バルトーク/ピアノ協奏曲第3番
バルトーク/ピアノ協奏曲第3番@エレーヌ・グリモー&ピエール・ブーレーズ/ロンドン交響楽団(DG:00289 477 5330)
2004年10月の録音.
3人のピアニストと3つのオケを起用した,ブーレーズの指揮によるバルトークのピアノ協奏曲全集から.
バルトークは好きな作曲家の割には,好んで録音を揃えようという気にならないので,実はそれほどCDを持っていない.第3番は,他にゲザ・アンダとフリッチャイの録音(DG)くらいしか手元に無いはず.アンダとフリッチャイの全集は,とにかく第2番が素晴らしい出来で,思い入れの無い鋼のようなバルトークの硬質な手触りをよく再現している.
さて,この第3番は,何だか生気に乏しく聴こえる.ブーレーズの指揮は1970年代には透明な,鋭角的で熱量の少ないものだったが,ここではDG移籍以後に丸くなってしまったブーレーズの,ほとんど静謐の域に達した感のある新古典主義が露わになっているようである.
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