ハイドン/ネルソン・ミサ
ハイドン/「不安な時代のミサ」(ネルソン・ミサ)ニ短調Hob.XXII: 11@レナード・バーンスタイン/ニューヨーク・フィル(ソニー:88697480452)
1976年12月20日の録音.
エステルハージ家のニコラウス2世妃のために作曲された6曲のミサ曲のひとつ.「不安な時代のミサ Missa in Angustiis」とはハイドン自身の命名にかかるようだが,この作品が作曲された1798年はかのナポレオンがヨーロッパを引っかき回していた,その只中である.ネルソン提督率いるイギリス海軍がエジプトでフランス海軍を壊滅させた報を聞いたハイドンが喜んで,このミサの「ベネディクトゥス」にファンファーレを書き込んだ,という逸話があって,この曲は「ネルソン・ミサ」とも呼ばれることになる.確かに,あちらこちらに不安そうな短調のパッセージを聴くことができるミサ曲である.
ドラマティックな表情はバーンスタインが得意とするところであるが,このミサ曲でもスケール大きく,ハイドンの音楽をよく再現している.DGに移って以後,ハイドンの録音はなかったようだがバーンスタインのハイドンは相性がいいのか,優れた演奏を聴かせる録音が多い.
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