ラヴェル/クープランの墓
ラヴェル/クープランの墓@アン・ケフェレック(ヴァージン:5 61489 2)
1990年10月の録音.
まあしかし,ラヴェルという作曲家は,つくづく通人だと.「粋」のひとだと.特にピアノ曲では,何というか,非常に人工的な,技巧的な細工物のような響きを,自然な響きに聴かせてしまうのだよねえ.何しろ,ピアノ曲をオーケストレーションしたら,それが最初からオケ曲として作曲されたかのように聴こえてしまうのは,ラヴェルの自作編曲くらい.それほど,元のピアノ曲は人工的に細工を施しているに違いないのに,これがまた随分と自然に美しい響きが奏でられていくのだから,これはもうたまったものではないわけで(^^;).
ちなみに,ラヴェルは音楽で「何か」を表現している作曲家じゃないですよ.音楽で「音楽」を表現しているんです.
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