市民が参画するNPO,公共図書館を経営する
公民館と図書館を市民と協働で運営へ、運営母体の設立支援も/藤沢市:ローカルニュース : ニュース : カナロコ -- 神奈川新聞社
http://news.kanaloco.jp/localnews/article/1006160010/
この見出し通りの「協働で運営」が実現すれば,なかなか意欲的な試みだし,是非そこまで実現して実績を上げて欲しいところだが,業界の風当たりも強いだろうなあ,と想像する(^^;)。理想は掲げたものの,単なる人件費の削減で終わってしまうかどうかが試金石,か。それと,NPOと自治体の役割分担として「市は図書館行政にかかわる基本計画の策定・進行管理、コンピューターシステムの維持管理などを担当し、NPOとの役割分担を明確にする。」と記事にはあるが,果たしてどこまで明快な線引きが可能なのか,注視していきたいところ。
もちろん,これまでの経緯から斯様な事例を批判することが生命線となっている団体・個人はむしろ批判すべきで,いたづらに空気を読まれて日和見されても仕方がないし,その批判をぶち上げること事態がそのような団体・個人の存在価値でもあるわけだし,「批判には意味がない」ではなく,それらの団体・個人が拠って立つ「公共図書館」観の腑分けこそ,これからの僕らにとっては重要な営みとなってくるはず。それ故,それらの団体・個人は是非MLのような内々(^^;)で,仲間内にしか通用しない符牒のような言葉で批判するのではなく,天下の公器たる雑誌を使って堂々と批判する論陣を張って欲しい。これまでのような「ためにする批判」「身内褒め」「予め予定された結論」ではなく,きちんとした意味を持った言葉の応酬が,これからの図書館業界には必要なのだ。
その意味で特に注目しているのは「三角点」改め「談論風発」に立て籠る,パターナリズムを旨とする貸出至上主義者,またその流れを汲む業界人による藤沢市批判がきちんとした形で出るかどうか,である。それはもちろん,出しっぱなしに終わらせるのではなく,「天下の公器」らしく意味を持った言葉の応酬が継続的に掲載されなければならないが,果たしてその気概を現在の業界誌編集者が持っているかどうか。
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