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2010年6月6日 - 2010年6月12日の記事

2010/06/12

善戦

ショスタコーヴィチ/交響曲第15番イ長調作品141@ヘルベルト・ケーゲル/ライプツィヒ放送交響楽団(ヴェイトブリック:SSS00039-2)

 1972年11月7日,ライプツィヒでのライヴ録音。
 この作品,初演が1972年1月8日だから,かなり早い時期の演奏であり録音である,ということになる。オケがあちこちでヘタレているのは,オケがちと非力な上に作品に慣れていないということがありそうだが,ケーゲルもそんなオケをギリギリ締め上げて何とかいい演奏をしようとしているし,オケもそれに応えて善戦はしている。終楽章の金管がヘタっているのも,解釈の一環かと思わせかねないような迫力である。

2010/06/11

国立国会図書館のOPACで所蔵しているアナログレコードの書誌が検索可能に

NDL-OPACで国内刊行アナログレコード全件の書誌データが検索できるようになりました | 国立国会図書館-National Diet Library
http://www.ndl.go.jp/jp/news/fy2010/1189294_1531.html

 おお,久し振りに出番が来た(^^;)。早速,検索をかけてみる。NDL-OPACで「音楽録音・映像」をチェックして「/マーラー/」で検索してみると,598件と結果が出る。NDL-OPACは結果が200件を超えると「絞り込み再検索を行ってください」と出るが,今回は書誌データそのものを確認するのが目的なので,取り敢えずこれでよし。

 その検索結果を出版年の古い順に並べ直して,任意の何件かを眺めてみると,これが精粗のばらつきが激しくていったいどうなっているんだか,という(^^;)。例を挙げてみる。


http://opac.ndl.go.jp/recordid/000008890133/jpn
請求記号     YMC-6-8-16/8-17
資料種別     録音資料
タイトル      マーラー
出版地       [東京]
出版者       日本コロムビア∥ニホン コロムビア
出版年       1986.2
形態         録音ディスク2枚 ; 12cm
発売番号(録音映像)      60C37-7828
発売番号(録音映像)      60C37-7829
書誌ID      000008890133

えーと(^^;)。これで何が録音されているかわかるひとは,余程のマニア。内容の手がかりはタイトルの「マーラー」と,発売番号として登録されている「60C37-7828」「60C37-7829」というカタログ番号のみですから。このカタログ番号を頼りにググッてみると,ようやくこれがエリアフ・インバル/フランクフルト放送交響楽団によるマーラーの交響曲第3番のCDであることがわかる,という。となると「日本コロンビア」は間違いじゃないけど,レーベルとしては「DENON(デンオン)」という記録が必要かな。パッと見,CDかどうかもわからないような書誌データである。実は日本目録規則1987年版改訂3版など見ると,特定資料種別は「録音ディスク」「録音カセット」などとして記録するもので,「CD(コンパクトディスク)」という形態は記録する必要がないような書きぶりなのだが,それは目録規則を細部まで知らないひとには不親切というものであろう(^^;)。

もちろん,わかりやすいデータもある。


http://opac.ndl.go.jp/recordid/000008915431/jpn
請求記号       YMC-98-11-18
資料種別       録音資料
タイトル        マーラー
出版地        [東京]
出版者        ユニバーサル ミュージック
出版年        1992.10
形態          録音ディスク1枚 ; 12cm
レーベル名      グラモフォン
注記 収録方式:DDD/ライヴ収録, 収録時間:75分02秒, 収録年月:87.9
注記 ジャンル:クラシック・交響曲
内容細目       交響曲第5番嬰ハ短調
内容細目       レナード・バーンスタイン指揮 ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
発売番号(録音映像)       POCG-1591
書誌ID        000008915451

「録音ディスク」をCDだと飲み込んでしまえばわかりやすいデータである。レーベル名として「グラモフォン」と入ってるが,「ドイツ・グラモフォン」ならなおよかった(^^;)。個人的には,タイトルが「マーラー」で内容細目が「交響曲第5番嬰ハ短調」という記述は少々解せないものがあるが,国会図書館がこのCDの書誌を作成した際の目録規則の規定に拠っているものだろうか。

なおアナログレコードを探すつもりが「/マーラー/」で検索かけた結果は,どうやらCDのみであるのはご愛嬌(^^;)。そこでアナログレコードがありそうな「ベートーヴェン」で検索かけてみたがダメで,「ベートーベン」で検索かけなおして,1975年までのものに絞ったら,こんなものが出てきた。


http://opac.ndl.go.jp/recordid/000008860672/jpn
請求記号       YMAS-N-8-4 ; YMAS-N-8-7
資料種別       録音資料
タイトル        交響曲第五番ハ短調."運命"ベートベン曲作品67.ワインガルトナー指揮.ロンドン フィルハーモニー交響楽団.日本コロムビア、1949.4 教育レコード、中学校第3学年鑑賞用、17.
出版地        東京
出版者        コロムビア∥コロムビア
出版年        1949
形態          録音ディスク4枚 : アナログ(SP), 78rpm ; 30cm
発売番号(録音映像)       CX-39
発売番号(録音映像)       CX-40
発売番号(録音映像)       CX-41
発売番号(録音映像)       CX-42
書誌ID       000008860672

フェリックス・ワインガルトナーが1933年に録音したベートーヴェンの「運命」の4枚組SPレコードである。ワインガルトナーが4度録音した「運命」の最後のもので,しかも中学3年生用の鑑賞教材ときた。機会があったら,現物をしげしげと眺めてみたいものだ(sigh)。

 ・・・・・・ふと思ったが,ひょっとして日本人の古い歌手を探した方が面白かったのかもしれない。また時間を見つけて,遊んでみることにしましょう(^^;)。

2010/06/10

尋常ならざる

J.S.バッハ/音楽の捧げものBWV1079@ヘルマン・シェルヘン/9人のソリスト(ウェストミンスター:MVCW-18015)

 1951年の録音。
 シェルヘンはいつも,ベートーヴェンやマーラーのライヴに聴かれるような,ネジが2,3本ふっとんだようなヘンテコリンな演奏ばかりしていたわけではない(^^;)。「3声のリチェルカーレ」で始まり「6声のリチェルカーレ」で終わる曲順で,2つのリチェルカーレも室内楽に編曲されている,ロジェ・ヴュアタという作曲家の編曲にかかる,この「音楽の捧げもの」では,室内楽編成のアンサンブルを精密に丁寧に生真面目な解釈で練り上げている。録音のせいもあってかなり神経質な感じに聴こえるが,決して奇矯ではなく,「こーゆうものかも」という説得力のある演奏である。

2010/06/08

晦渋という言葉を音楽化する

レーガー/シンフォニエッタ作品90@ハインツ・ボンガルツ/ドレスデン・フィル(ベルリンクラシックス:0091222BC)

 1972年11月の録音。
 「シンフォニエッタ」(小交響曲)なのに堂々50分もかかる大作である(^^;)。レーガーが「交響曲」書いたら,いったいどれくらい大きな交響曲を作曲したのやら。
 音楽はいつものレーガーで,纏綿たる流れがどこへ連れていかれるのか,さっぱりわからないという趣き。晦渋というか難解というか,旋律が無いとは言わないが引き立つ旋律が無いので,形式感も定かじゃなくなるし。分厚い響きがどこまでも押し寄せてくるし,起承転結のカタルシスが聞き取れないのですよねえ。
 かくして,レーガーを聴くときは全体の統一感などよりも,部分部分の充実を聴いてお終い,ということになりかねない。この録音,終楽章のコーダで浮き上がるトランペットはルートヴィヒ・ギュットラーだろう,とか。

2010/06/07

「古き良きアメリカ」のリアリズム

アイヴズ/交響曲第3番「キャンプ・ミーティング」@ユージン・オーマンディ/フィラデルフィア管弦楽団(BMG:BVCC-38301)

 1968年10月3日の録音。
 新しいものに対する嗅覚がすぐれていたらしいグスタフ・マーラーがニューヨークで偶然写譜を見て,自分で演奏するべくスコアを持って帰ったという逸話のある交響曲。アイヴズの根暗な部分が色濃く出ている,「交響曲」としては破格な作品なのだが,そのあたりがやはり破格な作曲家だったマーラーの琴線に触れるところがあったのだろう。

 この,雲をつかむような音楽を,リアリストのオーマンディが「古き良きアメリカ」な雰囲気で演奏しているところが,面白いところである。

2010/06/06

奇をてらわない

J.S.バッハ/無伴奏チェロ組曲BWV1007-BWV1012@ラルフ・カーシュバウム(ヴァージン:5 61609 2)

 1993年1月の録音。
 カーシュバウム(1946-)はアメリカ生まれのチェリスト。僕はNHK-FMで偶然聴いたシューマンのチェロ協奏曲のライヴ(ジェフリー・テイトとECOの共演)で感心して以来,このひとが好きなのだが,スター街道を走るタイプではないようで,録音もメジャーにあるわけでもない。中では,このチェロ組曲集が思った以上に聴かれていて,しかも評価が高いみたいで何より。奇をてらわない,しっかりした様式への感覚と,誠実な解釈が何とも爽やかで心地よい演奏である。

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