ベートーヴェン/交響曲第9番
ベートーヴェン/交響曲第9番ニ短調作品125@ヘルベルト・フォン・カラヤン/ベルリン・フィル(DG:463 093-2)
1962年11月と12月の録音.
バス独唱はヴァルター・ベリー.カラヤンがベルリン・フィルと組んで録音した最初のベートーヴェン全集から.直前までベートーヴェンの録音に取り組んでいたフェレンツ・フリッチャイが再起不能になった(1963年2月に死去)のを横目に,一気呵成に録音された全集である.演奏もフリッチャイの,遅めのテンポでじっくりアンサンブルを煮詰めていくのに対して,ほとんど真逆の,速いテンポでアンサンブルを極限まで締め上げていくカラヤン.それでも乱れぬベルリン・フィルのアンサンブルには脱帽である.
さすがに第9では度を越したスピードへの傾斜は影を潜めるが,しかし流れるような旋律への傾斜は感じられる.そして,後年のカラヤンからは聴けない,熱に浮かされたような音楽への情熱が,この演奏には聴くことができるような気がしてならない.
« ベートーヴェン/交響曲第9番 | トップページ | ベートーヴェン/交響曲第9番 »
「今日のBGM」カテゴリの記事
- 「わかりやすさ」とは(2010.07.06)
- 玲瓏な(2010.07.04)
- アマデウスの影(2010.06.30)
- 心を音に載せるテクニック・・・・・・(2010.06.29)
- インテルメッツォ(2010.06.26)
この記事へのコメントは終了しました。
コメント