著
新潮社 (2005.10)
通常2-3日以内に発送します。

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写真と地図で読む!知られざる占領下の東京

 占領期の東京で占領軍(進駐軍)に接収された建物の写真と簡単な来歴を収録.さすがに「シリーズStartLine」と称するだけあって,図と写真をふんだんに使ったわかりやすい解説が,中学生レベルの歴史の初心者でも読みこなせるだろうという仕上がりになっています.この本を持って都内を散歩するのも一興.

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2006/09/02

アメリカの原理主義

アメリカの原理主義
河野 博子著
集英社 (2006.7)
通常24時間以内に発送します。

 図書館業界にはことあるごとに「アメリカでは」「アメリカでは」とUSAを引き合いに出すヒトが少なくない.そんな「公共図書館の国」USAの抱えている「あやうさ」というものを知ることのできる好著.ことはUSAの「建国の大義」も絡んで,一筋縄ではいかない複雑な様相を呈しているようだ.
 そう,「原理主義(fundamentalism)」とはすっかり「イスラーム」という言葉と不可分な形容にされているが元来,イスラームのそれではなくキリスト教のそれを指す言葉であったものを,誰かがイスラームのそれに転用したものだったらしい.

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溥儀

溥儀
溥儀
posted with 簡単リンクくん at 2006. 9. 2
入江 曜子著
岩波書店 (2006.7)
通常24時間以内に発送します。

 人生の最初から最後までボタンを掛け違われ続けた人物の,哀れにも無残な生涯をたどった本.歴史の流れに翻弄された,と言えば聞こえがいいかもしれないが,歴史の流れを一時でもつかむにはあまりにも受身で,小賢しい発想と近視眼的な見通ししか持ち得なかった.しかも溥儀を取り巻く連中が輪をかけて小賢しく,近視眼であったことが彼の命運を決したのである.

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丸山眞男

丸山真男
丸山真男
posted with 簡単リンクくん at 2006. 9. 2
苅部 直著
岩波書店 (2006.5)
通常24時間以内に発送します。

 実は『丸山眞男の時代』の方が『丸山眞男』より面白く読めたのは,僕の性癖のしからしむるところではあるかと(^^;).それは『丸山眞男』がつまらなかったことを意味するわけではなく,『丸山眞男の時代』の方が記述する対象に対して批判的であることを意味しているに過ぎないと思います.たまたま僕は『丸山眞男の時代』を先に読んでしまったけど,興味のあるひとは『丸山眞男』を先に読むことをお薦めします.『丸山眞男』を読んだだけでは「なるほど」で済んだことが,次に『丸山眞男の時代』を読むと「なるほど,しかし」や「なるほど,それで」になるかもしれませんから.
 とにかく,日本における「近代」あるいは「近代化」の流れということを考えるとき,丸山眞男の思考は(いまでは幾分,限定や留保が付くのは止むを得ないとは言え)大変に示唆に富むものであり,その断片でも残照でも多少なりとも押さえておかなければならないものだろうということを,この二冊の本に確認させられました.何しろ僕は,『フルトヴェングラー』の鼎談で始めて,丸山眞男の謦咳に接したという不勉強な輩ですので,これ以上のことは言えそうにもありません.

丸山真男の時代
竹内 洋著
中央公論新社 (2005.11)
通常2-3日以内に発送します。
フルトヴェングラー
脇 圭平著 / 芦津 丈夫著
岩波書店 (1984.11)
この本は現在お取り扱いできません。

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2006/08/02

侍従とパイプ

 bk1ではお取り扱いが無いようなので,今日はアマゾンで.それにしても,1979年初版が260円だったのに,新社になって「限定復刊」とやらになったら「1333円+税」ってのは,幾ら何でも(-_-;).

 入江相政(1905-1985)は入江子爵家の出身で,学習院教授から昭和9(1934)年昭和天皇の侍従になり,昭和44年より死の前日まで侍従長を務めた.歌人でもあり,随筆の名手としても知られた人物.『侍従とパイプ』はその第1随筆集である.

 入江の随筆は,その職掌柄から昭和天皇とその御一家に関する内容が多い.それは晩年に至るまでいわゆる「記者会見」というものをやらず,その肉声に触れる機会の少なかった昭和天皇の私的なスポークスマンとしての役割も担っていたかのようである.それも含めて入江の随筆が楽しいのは,河合玉堂などごく一部の人物を除けば,登場するひとびとが誰も彼もすこぶる愉快な(^^;)人物として描かれていることにある.「最後の宮内大臣」松平慶民のようなひとでさえ,入江の随筆では愉快な人間として登場する.そして,随筆に登場する人物の中で最も愉快な人間なのが,他でもない入江相政そのひとなのだから罪が無い.

 何処から読んでも面白い随筆集だが,ここでは「敬語法の手前のもの」という一文を挙げておきたい.先日も新聞各紙が敬語に関する文化庁の調査を取り上げていたが,入江は


(前略)たいして敬意もいだいてもいないし,親愛感を持つこともできないけれども,そういうことがあまりむき出しになっても,ちょっと工合がわるい,というような冷たい世界に,もっとも必要なものが,敬語法であるともいえるだろう」(p120)
とも書いている.問題は「敬語」以前のところにあるんだぞ,という指摘は存外軽くないだろう.

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2006/07/18

邪馬台国論争

邪馬台国論争
邪馬台国論争
posted with 簡単リンクくん at 2006. 7.18
佐伯 有清著
岩波書店 (2006.1)
通常2-3日以内に発送します。

 初めに断っておきますが,僕は邪馬台国北九州説に左袒しており,なおかつ邪馬台国東遷説の信奉者です(^^;).故に,邪馬台国大和説を唱えた内藤湖南に焦点を当てて邪馬台国論争を綴る本書に対しては,ちょっと微妙なものがあります.ついでに言えば,三角縁神獣鏡は三国呉の鋳物師が日本に渡来(亡命?)して製作した鏡,という説に同意している者でもあります.

 本書は2005年7月に死去した歴史学者・佐伯有清(1925-2005)の遺著.いわゆる「邪馬台国論争」の「通史」ではなく,内藤湖南(1866-1934)を中心に,邪馬台国大和説を唱えた歴史学者,考古学者の群像に邪馬台国九州説を唱えた学者を絡ませながら,邪馬台国大和説の優位性をさりげなく主張しています.「さりげなく」とは言うものの,九州説を唱えた学者について「邪馬台国を九州に所在したものと考えたのは,郷土愛が影響したに違いなく」(88頁)と論じているところなど,ちょっとツッコミどころかな,と思ったり(^^;).
 もっとも,他書ではあまり省みられない,小林行雄(1911-1989)が井上光貞(1917-1983)を裁判に訴えた話などにも言及しており,「興味ぶかい逸話を織り交ぜて」という帯の一文はその通りかと.それにしても,学術的な議論を学術以外の手段で解決しようとしたのでは,如何なる理由であれ小林の選択に誤りが無かったとは,残念ながら言えないような気がします(sigh).

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2006/07/16

陰陽師

陰陽師
陰陽師
posted with 簡単リンクくん at 2006. 7.16
繁田 信一著
中央公論新社 (2006.4)
通常24時間以内に発送します。

 平安時代中期,いわゆる王朝時代に活躍した安倍晴明をはじめとする,実在の陰陽師たちがその当時,どのような役割を貴族社会において果たしていたかを,当時の貴族の日記から丹念に掘り起こしたのが本書である.藤原道長を筆頭とした王朝貴族たちの,日常を彩る怪異に対抗し,禁忌における立居振舞を差配し,災厄から身を守る術を駆使し,競争相手を呪詛したりされたり,競争相手の呪詛を見つけたり無力化したり,当時の陰陽師たちは毎日のように貴族から仕事の依頼を請けて地道に(?)働いていたのだった(^^;).「呪詛」に限らず,律令制下の官僚たる陰陽師以外の「陰陽師」や「宿曜師」が陰陽師と並行して活動していたことにも本書の筆は及ぶ.そして,何故「安倍晴明」が陰陽師の中の陰陽師としてひとり伝説のひととなっていくのか,にまで考察は進んでいく.
 超人的な陰陽師の活躍に心躍らせている読者が本書を読んだらがっかりするか(^^;).出来ればそこでがっかりせずに,平安貴族の日常に想像を廻らして欲しいところ.

 個人的には,安倍晴明の伝説化が禁忌や災厄をめぐる活動ではなく,他ならぬ「呪詛」をめぐる活動を取り上げて進行していくのが,げにもと思わされた.人間にとって恐ろしきは自然現象や暦もさることながら何よりも,昔も今と変わらず人間の感情,就中「嫉妬」であった,と(^^;).

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2006/07/15

近衛秀麿

近衛秀麿
近衛秀麿
posted with 簡単リンクくん at 2006. 7.15
大野 芳著
講談社 (2006.5)
通常2-3日以内に発送します。

 今日のBGMでも取り上げた(と言うより,これを読んだから録音を聴きたくなった),世界的な名声を博した名指揮者にして日本のオーケストラ草創期の立役者であった子爵・近衛秀麿(1898-1973)の,恐らく初めての一般向けの評伝である.親族・関係者へのインタビューや初出資料を駆使し,一世の快男児・近衛秀麿の肖像を余すところ無く描き切った,とは残念ながら言えないものの,一世の快男児たる所以の輪郭はある程度掴める労作だろう.
 税込み1995円という安価も魅力だが,多少価格が上がってもいいから近衛の「演奏会記録」と「ディスコグラフィ」が巻末にでも付いてればなおよかったのだが,それが付いて無いことが惜しまれる.

 時代を追って書かれているので,見通しのいいことが何よりである.著者が入れ込んでいるためか,強烈な個性派であった近衛のひととなりに対しては,かなり肯定的に書き込まれているようだ.山田耕筰,有馬大五郎,斎藤秀雄という,同じく強烈な個性を持った戦前戦後の日本楽壇の大立者とことごとく衝突したことも,この本を読んでいる限りでは近衛の側に非が無いかのように読める(なお,斎藤秀雄とは人間関係よりも「指揮」にまつわる音楽観の違いが問題だったのだろうか.斎藤は1973年11月18日に催された近衛の追悼演奏会で1曲だけだが新日フィルを振っている.斎藤の死はそれから1年もたたない1974年9月18日のことである).

 その艶福家ぶりをも正面から書いたことも含めて,大変な労作であることは間違いない本書だが,読み続けていてちょっと落ち着かなかったところもある.どうやら本書の著者が,クラシック音楽自体までには知識が行き届いていないところがあるためかもしれない.例えばマーラーの交響曲普及に関する箇所(15頁)など,音楽には素人の僕でも「?」と思える記述がある.
 細かいことだが,秀麿の兄,近衛文麿の次男の名前が一貫して「道隆」になっているけど,彼の名は「通隆」じゃなかったかしら?

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2006/04/27

Hsinking

 昨日触れた,寄贈物件の中で正体不明なものをご紹介してみます.

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2006/04/09

自費出版

 東京新聞【自費出版 ある専門会社の倒産

 この碧天舎という出版社が,先日自己破産したビブロスの子会社だったんですね.自費出版に賭けるひとたちを,weblogやっている僕は絶対に笑えないけど,それにしてもねえ(sigh).

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2006/03/10

学生に読んで欲しい本のリスト配布する

 神戸新聞【学生の読書離れに歯止め 教授らリスト作製 神戸学院大


〇五年春に一期生として入学した一年生に「本を読んでいるか」「図書館は使っているか」と聞いたところ、否定する学生が多かったことから、リストをまとめることにしたという。
 これまた,昨日取り上げたかったネタ(-_-;).リストそのものを確認していないので(ご存知の方,こそっと教えてくださいませんか(^^;))何とも言い難いところはあるけど,大学は何処も同じことで苦労しているようであると,周囲に同情する声しきり_| ̄|○
 そもそも本を読まない,図書館を利用しない大学生が存在すること,そういう連中が卒論書いて(?)大学を卒業できてしまう現状が謎だよな(>_<).大学が社会から「製造物責任」を問われるぞ.

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ヤスケン,晩節を汚す?

 毎日新聞【村上春樹:直筆原稿が古書店に大量流出 編集者が無断売却

 こともあろうに安原顕ですか(-_-;).ヤスケンは晩年に書いたエッセイか何かで誰かのことを名指しで悪し様に書いていたと,以前〈産経抄〉が褒めていたことがあったのを思い出しましたね.〈産経抄〉は西村真悟のことも褒め称え「防衛庁長官に適任」などと書いてましたが,思想が保守反動ならそのひとの倫理観はどうでもいいようです(^^;).
 それはさておき\(^^\)(/^^)/

 「レコード芸術」で読んで以来,ヤスケンの結構正鵠を突いていた音楽評論とか好きだったんですけど,理由はどうあれ晩節を汚すことになってしまったのは,言動が辛口だっただけに残念ですね(sigh).晩年のヤスケンは,英雄気取りで反・文壇な雑誌(タイトルを忘れた)も出し意気軒昂だったけど,その台所はやっぱり火の車だったんでしょうか.作家の生原稿を無断で持ち出し売り飛ばした理由は,それくらいしか考えられないのですが.

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2006/02/22

Bookバトン

 doraさんのところから拾ってきました(^^;).マンガ不可だそうなので,何だか回答がカタイぞ(*_*).

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2006/01/18

日常(2006年1月18日)

 仕事.時間をもらってレポートの採点をはじめたら,それで一日潰れる(-_-;).飛び入りの解決困難な相互利用とか無かったからいいようなものの.

 最近,ご近所で評判の『読む力は生きる力』(脇明子著/岩波書店/2005年1月初版/本体1600円)届く.で,早速読み始めたのだけど,最初から肩に澱のような違和感がまとわりつく(-_-;).

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2005/11/17

「ず・ぼん」11

 「ず・ぼん」11(ポット出版/2005年11月初版/本体2000円)届く.特集は期待したほどでも無し.特に「船橋西図書館の蔵書廃棄事件」は,肝心の座談会が9月の最高裁判決より前に行われていて,今となっては気の抜けたビールみたいなものになってしまっているのが痛い.この事件そのものが,結局「最終的な原因は不明」な感じで自治体も日図協も報告しているものであり,安易な断罪とラベリングで済ませるならばともかく,背景等を論じる際には推定の上に推定を重ねなければならず,議論が隔靴掻痒に陥ってしまうのは止むを得ないこととはいえ,向後のためにはもう少し議論のための材料が欲しいところ.

 特集よりもTRC(図書館流通センター)代表取締役兼会長・石井昭氏へのインタビュー「図書館をサポートする仕事」が面白いこと請け合い(^^;).「今の司書課程の教育内容が古い」(32頁)など耳の痛い話も沢山.名言をひとつ引いておく.


「パブリックのサービスは,民間がどうやっても儲からない,しかし必要だというのが本質であって,補助金を積みこまなければ儲からないような,第三セクターの地方鉄道をつくるのはもってのほかです.そんなものは税金で官がさっさとやればいいんです.」(27頁)

 これまた耳に痛い,末廣さんの「書籍雑誌への貸与権の適用と図書館」ともども業界関係者は心して読むように.

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2005/11/08

バトンリレー(コミック編)です

 G.C.W.氏がやっている別のblog(というかSNS)に回ってきたので,そちらで答えてみたのをこちらにも転載してみます.

 実はこれ,書くのが意外に難しかったりします(^^;).最近は漫画からすっかり縁遠くなっているので,昔の漫画を思い出すのにも一苦労ですわ.

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2005/10/29

今週の購入物件

学校図書館メディアセンター論の構築に向けて:学校図書館の理論と実践 』(日本図書館情報学会研究委員会編/シリーズ・図書館情報学のフロンティア5/勉誠出版/2005年10月初版/本体2700円)
図書館・情報学研究入門』(三田図書館・情報学会編/勁草書房2005年10月初版/本体2700円)
件名標目の現状と将来:ネットワーク環境における主題アクセス:第5回書誌調整連絡会議記録集』(国立国会図書館編/日本図書館協会/2005年7月初版/本体1300円)
将来に向けての基本的考え方:今後10年の図書館・学習・情報 』(英国文化・メディア・スポーツ省編,永田治樹ほか訳/日本図書館協会/2005年6月初版/本体1300円)
大学図書館がゼロからわかる本:学生のための図書館活用法』(大野友和編/日本図書館協会/2005年4月初版/本体1700円)
交通博物館のすべて:知られざる歴史と魅力』(交通博物館編/JTBキャンブックス鉄道34/JTB/2001年11月初版/本体1700円)
民主制のディレンマ:市民は知る必要のあることを学習できるか』(アーサー・ルピアほか著,山田真裕訳/木鐸社/2005年7月初版/本体3000円)
In-between 2』(港千尋著/EU/ジャパンフェスト日本委員会/2005年6月初版/本体2000円)

 何と今回は真面目な本ばかり(^^;).

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2005/10/15

今日の購入物件

新発田城 松本城』(歴史群像シリーズよみがえる日本の城14/学習研究社/2005年4月初版/本体730円)
復元模型で見る日本の城』上(織豊期城郭研究会編/GAKKEN GRAPHIC BOOKS DELUXE 38:復元するシリーズ6/学習研究社/2004年2月初版/本体1800円)
復興計画』(越沢明著/中公新書1808/中央公論新社/2005年8月初版/本体840円)
西大后』(加藤徹著/中公新書1812/中央公論新社/2005年9月初版/本体800円)
図書館を使い倒す!』(千野信浩著/新潮新書140/新潮社/2005年10月初版/本体680円)

〈ブラスの祭典〉3@佐渡裕/シエナ・ウィンド・オーケストラ(エイベックス:AVCL-25036)
ブルックナー/交響曲第8番ハ短調@カール・ベーム/ヴィーン・フィル(DG:463 081-2)
GERMAN MUSIC FOR TROMBONES(BIS:CD644)
ペンデレツキ:ピッツバーグ序曲,黛敏郎:彫刻の音楽,ウィリアムズ:吹奏楽のためのシンフォニエッタ@ドナルド・ハンスバーガー/イーストマン・ウィンド・アンサンブル(タワーレコード:PROA-24)

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2005/10/14

檸檬その後

 梶井基次郎の短編『檸檬』所縁の丸善京都河原町店は多くのひとに惜しまれながら去る10月10日に閉店しましたが,egamiday2+さんがその最後のひとときをレポートしていますのでご紹介.

egamiday2+:丸善京都

『檸檬』の記念スタンプは,こちら↓に見やすい写真が掲載されてました.

きょうのきょう:レモンの記念スタンプ

 当blogで触れた記事はこちら.
愚智提衡而立治之至也: 檸檬
愚智提衡而立治之至也: 檸檬続き

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2005/10/08

第1回 エンタ!検定

 昨日勤務先に届いていた「日経エンタテインメント11月号に載っていた〈第1回 エンタ!検定〉,パラパラめくっただけで逐次刊行物係に返しちゃったところ,【Biene | エンタ!検定】にてweb上でも出来ることを発見(^^;).

 早速トライ! で,結果がこれ↓

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2005/10/07

檸檬続き

 先日【愚智提衡而立治之至也: 檸檬】で取り上げた丸善京都河原町店閉店の記事が京都新聞webにも出ました.

京都新聞【“檸檬”とともに別れ惜しむ 丸善・京都河原町店 10日閉店

 「記念スタンプ」の話もありますね.先日の朝日の記事では,閉店が公けになって以来,売り場の本の上に置かれた檸檬は11個とありましたが,今日の京都新聞では20個になってます(^^;).恐るべし梶井基次郎.

 この記事を読んだら,急にさだまさしの〈檸檬〉が頭の中をグルグル回りだして,明日はお祝い事だというのにとても切ない気持ちになってしまいました(sigh).もっとも,リンク張るかと思って,さだまさしオフィシャルサイトを開けてトップページの写真を見たら,この切なさが何処かに行ってしまいそうになったのは内緒です(^^;).

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2005/10/04

今日の購入物件

『小松崎茂 昭和の東京』(小松崎茂著,根本圭助編/ちくま文庫こ-28-1/筑摩書房/2005年9月初版/本体1000円)


W.A.モーツァルト/46曲の交響曲集@アレッサンドロ・アリゴーニ/オルケストラ・フィラルモニア・イタリアーナ(Membran Music:203300)

 モダン楽器の小編成オケによる,10枚組み1700円以下とはこれ如何に? というモーツァルトの交響曲集.まだ全部は聴いてないけど,正直,値段以外に衝撃的な要素はほとんど無いかも.優美で和やかな演奏で一貫してます.
 不思議な箇所は幾つかあって,何故かK.318(32番)が省かれていたり,ピリオド楽派による洗礼を蒙った後だと言うのに,どの演奏でも繰り返しが完全に無視されていたり,最近では考えられない,クレンペラーかワルターかというゆったりしたテンポの後期交響曲の演奏(イマドキK.550[40番]の第1楽章をあのテンポで録音する指揮者がいるとは.ただ指揮者の解釈にロマン性が欠けているため,このテンポでは間延びして音楽が保たない(-_-;))だったり,そういう意味では面白い録音かも.

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2005/10/02

檸檬

 【日々記―へっぽこライブラリアンの日常―: 丸善京都河原町店の閉店と檸檬】で紹介されていた朝日新聞の記事【閉店惜しみ置きレモン 小説「檸檬」ゆかりの京都・丸善】がasahi.comに上がっていました.檸檬が入った籠の写真もあります(^^;).
 近所に住んでいたら,間違いなくG.C.W.氏も檸檬を置きに行っているでしょう.

 ところで,G.C.W.氏もMIZUKIさん同様,「檸檬」と言われれば,お茶の水の聖橋から電車に向かって(違)檸檬を投げる歌を思い出す方で,今日まで梶井基次郎(1901-1932)の「檸檬」は読んだことがありませんでした.それじゃあと,今日も休日出勤でヒマだったのを幸い,書架から筑摩書房の『現代日本文学全集』第43巻というのを引っ張り出してみました.すると「檸檬」は3段組3ページほどの掌編だったので,お茶の時間に読み始めたのですが,これが思ったより難儀で(>_<).さすが大正文学の誉れ高き名作なだけのことはある,と感心してみたり.何とかお茶の時間内に読み終わらせることが出来ましたが,どうも読むのが20年は遅かったようです(sigh).

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2005/09/23

読了本

 『「特攻」と日本人』(保阪正康著/講談社現代新書1797/講談社/2005年7月初版/本体720円),『紫雲丸はなぜ沈んだか』(萩原幹生著/成山堂書店/2000年12月初版/本体1800円),『誇大自己症候群』(岡田尊司著/ちくま新書555/筑摩書房/2005年9月初版/本体740円)それぞれ読了.

 『「特攻」と日本人』を読んで,以前から疑問に思っていたことが完全ではないにせよ,氷解したような気分になる.組織における現場と企画立案部門の乖離は今に始まった話じゃなく,貧乏くじを引かされるのが常に現場の人間であることも,何のことは無い旧・日本軍の悪癖が連綿と受け継がれているだけなんじゃないか.それにしても実際に特攻作戦を指揮した将官クラスの無責任ぶりには,憤りを通り越して哀しくなる.

 他方,『誇大自己症候群』を読み進めるうちに,同書に指摘されるようなケースが思い当たる,イタイ人間の顔がたちどころに数人浮かんで憮然とする(-_-;).この手の本は普段,書店や図書館で立ち読みすることはあってもほとんど購入しない(教育関係の学科がある大学の図書館に勤務しているので,この手の本は勤務先の書架に両手に持ちきれないほどある)のだが,この本は書店で立ち読みした時,思い当たるフシが多すぎて(^^;)買わざるを得なくなったモノ.取り敢えず,1箇所を引用して自戒とする.


「誇大自己症候群の人は,自分にとって好意的に接してくれる人に出会うと,過度に理想化して過大な期待を抱きやすい」(『誇大自己症候群』p212)

やれやれ(sigh).

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今日の購入物件

だめだこりゃ』(いかりや長介著/新潮文庫い-65-1/新潮社/2003年7月初版/本体438円)
満鉄調査部』(小林英夫著/平凡社新書289/平凡社/2005年9月初版/本体700円)
流言・投書の太平洋戦争』(川島高峰著/講談社学術文庫1688/講談社/2004年12月初版/本体1100円)
スタジアムの戦後史』(阿部珠樹著/平凡社新書283/平凡社/2005年7月初版/本体740円)
誇大自己症候群』(岡田尊司著/ちくま新書555/筑摩書房/2005年9月初版/本体740円)

ベートーヴェン/交響曲第5番ハ短調作品67&シューマン/交響曲第3番変ホ長調作品97@カルロ・マリア・ジュリーニ/ロサンジェルス・フィル(DG:UCCG-3967)
ドヴォルジャーク/交響曲第8番ト長調作品88&シューベルト/交響曲(第4番)ハ短調D.417@カルロ・マリア・ジュリーニ/シカゴ交響楽団(DG:UCCG-3968)
ドヴォルジャーク/ヴァイオリン協奏曲イ短調作品53ほか@諏訪内晶子&イヴァン・フィッシャー/ブダペスト祝祭管絃楽団(フィリップス:464 531-2)
プロコフィエフ/交響曲第5番変ロ長調作品100&第3番ハ短調作品44@エーリヒ・ラインスドルフ/ボストン交響楽団(テスタメント:SBT1396)
チャイコフスキー/交響曲第4番ヘ短調作品36ほか@ジョス・ファン・インマゼール/アニマ・エテルナ(Zig-zag Territoires:ZZT030102)
別宮貞雄/交響曲第1番&第2番@湯浅卓雄/アイルランド国立交響楽団(ナクソス:8.557763J)

 感想等はおいおい.

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2005/09/09

近頃の購入物件

 記録サボり気味(-_-;).しかもちょっと買い込みすぎ.

戦中・戦後気侭画帳』(武井武雄著/ちくま学芸文庫タ-24-1/筑摩書房/2005年7月初版/本体1500円)
ネオンサインと月光仮面:宣弘社・小林利雄の仕事』(佐々木守著/筑摩書房/2005年6月初版/本体1800円)
大衆食堂』(野沢一馬著/ちくま文庫の-9-1/筑摩書房/2005年8月初版/本体780円)
刀狩り』(藤木久志著/岩波新書新赤版965/岩波書店/2005年8月初版/本体780円)
「特攻」と日本人』(保阪正康著/講談社現代新書1797/講談社/2005年7月初版/本体720円)
戦国時代の終焉』(齋藤慎一著/中公新書1809/中央公論新社/2005年8月初版/本体760円)
紫雲丸はなぜ沈んだか』(萩原幹生著/成山堂書店/2000年12月初版/本体1800円)
変わりゆく大学図書館』(逸村裕・竹内比呂也編/勁草書房/2005年7月初版/本体2900円)

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2005/09/03

読了本

 『哈爾浜の都市計画』(越沢明著/ちくま学芸文庫コ-17-3/筑摩書房/2004年6月初版/本体1400円)読了.読み手に専門的素養が不足しているので読むのに時間がかかり過ぎてしまった.面白いけど,都市計画やその歴史に興味のあるヒト向けか.
 え,何でお前は素養も無いのに読んだのかって? 実は「都市計画」自体に興味があることもさりながら,都市計画が図書館経営のキモでもあるからですね(^^;).で,現在のモノよりも歴史的なモノを扱っている本のほうが,図書館についても書かれていたりしますからね.この本でもチラッと出て来ますよ.

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2005/08/22

先日の購入物件

近代とは何か』(鈴木博之ほか編/シリーズ都市・建築・歴史7/東京大学出版会/2005年7月初版/本体3800円)

ハイドン/ロンドン交響曲集@オイゲン・ヨッフム/ロンドン・フィルハーモニックほか(DG:474 364-2)

 最近は金欠病で,本もCDもなかなか買えない.グラドルの写真集はとうとう友達からもダメ出しがあり,いよいよ廃業の見込み.
 恥ずかしながら,ハイドンの〈ロンドン・セット〉を買ったのは,このヨッフムのモノが初めて.曲は高校時代に市立図書館からコリン・デイヴィスのLP(フィリップス)を借り出して聴いてるけど,これまでハイドンは(弟の方も含めて)未開拓の分野.これから聴いて,どれだけ聴き込めるかわからないけど,楽しみは楽しみ(^^;).

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2005/08/02

読了本

 『万博幻想』(吉見俊哉著/ちくま新書526/筑摩書房/2005年3月初版/本体860円),『味覚極楽』(子母澤寛著/中公文庫B-18-16/中央公論新社/2004年12月改版/本体895円),『博物館の誕生』(関秀夫著/岩波新書新赤版953/岩波書店/2005年6月初版/本体780円)それぞれ読了.『味覚極楽』のエスタブリッシュ振りに辟易しながらも,そーゆう有様が許されていた時代のことを,少々うらやましくも思ったり(^^;).
 あとの2冊については,G.C.W.氏よりも凄みのある感想を書かれている方々がいらっしゃるので,そちらに譲る.

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2005/07/23

読了本

 『古代出雲への旅』(関和彦著/中公新書1802/中央公論新社/2005年6月初版/本体780円), 『南朝全史』(森茂暁著/講談社選書メチエ334/講談社/2005年6月初版/本体1500円)読了.

 『古代出雲への旅』は内容はともかく,どこからどこまでが著者の話で,どこからどこまでが原本になった紀行文の記事なのか判然としない構成と編集が,何だか郷土史家的でちょっと残念.恐らく『海を渡った幕末の曲芸団』 (宮永孝著/中公新書1463/中央公論新社/1999年2月初版/本体700円)と同じような路線を目指したんだろうけど,上手くいってない.

 『南朝全史』はすこぶる面白かった.昨日blog更新に穴を空けたのは,この本を読んでいて思わず釣り込まれたからです(^^;).その(当時としては)破天荒な個性が南北朝時代という画期を日本史史上に現出せしめた,とにもかくにも後醍醐院というのは型破りな君主であったのだな,と.

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2005/07/19

在庫一掃処分???

 【愚智提衡而立治之至也: 新潟県中越大震災の被災地へ本を贈る会】の続きですが・・・・・・・・・.

 【生活日報 - 新潟に贈られた善意の在庫処分?】経由で見た【白水社:愛書狂】に拠れば「実際に箱を開けた司書の方々によれば「出版社の在庫一掃処分かと思うような本も多くて(苦笑)」。」やれやれ.ここで多少なりともイキのいい書籍を送っておけば,図書館業界に澱のように巣食っている「反・出版流通感情」も少しは改善できたかもしれないのに,却って好餌を提供してどうするんですか(^^;).もう少し,上手なやり方がなかったものかと,司令塔役を務めたところに尋ねてみたいものです.

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2005/07/18

be Report:保護期間延長で、埋もれる作品激増?

朝日新聞【be Report:保護期間延長で、埋もれる作品激増? 著作権は何を守るのか

 既にあちこちのblog(参考:Copy & Copyright Diary - 「著作権は何を守るのか」への反応)で,またしても三田誠広氏の的外れな発言が槍玉に上がっていますが,まあ仕方の無いところでしょう(^^;).「翻訳が多い=野蛮だ」という発想も頓珍漢ですが,文学的な見地から見ると可笑しいのはこのあたり.
「私生活を暴露した作品で遺族が迷惑する例もあり、その防止のためにも作者の孫の生存期間程度は権利を継続すべきです」
確かこのひと「ミステリーは一度読んで真犯人がわかったら終わり」みたいな発言をしていたこともあり,自分の書くモノは「純文学」であることを旗印にしていたかと思いますが,純文学の王道は柳美里が『石に泳ぐ魚』裁判のときにコメントしていたように,「私小説」でしょう(^^;).葛西善蔵以来の伝統を誇る「私小説」ってのは,作者自身のプライヴァシー(と思われる内容)を暴露するのが基本的なコンセプトのはずで,純文学を標榜している作家が↑のようなことをコメントするのは,作家としての自殺行為なんじゃないですか.
 そもそも,作家のプライヴァシーと著作権には何の関係もありませんし(^^;).

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2005/07/16

今月の購入書籍

 先週と今週の分です(^^;).

『八月十五日の神話:終戦記念日のメディア学』(佐藤卓己著/ちくま新書544/2005年7月初版/本体820円)
『物語大英博物館』(出口保夫著/中公新書1801/中央公論新社/2005年6月初版/本体780円)
『古代出雲への旅』(関和彦著/中公新書1802/中央公論新社/2005年6月初版/本体780円)
『博物館の誕生:町田久成と東京帝室博物館』(関秀夫著/岩波新書新赤版953/岩波書店/2005年6月初版/本体780円)
『日本語はだれのものか』(川口良,角田史幸著/歴史文化ライブラリー190/吉川弘文館/2005年5月初版/本体1700円)
『分類の発想:思考のルールをつくる』(中尾佐助著/朝日選書409/朝日新聞社/1990年9月初版/本体1262円)
『ケータイ・リテラシー』(下田博次著/NTT出版/2004年12月初版/本体1600円)
『萩城・松江城・鳥取城』(歴史群像シリーズ:よみがえる日本の城6/学習研究社/本体730円)
『盛岡城・五稜郭・弘前城』(歴史群像シリーズ:よみがえる日本の城9/学習研究社/本体730円)
『水戸城・川越城』(歴史群像シリーズ:よみがえる日本の城15/学習研究社/本体730円)
『仙台城・会津若松城』(歴史群像シリーズ:よみがえる日本の城17/学習研究社/本体780円)

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2005/07/03

毎日新聞の読書感想文コンクール特集

 今朝の毎日新聞(福島版)に〈第51回読書感想文コンクール特集〉というのが見開き両面で掲載されてまして,そこに河村建夫・前文部科学大臣のインタビューがありましたのでご紹介.例の「文字・活字文化振興法」に関して

 (インタビュアー)この法律の狙いは何ですか。

 (河村氏)公立図書館の整備が大きな柱です。アメリカは郵便ポストの数ほど図書館があるといわれます。日本では公立図書館のない市町村すらあります。図書館だけ作るのが大変なら公民館に併設してもいいでしょう。大学図書館をもっと一般に開放することも奨励したいと考えています。



記事の詳細はこちら.

毎日新聞【特集:第51回青少年読書感想文全国コンクール 河村前文科相に聞く(その1)
特集:第51回青少年読書感想文全国コンクール 河村前文科相に聞く(その2止)

上に引いた対話は(その2止)にあります.このインタビューにて,先日当blogで紹介したフィンランドの話も河村氏は取り上げています.

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2005/06/26

今週の購入物件

ヴォーリズの西洋館』(山形正昭著/淡交社/2002年7月初版/本体2000円)
国鉄蒸気の装備とその表情』上(西尾恵介著/RM Library65/ネコ・パブリッシング/2005年1月初版/本体1000円)
国鉄蒸気の装備とその表情』中(西尾恵介著/RM Library65/ネコ・パブリッシング/2005年2月初版/本体1000円)
国鉄蒸気の装備とその表情』下(西尾恵介著/RM Library65/ネコ・パブリッシング/2005年3月初版/本体1000円)

 ようやっとウィリアム・メレル・ヴォーリズに関する書籍を1冊入手する(^^;).ヴォーリズ記念館の近所にでも住んでいればいいのだが,なかなかそういうわけにもいかず,まあボチボチ勉強する.
 『国鉄蒸気の装備とその表情』全3巻は基礎知識とマニアックな知識が混在.中級者以上向きか.

Believe〉@飯島真理(MMG:AMCM-4116)

 近所の新古書店に行ったら,何故か1枚ひっそりと売っていた.780円+税だった.飯島真理9作目のオリジナル・アルバム.オリジナルは確か18枚くらい出していると記憶してるけど,これで手元に半分ほど集まった.

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2005/06/23

“Le Petit Prince”新訳に岩波書店要望を出す

 朝日新聞【「星の王子さま」新訳書名で要望書 岩波書店

 愚智提衡而立治之至也: “Le petit prince”新訳の続き.岩波書店が“Le Petit Prince”の新訳を出した論創社に『星の王子さま』は由緒ある書名であるぞよ,おたくの訳本に我が由緒書を載せよ,と迫ったとの由.
 似たような事例をいま,咄嗟に思い出せないので何とも言えないのだが(大岡昇平が『武蔵野夫人』というタイトルのポルノ小説にクレームをつけ,ポルノ小説のタイトルがその結果変更になった,という事例はある),何しろ三遊亭圓楽が「星の王子さま」という渾名で売り出したことに激怒したらしい(先日「図書」に掲載された息子さんのエッセイでほのめかされている)翻訳者とその周辺,ということなのかな.

 内藤濯訳『星の王子さま』に思い入れのある方から見ると,どうなんでしょうこの話.

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2005/06/19

今日の購入物件

味覚極楽』(子母澤寛著/中公文庫BIBLO/中央公論新社/2004年12月改版/本体895円)
茨城交通水浜線』(中川浩一著/RM LIBRARY63/ネコ・パブリッシング/2004年11月初版/本体1000円)
日立電鉄の75年』(白土貞夫著/RM LIBRARY64/ネコ・パブリッシング/2004年12月初版/本体1000円)

 それほど珍しいものではない(^^;).

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2005/06/03

「宇宙船」休刊

 「宇宙船」(朝日ソノラマ)が現在発売中の7月号(119号)で休刊するとの由.昨日,全然関係の無い2つのルートからご教示いただく.

 20年程前の一時期,よく読んでいたのです.「ウルトラマン」から「秘密戦隊ゴレンジャー」あたりまでの特撮モノはよく見ていたので,あの頃の「宇宙船」は何かと参考になりまして(^^;).「プロレスの星アステカイザー」(新日本プロレス総出演!)とか「正義のシンボルコンドールマン」(川内康範ですよ)とか「ダイヤモンドアイ」(ば~れ~た~か~)とか,G.C.W.氏の周囲では覚えているひとも少なくなりました(sigh).

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2005/05/26

“Le petit prince”新訳

 朝日新聞【新訳「星の王子さま」続々 岩波版半世紀、独占権が消滅

 ご存知サン・テグジュペリの“Le petit prince”の新訳が出るそうで.出来ればこの記事,出版社と翻訳者の一覧表も付けてくれればなお有り難かったが,それはそのうち何処かで目にすることが出来るでしょう.正直なところ,『ちびくろさんぼ』を復刻した一件よりも,今後の展開が面白くなりそうな気がします.

 実は『星の王子さま』をこれまできちんと読んでこなかったので,この機会に読んでみようか(^^;),と.

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2005/05/22

メモ

 神奈川新聞【「朝の読書活動」横浜はさっぱり

 「朝の読書」それ自体は否定しないけど,それが「運動(movement)」になってしまうのには昔から違和感を感じているもので,「さっぱり」でもあまり気にならないんですね(^^;).

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2005/05/21

読了本

 このところ体調が良くないってのに何をやっているんだか(>_<),と我ながら思わなくも無い.

 『横井小楠』(徳永洋著/新潮選書101/新潮社/2005年1月初版/本体680円),『日露戦争史』(横手慎二著/中公新書1792/中央公論新社/2005年4月初版/本体740円),『徳川将軍家十五代のカルテ』(篠田達明著/新潮新書119/新潮社/2005年5月初版/本体680円)それぞれ読了.並行して読んでいる本はなかなか進まないのに,あとから購入した新書が先に読み終わってしまうことには,いろいろ考えさせられることがあるが,今は言わないことにする(^^;).

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2005/05/20

新潟県中越大震災の被災地へ本を贈る会

 朝日新聞【中越地震被災地に本2万冊寄贈、子どもたちの心のケアに

 記事には〈新潟県中越大震災の被災地へ本を贈る会〉の構成メンバーがすべて掲載されてなかったので探したら,【日本教文社【話題書・情報コーナー】VOL.11】にありました.以下の8団体です.

(社)読書推進運動協議会 
(社)日本出版取次協会 
日本書店商業組合連合会 
(社)全国学校図書館協議会
(社)日本図書館協会 
(社)日本書籍出版協会 
(財)出版文化産業振興財団 
日本児童図書出版協会

 同じニュースを伝える日本書籍商業組合連合会サイトの記事「読書推進運動協議会、日書連など出版8団体で構成する「新潟県中越大震災の被災地へ本を贈る会」」とあるのは事実を歪めてはいませんかね(^^;).小さなことかもしれませんが.

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2005/05/15

このところの購入書籍

 記録がすっかり遅れています(-_-;).4月と今日の分を一括で.

図書館情報学の地平50のキーワード』(三浦逸雄監修,根本彰ほか編集/日本図書館協会/2005年3月初版/本体2700円)
Q&A個人情報保護法』第3版(個人情報保護基本法制研究会編/有斐閣/2005年2月第1刷/本体1200円)
メディア・ビオトープ』(水越伸著/紀伊国屋書店/2005年3月初版/本体1500円)
横井小楠』(徳永洋著/新潮選書101/新潮社/2005年1月初版/本体680円)
日露戦争史』(横手慎二著/中公新書1792/中央公論新社/2005年4月初版/本体740円)
つくられた卑弥呼』(義江明子著/ちくま新書528/筑摩書房/2005年4月初版/本体680円)
徳川将軍家十五代のカルテ』(篠田達明著/新潮新書119/新潮社/2005年5月初版/本体680円)
日本全国路面電車の旅』(小川裕夫編著/平凡社新書275/平凡社/2005年5月初版/本体840円)
戦国策』(近藤光男編/講談社学術文庫1709/講談社/2005年5月初版/本体1250円)

 今日は久し振りに書店に出向いて,新書と文庫ばかり購入.何故か目当ての本は本棚に無く,帰宅後ネットで注文する(^^;).

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2005/04/03

「出版ニュース」4月上旬号

 「出版ニュース」4月上旬号(2035号)に「フランスの書籍公貸権法(概要)」(長塚真琴執筆)が掲載されています.中身は,ちょっとG.C.W.氏には難しい(^^;)ので,内容紹介は他に譲ります.

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読了本

 『ベースボールと陸蒸気:日本で最初にカーブを投げた男・平岡凞』(鈴木康充,酒井堅次著/小学館文庫571/小学館/2005年4月初版/本体571円),『城の中』(入江相政著/中公文庫限定復刊/中央公論新社/2004年10月改版/本体1333円)読了.

 平岡凞(1856-1934)は幕臣の子として生まれ,USA留学から帰国後に鉄道技師として草創期の国鉄で働く傍ら,日本で最初の野球チーム「新橋アスレチックス」を立ち上げ野球を日本に普及させ,後には自ら会社を起こしそれは後の汽車製造株式会社に発展する.更には親譲りの歌舞音曲の才能を発揮して三味線の一派を起こしたり,江戸小物の大コレクション(惜しくも関東大震災で焼失)を集めたり.八方破れのようでありながら,不思議に締めくくりがきちんとついている,人生の天才とも言えそうな人物である.吃驚したのは,『福沢諭吉の真実』(平山洋著)にて福沢諭吉が時事新報の記者として信頼していたひとりとして挙げている箒庵高橋義雄(時事新報を5年で退社した後は実業界に転じ,王子製紙専務などを務め,これまた数寄者として後半生を送る)が平岡の娘婿になっていたこと.全く,明治のヒトは何処でどのようにつながっているかわからない.

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2005/03/27

今日の購入物件

 今朝の毎日新聞の書評欄で気になった本を買いに行ったら,余計なものまで買い込む羽目に(^^;).

ベースボールと陸蒸気:日本で最初にカーブを投げた男・平岡凞』(鈴木康充,酒井堅次著/小学館文庫571/小学館/2005年4月初版/本体571円)
城の中』(入江相政著/中公文庫限定復刊/中央公論新社/2004年10月改版/本体1333円)
『濠端随筆』(入江相政著/中公文庫限定復刊/中央公論新社/2005年3月改版/本体1429円)

 中央公論新社はボリ過ぎだとG.C.W.氏は思う(^^;).『城の中』の初版(1978年)は400円くらいだったと記憶しているし,『濠端随筆』(1980年初版)も500円くらいだったのでは? 「限定復刊」と煽って3倍以上の値段をふっかけるとは,読売グループはやることが違うわ.

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2005/03/26

今月の購入書籍

烈風一過:北大キャンパスの木々』(北海道大学総合博物館編/北海道大学図書刊行会/2004年12月初版/本体477円)
無縁・公界・楽』増補(網野善彦著/平凡社ライブラリーあ-1-3/平凡社/1996年6月初版/本体1165円)
指定管理者制度:自治体施設を条例で変える』(三野靖著/公人社/2005年2月初版/本体1500円)
指定管理者制度:「改正」地方自治法244条の概要と問題点』(東京自治問題研究所編/東京自治問題研究所/2004年1月初版/本体500円)
証言のポリティクス』(高橋哲哉著/未来社/2004年3月初版/本体2200円)
まっぷるたびまる京都』(昭文社/2003年6月初版/本体952円)
万博幻想』(吉見俊哉著/ちくま新書526/筑摩書房/2005年3月初版/本体860円)
明治の音』(内藤高著/中公新書1791/中央公論新社/2005年3月初版/本体780円)

 これから読みます(^^;).

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2005/03/24

『ちびくろさんぼ』産経新聞でも取り上げられる

 産経新聞【読書 【出版インサイド】岩波書店版『ちびくろ・さんぼ』 瑞雲舎から復刊毎日東京に続いて今度は産経にも記事が出る.
 産経の記事は,東京新聞のそれに比較して少々掘り下げが甘いと思う.記事を締めくくる「今回の出版は多角的な論争を呼ぶ可能性がある。」という文章がしっくりこない.取り上げている内容がほとんど同一事なので,産経の記事を書いた記者は多分に東京新聞の記事を意識し過ぎて,結果的に「まとめ」に失敗したかのようである.

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2005/03/15

日常

 仕事.蔵書点検が一区切りついたので,残っている2004年度受入資料の目録作成を始める.今月中には終わりそう(-_-;).仕事中に訃報が飛び込んでくる.

 『ピルトダウン』(フランク・スペンサー著,山口敏訳/みすず書房/1996年4月初版/本体7200円)読了.東北の旧石器捏造事件が世間を騒がした頃に購入した本を,ようやく2週間前に読み始めて,先程読み終わらせる.前半の時代相と背景の説明はさすがに退屈だけど,本論に入ってからは面白くて一気に読み続けた.げに恐るべきは「功名心」である.

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2005/03/12

絶版17年 『ちびくろ・さんぼ』復刊

 東京新聞【絶版17年 『ちびくろ・さんぼ』復刊

 先日毎日新聞の記事を取り上げたが,東京新聞でも記事になったのでご紹介.識者の意見はもとより,公共図書館での取り扱いも取材している.
 G.C.W.氏は前のエントリーにも述べたように,本質的にこの手の問題は読者が考えるべきもので,公共図書館がその利用に対して何らかの意見なり制限なりを付け加えるべきものではないと捉えているのだが,どうだろうか.如何なる理由があろうと,公共図書館が歴史的修正主義だのあらゆる原理主義だのPC(Political Collectness)だのに加担するかの如き動きを見せることは避けなければならないと思うし.

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2005/03/11

「創」2005年4月号

 「」2005年4月号の連載「永田町議員秘書ウラ日記」(ハリー土美著)第9回は“国会図書館と自動車課”というタイトル.のっけから「産経新聞に国会図書館の中傷記事が書かれた」で始まります.続けて「ウチの事務所ではあいにく産経新聞は購読していなかったため」とあるのが,何だか可笑しい(^^;).
 詳しくは本誌をどうぞ.

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2005/03/01

読了本

 『綱町三井倶楽部』(石田繁之介著/中央公論美術出版/2001年6月初版/本体3700円),『新橋駅発掘』(福田敏一著/雄山閣出版/2004年10月初版/本体2600円)読了.

 2冊とも,読書前の想像以上に専門的な知識が必要な本でした(^^;).特に『綱町三井倶楽部』は著者の前著や広く参考文献を前提として必要としてますね.G.C.W.氏程度でも面白く読めますけど,建築史方面の方はなお楽しく読めるんじゃないでしょうか.

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2005/02/22

読了本

 『栃木県鉄道史話』(大町雅美著/落合書店/1981年1月初版/本体2500円),『郷愁の野州鉄道』(大町雅美著/随想舎/2004年9月初版/本体2800円)読了.大正年間まで栃木県にも人車鉄道が幾つもあったことに驚いた.宇都宮市や栃木市の街中まで走っていたとは知らなんだ.それに,計画倒れになった路線の多いこと(-_-;).

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2005/01/27

今日の購入物件

『Q&Aで学ぶ図書館の著作権基礎知識』黒澤節男著/太田出版/2005年2月初版/本体2800円
『禅寺の精進料理十二か月』藤井宗哲著/ちくま文庫ふ-33-1/筑摩書房/2004年12月初版/本体780円

 『Q&Aで学ぶ図書館の著作権基礎知識』のカバーに「図書館職員は著作権思想の最高の伝道者でなければならない!」って高らかに書いてあるのが,とても気になる.

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2005/01/22

今週の購入物件

 記録をサボっていると溜まる溜まる(-_-;).

『第三帝国と音楽家たち』マイケル・H・ケイター著,明石政紀訳/叢書・20世紀の芸術と文学/アルファベータ/2003年6月初版/本体3200円
『満鉄調査部事件の真相』小林英夫,福井紳一著/小学館/2004年12月初版/本体2800円
『横浜赤レンガ倉庫物語』横浜みなとみらい21,神奈川新聞社編/神奈川新聞社/2004年9月初版/本体1500円
『国鉄機関車事典』いのうえ・こーいち著/山海堂/1999年8月初版/本体1600円
『栃木県鉄道史話』大町雅美著/落合書店/1981年1月初版/本体2500円
『郷愁の野州鉄道』大町雅美著/随想舎/2004年9月初版/本体2800円
『〈図説〉電気機関車全史』歴史群像シリーズ Gakken rail mook/学研/2004年11月初版/本体1800円

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2004/12/28

今週の購入物件

『がんばれ! 秋田内陸線』(大穂耕一郎編/んだんだブックレット/無明舎出版/2004年11月初版/本体900円)
『天狗争乱』(吉村昭著/新潮文庫よ-5-38/新潮社/1997年7月初版/本体743円)
『関東大震災』新装版(吉村昭著/文春文庫よ-1-41/文芸春秋/2004年8月初版/本体543円)
『関東大震災』(鈴木淳著/ちくま新書507/筑摩書房/2004年12月初版/本体720円)
『屋根の日本史』(原田多加司著/中公新書1777/中央公論新社/2004年12月初版/本体800円)
『鉄道施設がわかる本』(坂本衛著/山海堂/2004年2月初版/本体1700円)
『昭和19年の鉄道路線図と現在の鉄道路線図』(塔文社レトロマップシリーズ7/塔文社/本体1500円)
『新明解国語辞典第6版』(山田忠雄主幹/三省堂/2005年1月初版/本体2900円)

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2004/12/18

読了本

 『タカラジェンヌの太平洋戦争』(玉岡かおる著/新潮新書075/新潮社/2004年7月初版/本体700円),『中世十三湊の世界』(青森県市浦村編/新人物往来社/2004年9月初版/本体2400円)読了.

 『タカラジェンヌの太平洋戦争』や,先日読了本に挙げた『中国の大盗賊・完全版』は購入記録が何処かに落ちてしまっているぞ(-_-;).記憶力が落ちているんじゃないのか>>G.C.W.氏.

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2004/12/10

今週の購入物件

 ぐったりしていても注文した本が届くわけで(^^;).やれやれ.

『カルチュラル・スタディーズ入門』グレアム・ターナー著,溝上由紀ほか訳/作品社/1999年5月初版/本体2800円
『新橋駅発掘』福田敏一著/雄山閣/2004年10月初版/本体2600円
『ディスカバー図書館2004』日本図書館協会/2004年10月初版/本体1200円
『世田谷線の車窓から』東京急行電鉄,世田谷区都市整備公社まちづくりセンター編/学芸出版社/2004年10月初版/本体1238円
『編集者の組版ルール基礎知識』野村保恵著/日本エディタースクール出版部/2004年2月初版/本体1800円

 東急世田谷線は,G.C.W.氏も以前に訪れたことがあるが,その頃に比べるといろいろと変わっているみたい.ときに,市原悦子が主演する〈家政婦は見た!〉シリーズの家政婦紹介所は世田谷線の沿線にあるはずなのだが,あれは何処なんだろう?

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2004/12/01

読了本

 『中国の大盗賊・完全版』(高島俊男著/講談社現代新書1746/講談社/2004年10月初版/本体800円)読了.高島氏は中共が余程お嫌いなんでしょうなあ(^^;).端々に,その強烈な思いが感じられて胸のすくような感触あり,ときにいささか鼻白むようなところあり,でなかなか楽しい読み物でありますよ.

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2004/11/23

今日の購入物件

『Transit:白石美帆写真集』ワニブックス/2004年8月初版/本体2667円

 写真集の購入も今年は終わり.これは思った以上に良かった(^^;).ちょっとした訳ありで,白石美帆の笑顔が大好きなんです(^o^).

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本屋のオヤジのおせっかい 中学生はこれを読め!

 Yuz Yuzさん経由で北海道書店商業組合札幌支部と北海道新聞社が主催する(2004年10月27日から2005年1月13日まで)【本屋のオヤジのおせっかい 中学生はこれを読め!】その500冊のリスト「ちなみに500選なのに483点までなのは、品切れが発生したから」との由.

 G.C.W.氏には,例の佐賀大学附属図書館のリストより余程面白そうな本が並んでいるように見えるが如何? まあ,何時の世でも〈読みたい本〉と〈読ませたい本〉が噛み合わないということはあるのだろうね(^^;).

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読了本

 『源義経』(岩波新書新赤版914)(五味文彦著/岩波書店/2004年10月初版/本体740円),『新橋駅の考古学』(福田敏一著/雄山閣出版/2004年5月初版/本体4600円)読了.『新橋駅の考古学』は読み終わるまで,ほとんど2か月を費やした(^^;).鉄道黎明期の専門用語が指し示す内容を,読んでいる方が図像化できなくて苦労する.もう少し,新橋駅稼動当時の写真(新橋駅に限らず,当時の鉄道関連のモノ)を増やしてもらえれば,門外漢には理解の一助になっただろうに,ちょっとストイックに過ぎたのでは.

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2004/11/22

『瀧廉太郎』

 『瀧廉太郎』(岩波新書新赤版921)(海老沢敏著/岩波書店/2004年11月初版/本体740円)読了.モーツァルト研究の第一人者である著者が,瀧廉太郎(1879-1903)の単なる伝記的事実の集成ではなく,その残された作品の解釈を通じて伝記的事実を照射したとでも言うべき書.満24歳になる前に死去した瀧廉太郎だが,芸術においては,「夭折」という事実にそれだけで下駄を履かせてしまうところがある.この書で著者は,それを避けることなく「夭折の美学」を〈長い間奏曲 夭折音楽家たちの世界〉という章を設けて謳い上げてしまう(^^;).潔いと言うか,何と言うか.

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2004/11/20

3週間分のの購入物件

 購入物件のメモが遅れがち(-_-;).

『図書館の興亡』 マシュー・バトルズ著,白須英子訳/草思社/2004年11月初版/本体2500円
『知識の社会史』 ピーター・バーク著,井山弘幸・城戸淳訳/新曜社/2004年8月初版/本体3400円
『図書館目録とメタデータ』(シリーズ図書館情報学のフロンティア:4) 日本図書館情報学会研究委員会編/勉誠出版/2004年10月初版/本体2700円
『理想の公共図書館サービスのために』 国際図書館連盟公共図書館分科会ワーキング・グループ編,山本順一訳/日本図書館協会/2003年12月初版/本体1800円
『公立図書館の任務と目標解説』増補修訂版 日本図書館協会図書館政策特別委員会編/日本図書館協会/2000年12月初版/本体630円
『中世十三湊の世界』 青森県市浦村編,千田嘉博編集協力/新人物往来社/2004年9月初版/本体2400円
『専門知と公共性』 藤垣裕子著/東京大学出版会/2003年5月初版/本体3400円

 メモさえ遅れがちなのに,いったい,何時読むんですか>>G.C.W.氏(-_-;).

“アイドルクリスマス”(Sony:MHCL456)

 さすが「完全限定版」と銘打っているだけに,ネットショップには在庫が無いようで(^^;).G.C.W.氏はこのラインナップ,ある種感動モノでした.ここ数年,この季節に一風変わったクリスマス・アルバムを探すのが習慣になっているけど,今年はこれが真打ですね.

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2004/10/15

最近の購入物件

このところ,まったく記録しておかなかったので忘れないうちに.

『球団消滅:幻の優勝チーム・ロビンスと田村駒治郎』(中野晴行著/筑摩書房/200年3月初版/本体1800円)
『幻の東京カッブス』(小川勝著/毎日新聞社/1996年4月初版/本体1456円)
『近代ドイツの専門職』(チャールズ・E.マクレランド著,望月幸男監訳/晃洋書房/1993年9月初版/本体4175円)
『風水と天皇陵』(来村多加史著/講談社現代新書1736/講談社/2004年9月初版/本体740円)
『古代オリンピック』(桜井万里子,橋場弦編/岩波新書新赤版901/岩波書店/2004年7月初版/本体740円)
『On the way:三津谷葉子写真集』(ワニブックス/2004年10月初版/本体2476円)
『birth:二宮歩美写真集』(アスコム/2004年10月初版/本体2800円)

 『球団消滅』と『幻の東京カッブス』は日本のプロ野球界が,戦後60年もかけて,結局は何も変わらずにここまで来たことを検証できる好著.この2冊が描き出すプロ野球のあり方は,いまわたしたちが目の当たりにしている茶番劇とほとんど変わりが無いように,G.C.W.氏には見える.大物オーナーが相次いで表舞台から姿を消した現在は,60年変わらなかったプロ野球界,ひいては高野連のバカバカしさなどをも含めた,日本野球を根底から覆す好機なのだが,果たして本当の構造改革は可能だろうか.

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2004/10/01

翳り

 読売新聞【「ハリ・ポタ」売れ行き鈍化、大量在庫に書店戸惑う】

2万4000セットを仕入れ消化率67%という大手書店チェーンでは、「思ったほど売れず困った。このままでは2割はあまる」。15万セット注文した別のチェーンでは「前巻から2年近く開き読者が離れたのか、消化率は予想以下。倉庫の確保も考え始めた」という。

 やはり,間が開きすぎたのが敗因じゃないかなあ(-o-)/.2003年6月に原書が出版されて,原語で読めるひとは翻訳を待たずに読んでしまっただろうし,飽きちゃったひともいれば,付和雷同で買っていたひともいたでしょう.この記事で井狩春男さんが言うように「初版200万セットが適正」だったのかもしれません.

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2004/09/22

日常

仕事.連休明け2日目なので,昨日よりは仕事はかどる(^^;).

読売【同性愛専門誌「薔薇族」11月号で廃刊】廃刊にも吃驚だが,それを読売webが記事にしたのにも驚いた(*_*)!.この手の雑誌はコアな読者層がいるので不況にも強いかと思ったら,ネットに押されたのと小書店の廃業が響いたと記事にはある.なるほどねえ.

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読了本

このところ,てんで記録してないのでまとめて.

『増補日本のミイラ仏』(松本昭著/臨川選書21/臨川書店/2002年9月初版/本体2000円),『言論統制』(佐藤卓己著/中公新書1759/中央公論新社/2004年8月初版/本体980円),『福沢諭吉の真実』(平山洋著/文春新書394/文芸春秋/2004年8月初版/本体720円),『戦国鉄砲・傭兵隊』(鈴木眞哉著/平凡社新書236/平凡社/2004年8月初版/本体760円),『動乱の中の白河結城氏』(伊藤喜良著/歴春ふくしま文庫54/歴史春秋社/2004年3月初版/本体1200円)それぞれ読了.

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2004/09/05

今週の購入物件

『図書館に訊け!』(井上真琴著/ちくま新書486/筑摩書房/2004年8月初版/本体740円)
『福沢諭吉の真実』(平山洋著/文春新書394/文芸春秋/2004年8月初版/本体720円)
『増補日本のミイラ仏』(松本昭著/臨川選書21/臨川書店/2002年9月初版/本体2000円)

『図書館に訊け!』は待望久しい,図書館プロパーによる図書館利用のノウハウ本.これまで新書で発行された類書は,いづれも図書館利用者によるそれだったので,ようやく図書館業界から他者に勧めるに足る本が出たことがウレシイ(^^;).よかった.しかも,文章が図書館業界にありがちな,前川恒雄の流れを汲む高踏派では無い,平易な日本語で執筆されているところがまたよい.
『福沢諭吉の真実』は,どちらもこれまでの歴史常識について再確認の必要を迫る好著.『言論統制』と同様ある意味,解毒剤のような内容ではある.
『増補日本のミイラ仏』を購入して,これで現在手に入れることのできる即身仏関連の書籍は1冊を残して手に入れることが出来たかな?

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2004/08/28

今日の購入物件

『戦国鉄砲・傭兵隊』(鈴木眞哉著/平凡社新書236/平凡社/2004年8月初版/本体760円)
『言論統制』(佐藤卓己著/中公新書1759/中央公論新社/2004年8月初版/本体980円)
『動乱の中の白河結城氏』(伊藤喜良著/歴春ふくしま文庫54/歴史春秋社/2004年3月初版/本体1200円)
『佐藤寛子写真集fine』(上野勇撮影/秋田書店/2003年9月初版/本体2800円)

佐藤寛子の写真集は新古書店で購入したものだけど,秋田書店の本を買ったのは何時以来だ(^^;).

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2004/08/25

G.C.W.氏の本棚

本棚.orgにて〈G.C.W.氏の本棚〉始めてみました.手当たり次第入れてますので,内容はわやくちゃです.

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2004/08/20

今日の購入物件

『島本里沙写真集girl』(竹書房/2004年7月初版/本体2600円)
『NPOがわかるQ&A』(早瀬昇,松原明著/岩波ブックレットNo.618/岩波書店/2004年3月初版/本体480円)

写真集はまあいいでしょう(^^;).この方面は,とっくに引退の潮時を越えているのに往生際が悪いですね>>G.C.W.氏(-_-;).

それはさておき,『NPOがわかるQ&A』にこんな一節が.
「NPOは,行政と同様に営利を求めない公共活動の担い手」(p9).中でも「Q7 自治体がNPOに注目しているのは,なぜですか?」は,出来ることなら全文をここに引きたい.堺市で「民営化反対」の美名の下,民業蔑視のチラシ配っている役人の方々には無理矢理にでも読ませてみたい(^^;).公共図書館のNPO委託に反対している業界人も,本来の意味での「NPO」を理解するためにも一度は読んでおいた方がいいと思うが.

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2004/08/10

日本学会事務センター

酔っ払いだけど,これだけは今日中にメモしておかねば.

読売新聞【預かり金流用の「日本学会事務センター」が破産へ】
朝日新聞【学会センター、民事再生法適用棄却 負債30億、破綻も】

早速,学術雑誌を幾つ日本学会事務センターから購読しているのか,今年度支払いを済ませているタイトル数は,支払済みの雑誌は順調に届いているかどうか,担当にチェックするよう指示する.
ウチはまだしも,この件の影響は方々でかなりのものがあるのではないですか.引き続き情報希望.

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2004/08/06

今日の購入物件

『FREE CULTURE』(ローレンス・レッシグ著,山形浩生・守岡桜訳/翔泳社/2004年7月初版/本体2800円)
『萌える法律読本:ディジタル時代の法律篇』(プロジェクトタイムマシン著/毎日コミュニケーションズ/2004年7月初版/本体2000円)
『萌える法律読本:日々の生活篇』(プロジェクトタイムマシン著/毎日コミュニケーションズ/2004年7月初版/本体2000円)

はい,いま話題の3冊が手元にようやく届きました.『萌える法律読本』,2冊とも店頭で買うには勇気がいる表紙ですねえ(^^;).勤務先に届けてもらったのだけど,『ディジタル時代の法律篇』を見た同僚(女性)が「スゴイ表紙ですねえ~」と苦笑しておりました.明日,移動中の電車や大会会場で読んでいたら思いっきり引かれるかしらん.
#『ディジタル時代の法律篇』表紙右側の女の子はタイプですが(^^;)<<ヤブヘビか.

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2004/07/31

メモ

【万来堂日記: 本は回復したのかな。】

【洋楽輸入盤をとりまく不可解な状況 : 試される。 -北国tv】

あとで書ければ何か書きます.

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2004/07/29

読了本

『戦国の寺・城・まち』(山科本願寺・寺内町研究会編/法蔵館/1998年8月初版/本体2800円)読了.

いったい,何時から積読にしていたんだろ(^^;).寺内町の城郭性(これはG.C.W.氏の造語)を検証し,戦国末期~織豊系城郭の「総構」(この本では地理的な要因からも豊臣秀吉の「御土居」ばかりがクローズアップされていたけど,「総構」なら後北條氏系城郭の小田原城を考察に入れなければいけないんじゃないのかな)の遥かな先駆である寺内町のはじまりを文献史学・考古学の両面から説き起こす.
実はG.C.W.氏,図書館員の風上にも置けない奴で,図書館系の本やヤングアダルト向け小説本よりも,こーゆう本を読んでいるのが1番楽で1番楽しい(^^;).

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2004/07/22

読了本

『江戸巷談藤岡屋ばなし』(鈴木棠三著/ちくま学芸文庫ス-7-1/筑摩書房/2003年5月初版/本体1400円)読了.

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2004/07/17

青山ブックセンター

読売新聞【個性的品ぞろえの青山ブックセンターが閉店】

一度も入店したことが無い上に,東京在住じゃないので,このニュースのインパクトがどれくらい強烈なものなのだか,いまひとつよくわからないところではありますが,あちこちのサイトで取り上げられているところをみると,これはひとつの文化的な事件なのでしょう.

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2004/07/13

読了本

『東京現代遺跡発掘の旅』(散歩の達人ブックス大人の自由時間/交通新聞社/2002年8月初版/本体1429円),『飛鳥を掘る』(河上邦彦著/講談社選書メチエ258/講談社/2003年1月初版/本体1500円)読了.

いろいろ並行して読んでいると,なかなか図書館関係の本が読み進みませんねえ(-_-;).元々文章あるいは文体があまり面白くないモノが多いので,どうしても後回しにしてしまうのですね.図書館系の本は枕頭に置いて,寝る前の10分間読書でもしようかしらん.

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2004/07/06

松本功さんインタビュー

Mammo.tv ~考える高校生のためのサイト~で,ひつじ書房松本功さんへのインタビューが掲載されていました.図書館業界人必読です.

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このところの購入物件

購入物件のおぼえがきが遅れ気味である(-_-;).

『東京現代遺跡発掘の旅』(散歩の達人ブックス大人の自由時間/交通新聞社/2002年8月初版/本体1429円)
・『復興期の精神』(花田清輝著/講談社学術文庫750/講談社/1986年初版/本体800円)
『情報は誰のものか?』(青弓社編集部編/青弓社/2004年6月初版/本体2000円)
・『本づくり』三訂版(新入社員のためのテキスト1/日本書籍出版協会/2000年2月初版/本体600円)
『本づくりこれだけは』改訂新版(下村昭夫著/本の未来を考える=出版メディアパル4/出版メディアパル/本体1000円)

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2004/06/22

地文学

今日,目録を採っていたら『新式地文学』という本に出くわす.最初に見たとき,これを「しんしき ちもんがく」と読むことさえわかりませんでした(-_-;).「しん しきち ぶんがく」と読んで戦前に満州あたりで出版された文学の本だと勘違いしたくらい.それが何で自然科学のところに分類されているんだよ,と一瞬思ったら違う(^^;).中身を読んで得心がいきましたが,「地文学」って「天文学」の対語・反対語だったんですねえ.この分野,現在では「地球科学」とか「地学」と言うのかな?
ちなみに1900(明治33)年初版,翌年重版の割には保存良好な書籍でしたよ.

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読了本

『十字軍の思想』(山内進著/ちくま新書422/筑摩書房/2003年7月初版/本体720円)読了.自らの無謬を信じて疑わない人間って,それで自己完結,もしくは自己充足することが絶対に無いのは何故だ(^^;).必ず「正論」を咆哮して暴力を行使する,それが「宗教」の宗教たる所以なのかもしれないが,迷惑かつ無意味な話ではある.

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2004/06/18

読了本

『よつばと!』第2巻(あずまきよひこ著/電撃コミックスC102-2/メディアワークス/本体600円)読了.いいよねえ,こーゆうの.

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2004/06/13

今日の購入物件

誕生日の贈り物に本を指名されたので,そのついでに自分の本も買ってしまった(-_-;).

『編集狂時代』 (松田哲夫著/新潮文庫ま-27-1/新潮社/2004年5月初版/本体667円)
『幽霊のいる英国史』(石原孝哉著/集英社新書0196/集英社/2003年6月初版/本体720円)
『よつばと!』第2巻(あずまきよひこ著/電撃コミックス/メディアワークス/2004年5月初版/本体600円)

・・・・・・・・・どーせ『よつばと』は次女がかっさらっていくんだが(^^;).

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2004/06/12

このところの購入物件

しばらく購入物件を記録していなかったので,まとめてUP.

『宗教改革の真実』(永田諒一著/講談社現代新書1712/講談社/2004年3月初版/本体700円)
『聖典「クルアーン」の思想』(大川玲子著/講談社現代新書1711/講談社/2004年3月初版/本体700円)
『始皇帝陵と兵馬俑』(鶴間和幸著/講談社学術文庫1656/講談社/2004年5月初版/本体1000円)
『戦国大名と天皇』(今谷明著/講談社学術文庫1471/講談社/2001年1月初版/本体960円)
『だれが『本』を殺すのか』上(佐野眞一著/新潮文庫さ-46-5/新潮社/2004年6月初版/本体667円)
『だれが『本』を殺すのか』下(佐野眞一著/新潮文庫さ-46-6/新潮社/2004年6月初版/本体667円)
『公共哲学とは何か』(山脇直司著/ちくま新書469/筑摩書房/2004年5月初版/本体720円)
『言海』(大槻文彦著/ちくま学芸文庫ン-3-1/筑摩書房/2004年4月初版/本体2200円)
『新橋駅の考古学』(福田敏一著/雄山閣/2004年5月初版/本体4600円)
『なぜITは社会を変えないのか』(ジョン・シーリー・ブラウンほか著/日本経済新聞社/2002年3月初版/本体2300円)

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