情緒纏綿
チャイコフスキー/交響曲第6番ロ短調作品74「悲愴」@ヴィレム・メンゲルベルク/アムステルダム・コンセルトヘボウ管絃楽団(テルデック:WPCS-4327/4330)
1941年4月22日の録音。
日本発のマニアックな(^^;)4枚組に収録されている1941年録音のメンゲルベルクの「悲愴」。1937年録音に比べて音がよくなっており,1937年録音では聴き取りにくかった楽器もこちらではあれこれ聴こえてくる。
メンゲルベルクの演奏は1937年盤と基本的に同じ。鍛え上げられた練達のアンサンブルをメンゲルベルクが様式美にまで昇華した表現で自在にドライブし,情緒纏綿たる絃のポルタメントとテンポの自在な揺れが「悲愴」の,チャイコフスキーの過剰な身振りを見事に表現している。終楽章の演奏時間が1937年盤より約1分伸びたおかげで,1937年盤では「不満が残る」と評価された終楽章がいよいよこれでもか,と言わんばかりの情緒の洪水になっている。
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