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2010/01/23

「図書館」はもっと猥雑なものであっていいんじゃないか

 これまでの「図書館」は,「図書館であらねばならぬ」ことにいささかこだわりすぎていたのではないかと思う.六本木ライブラリーが出現したとき,山中湖情報総合館山中湖情報創造館が出現したとき,矢祭もったいない図書館が出現したとき,ある一群の業界人から漏れ聞こえてきた非難の中に「あれは〈図書館〉じゃない」という類のものがあったことを覚えているひともいるだろう.でも,「排除の論理」は,もうお腹いっぱい.って言うか,もう既に「排除の論理」でいっぱいになった母カエルのお腹は破裂しているぞ.「図書館」を身の丈よりも大きく見せようとした誰かさんの犠牲になって(^^;).いつまでも内向きの争いにエネルギーを注いでいる業界であり続けるわけにはいかない.そもそもいま現在,いかなる形態であれ,図書館に勤務しているひとが楽しくなるような業界ですか,図書館業界は? 

 僕は「公共図書館の単一性と不可分性」とか「唯一の世界観に基づく図書館運動」とかには,まったく興味が無い.そろそろ図書館業界と業界を主導する主要な業界人は「図書館であらねばならぬ」ことから「図書館であることに意義がある」ことへ,意識の転換を図らなければならないのでは,と思う.もはや,任意の単独館ひとつとっても,これまで業界を主導してきた一群の人々の思うような「図書館」ではありえなくなっている.すべてが予定調和のごとく大伽藍を打ち立てることが可能な時代ではないのに,いつまでも「全体が部分を規定する」メソッドを当てにして図書館経営が成り立つのかどうか.「全体が部分を規定する」メソッドを信奉して,そぐわない「部分」を持つ「図書館」を「あれは図書館ではない」「これは図書館ではない」と排除し続けることが,これからの図書館ばかりではなく,いまある「図書館」にも負の影響をもたらすことになりはしないか.

 「図書館であらねばならぬ」ことから「図書館であることに意義がある」ことへの転換とは,即ち「全体が部分を規定する」から「部分が全体を生成する」への転換に他ならない.今回ここでは,概念と機能の「解体-再構築(deconstruction)」までは踏み込まず,ある施設において,それが何がしか「図書館」の機能を有していれば,それは「図書館でありえる」ということを,「図書館であることに意義がある」と考えたい.それは同時に「排除の論理」から「包含の論理」へ,を意味する.「あれかこれか」ではなく「あれもこれも」でもなく,「あれとこれと」である.

 ある部分が「図書館」であれば,その他の部分が「図書館」ではなくとも(『市民の図書館』にそぐわない図書館であっても),その施設は「図書館」として遇され,図書館として評価の対象になっていいのだと思う.それを「不純だ」と言う業界人がいるかも知れないが,これまで純血主義が何か良い結果を出したとは,こと図書館業界に関する限り聞いた記憶も無く,むしろ「包含の論理」から猥雑なほどに雑多な「図書館」が出現し,澱んだ空気が一掃されれば,これを僥倖と言わずして何と言おうか(^^;).自浄能力は最早限界を超えて,母カエルのお腹は破裂してしまっているのだから.


 なお,「あらねばならぬ」から「であることに意義がある」へ,については,『「まちづくり」のアイディアボックス』(橋本憲一郎,山中新太郎編著/彰国社/2009年1月初版)から啓示示唆を受けたことをここに付記して,感謝に代えます.

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コメント

すびばせんが…「山中湖情報創造館」です。

当館はその設置管理条例に、「図書館法による機能を有する施設」とうたっており、公共図書館の機能(サービス)を内包する公の施設…なのです。

>> 丸山高弘 さん

うわー恥ずかしい(>_<).固有名詞を間違えるとは,申し訳ございません,訂正しました.

用語法について(あげあし取りのつもりは毛頭ないのでご了解を):

けいじ 【啓示】
(名)スル
(1)明らかに表し示すこと。

「その大衆に無限の権力を—する時/西国立志編(正直)」

(2) revelationの訳語 (2) revelationの訳語
an act of revealing or communicating divine truth; something that is revealed by God to humans(人の力では知り得ないことを神が教え示すこと) 

いずれからしても誤用だと思われます。

>> ナムドゥーグ さん

ご指摘ありあとうございます.漫然と過ごしていたらわからなかった,くらいの意味で使ってました>>啓示.ご指摘を受けて「示唆」に直しました.

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