チャイコフスキー/交響曲第6番
チャイコフスキー/交響曲第4番ヘ短調作品36@アルトゥール・ロジンスキー/ロイヤル・フィル(ウェストミンスター:MVCW-14010/14011)
1956年9月20,23,25日の録音.最初期のステレオ録音で,残響なしだが,普段あまり意識したことの無い音が聴こえることがある.
ロジンスキー(1892-1958)はオーケストラ・トレーナーとして峻厳な腕前を知られた指揮者.音楽の傾向は豪快な新即物主義で,カール・ベームやジョージ・セルとひと括りに出来る性向だが,ベームやセルにに比べてもさらに戦闘的というか(^^;).この録音でも,音楽が盛り上がるところではオケに鞭を入れてゴリゴリ突っ走るが,色気とか科とかにはおおよそ無縁であるように聴こえる.センチメンタルどころか,リリシズムにも背を向けているんじゃなかろうか.
そういえばロジンスキーは映画「カーネギーホール」でベートーヴェンを指揮していたと記憶するが,確かにベートーヴェンにこそ相応しい芸風ではある.チャイコフスキーは何だかヒンデミットのように聴こえる.
« ブルックナー/交響曲第9番 | トップページ | マーラー/交響曲第7番 »
「今日のBGM」カテゴリの記事
- 「わかりやすさ」とは(2010.07.06)
- 玲瓏な(2010.07.04)
- アマデウスの影(2010.06.30)
- 心を音に載せるテクニック・・・・・・(2010.06.29)
- インテルメッツォ(2010.06.26)
この記事へのコメントは終了しました。
コメント