「古き良きアメリカ」のリアリズム
アイヴズ/交響曲第3番「キャンプ・ミーティング」@ユージン・オーマンディ/フィラデルフィア管弦楽団(BMG:BVCC-38301)
1968年10月3日の録音。
新しいものに対する嗅覚がすぐれていたらしいグスタフ・マーラーがニューヨークで偶然写譜を見て,自分で演奏するべくスコアを持って帰ったという逸話のある交響曲。アイヴズの根暗な部分が色濃く出ている,「交響曲」としては破格な作品なのだが,そのあたりがやはり破格な作曲家だったマーラーの琴線に触れるところがあったのだろう。
この,雲をつかむような音楽を,リアリストのオーマンディが「古き良きアメリカ」な雰囲気で演奏しているところが,面白いところである。
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