「無力感」を抱きしめる
インターミッション(^^;)。
あの震災後,いろいろと考えるところ(考えなかったところかもしれない)がありまして,このところいささか「図書館」という施設に対する興味や関心が薄れてきているのは,事実です。
理由は幾つかありますが,やはり「図書館」は大規模自然災害の前には無力なのだな,と改めて自らが無力であることを感じているところです。図書館関係者においても種々の応援・援助・ボランティアが起動し,現在もその活動が継続していますが,実際に被災地で自らが何をすることができたのか,自らに問いかけたとき,勤務先の復旧作業とその情報提供以外,被災地にある「図書館」として務めることができたであろう役割は,全くと言っていいほど果たすことができなかったのではあるまいか。そんな悔恨の念が,ずっと心の中に澱のように沈んでいます。
自慢するわけじゃないですが,あの911同時多発テロの際,ホワイトハウスなどwebでたどって大規模なリンク集を作成したり,新潟県中越地震の際には新潟県内の図書館施設の被災状況に関するリンク集を作成したり,自らが被災しなかったときはそれなりに情報収集・提供活動もしてきました。しかし,実際に自分が被災してみたら,そのような活動まではほとんど手が回らなかったわけで,ほとほと戦時には役に立たない奴なのだなあ,と。
まあ,被災地であろうとなかろうと,日々の暮らしは嫌でもやってくるものです。いつまでも落ち込んでいるわけにもいきませんので,この「無力感」を抱え込んで勤務先の復旧に勤しみ,日常業務が行えるまでに図書館内を復旧させて今にいたっております。
いつか,この「無力感」を払拭できる日はくるのでしょうか・・・・・・(嘆息)。
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