国立国会図書館のOPACで所蔵しているアナログレコードの書誌が検索可能に
NDL-OPACで国内刊行アナログレコード全件の書誌データが検索できるようになりました | 国立国会図書館-National Diet Library
http://www.ndl.go.jp/jp/news/fy2010/1189294_1531.html
おお,久し振りに出番が来た(^^;)。早速,検索をかけてみる。NDL-OPACで「音楽録音・映像」をチェックして「/マーラー/」で検索してみると,598件と結果が出る。NDL-OPACは結果が200件を超えると「絞り込み再検索を行ってください」と出るが,今回は書誌データそのものを確認するのが目的なので,取り敢えずこれでよし。
その検索結果を出版年の古い順に並べ直して,任意の何件かを眺めてみると,これが精粗のばらつきが激しくていったいどうなっているんだか,という(^^;)。例を挙げてみる。
http://opac.ndl.go.jp/recordid/000008890133/jpn
請求記号 YMC-6-8-16/8-17
資料種別 録音資料
タイトル マーラー
出版地 [東京]
出版者 日本コロムビア∥ニホン コロムビア
出版年 1986.2
形態 録音ディスク2枚 ; 12cm
発売番号(録音映像) 60C37-7828
発売番号(録音映像) 60C37-7829
書誌ID 000008890133
えーと(^^;)。これで何が録音されているかわかるひとは,余程のマニア。内容の手がかりはタイトルの「マーラー」と,発売番号として登録されている「60C37-7828」「60C37-7829」というカタログ番号のみですから。このカタログ番号を頼りにググッてみると,ようやくこれがエリアフ・インバル/フランクフルト放送交響楽団によるマーラーの交響曲第3番のCDであることがわかる,という。となると「日本コロンビア」は間違いじゃないけど,レーベルとしては「DENON(デンオン)」という記録が必要かな。パッと見,CDかどうかもわからないような書誌データである。実は日本目録規則1987年版改訂3版など見ると,特定資料種別は「録音ディスク」「録音カセット」などとして記録するもので,「CD(コンパクトディスク)」という形態は記録する必要がないような書きぶりなのだが,それは目録規則を細部まで知らないひとには不親切というものであろう(^^;)。
もちろん,わかりやすいデータもある。
http://opac.ndl.go.jp/recordid/000008915431/jpn
請求記号 YMC-98-11-18
資料種別 録音資料
タイトル マーラー
出版地 [東京]
出版者 ユニバーサル ミュージック
出版年 1992.10
形態 録音ディスク1枚 ; 12cm
レーベル名 グラモフォン
注記 収録方式:DDD/ライヴ収録, 収録時間:75分02秒, 収録年月:87.9
注記 ジャンル:クラシック・交響曲
内容細目 交響曲第5番嬰ハ短調
内容細目 レナード・バーンスタイン指揮 ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
発売番号(録音映像) POCG-1591
書誌ID 000008915451
「録音ディスク」をCDだと飲み込んでしまえばわかりやすいデータである。レーベル名として「グラモフォン」と入ってるが,「ドイツ・グラモフォン」ならなおよかった(^^;)。個人的には,タイトルが「マーラー」で内容細目が「交響曲第5番嬰ハ短調」という記述は少々解せないものがあるが,国会図書館がこのCDの書誌を作成した際の目録規則の規定に拠っているものだろうか。
なおアナログレコードを探すつもりが「/マーラー/」で検索かけた結果は,どうやらCDのみであるのはご愛嬌(^^;)。そこでアナログレコードがありそうな「ベートーヴェン」で検索かけてみたがダメで,「ベートーベン」で検索かけなおして,1975年までのものに絞ったら,こんなものが出てきた。
http://opac.ndl.go.jp/recordid/000008860672/jpn
請求記号 YMAS-N-8-4 ; YMAS-N-8-7
資料種別 録音資料
タイトル 交響曲第五番ハ短調."運命"ベートベン曲作品67.ワインガルトナー指揮.ロンドン フィルハーモニー交響楽団.日本コロムビア、1949.4 教育レコード、中学校第3学年鑑賞用、17.
出版地 東京
出版者 コロムビア∥コロムビア
出版年 1949
形態 録音ディスク4枚 : アナログ(SP), 78rpm ; 30cm
発売番号(録音映像) CX-39
発売番号(録音映像) CX-40
発売番号(録音映像) CX-41
発売番号(録音映像) CX-42
書誌ID 000008860672
フェリックス・ワインガルトナーが1933年に録音したベートーヴェンの「運命」の4枚組SPレコードである。ワインガルトナーが4度録音した「運命」の最後のもので,しかも中学3年生用の鑑賞教材ときた。機会があったら,現物をしげしげと眺めてみたいものだ(sigh)。
・・・・・・ふと思ったが,ひょっとして日本人の古い歌手を探した方が面白かったのかもしれない。また時間を見つけて,遊んでみることにしましょう(^^;)。
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コメント
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2番目のデータはCDジャーナルからのデータですね。
書誌情報になるとこんな形だったとは初めて知りました。
投稿: ひろ | 2010/06/12 13:11