ベートーヴェン/交響曲第9番
ベートーヴェン/交響曲第9番ニ短調作品125@ギュンター・ヴァント/ケルン・ギュルツェニヒ管絃楽団(テスタメント:SBT1287)
1955年10月10日の録音.モノラル末期の明瞭な音で,結構細かいリズムまで拾っている.
バス独唱はルドルフ・ヴァッケ.ヴァントの40代前半の仕事だが,既に「ベートーヴェンは素晴らしい音楽だから斯様に演奏する」という確信がヴァントにはあったのか,毅然とした芯が通っている.颯爽とケレン味なく進行するザッハリヒな演奏である.しかし,音楽や聴き手を突き放したところはまるでない.第3楽章も美しく17分以上かけているが,地獄の釜の蓋を開けたような演奏ではない(^^;),天上や地獄の音楽ではなく,実に人間的な地上の演奏である.
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