昔,酷評で鳴らす評論家がいた
シューベルト/交響曲ハ長調D944(第9番)@カール・シューリヒト/南ドイツ放送交響楽団(スクリベンドゥム:SC011)
1960年9月の録音。
故・大木正興が「レコード芸術」誌上でさんざん嫌い,こき下ろしていた,シューリヒト(1880-1968)晩年のコンサートホール・レーベルへの録音のひとつ。大木正興の名前は日本でもすっかり忘れ去られたのに,シューリヒトの録音はこうしてCDに復刻されている(^^;)。僕もこの録音はLP(OW7883PK)から持っている馴染の録音で,リズムの効いた枯淡ときどき豪快というシューリヒトの芸風が,オケの中で音拾ったのかいと言いたくなるようなモゴモゴした録音(LPはもう少し細い音だったような記憶も)と,お世辞にも一級とは言えないオケの技量に加減乗除されながらも,何とかこの録音を聴けるものにしている。
ま,確かに誰もが聴いて感銘を受ける類の演奏ではなく,聴く人を選ぶとは思うが,それでもいにしえの評論家氏の酷評はいったい何だったのかという(^^;)。
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