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ココログ


ほし2

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2009年8月の記事

2009/08/31

シューマン/ピアノ協奏曲

シューマン/ピアノ協奏曲イ短調作品54@ゲザ・アンダ&ラファエル・クーベリック/ベルリン・フィル(DG:415 850-2)

 1963年ごろの録音.
 シューマンには似合わないんじゃあないか,という威風堂々たる演奏なのだが,どこかシューマンの青臭い哀愁を漂わせることを忘れていない(^^;),という好演.取り立ててどこをどういじっているわけでもないのだが,厚みのある音楽と隙の無いアンサンブルが見事である.

2009/08/30

ヴェーベルン/カンタータ第2番

ヴェーベルン/カンタータ第2番作品31@ピエール・ブーレーズ/ロンドン交響楽団(ソニー:SM3K 45845)

 1969年5月28日の録音.
 ヴェーベルン(1883-1945)の最後の番号付き作品.15分ほどの作品だが,これでもヴェーベルンの作品としては演奏時間が長いほうである.ひとつの音にマーラーの交響曲の1楽章ほどの意味を込めている,と言われたほど極端に身振りの少ない音楽がヴェーベルンの身上だが,晩年の作品は単純化と規模の拡大がすすんでいたらしい.もっとも「単純化」というのは技法上の話で,作品を聴いても単純とは思えないのが,まるでレーガーと同じ(^^;).最後まで感情を排した音楽以外の何者でもない「音楽」である.

2009/08/27

J.S.バッハ/無伴奏チェロ組曲第1番(バリトン・サックスによる)

J.S.バッハ/無伴奏チェロ組曲第1番ト長調BWV1007(バリトン・サックスによる演奏)@ヘンク・ヴァン・トウィレルト(ブリリアント:93637)

 2000年8月の録音.
 バッハの作品を指定以外の楽器で演奏した録音を聴くのは結構好きで,無伴奏チェロ組曲では他にテナー・サックス,ギター,テオルボによる録音が手元にある.何時だったか,ある友人が言っていたように,バッハの音楽は何でどう演奏してもバッハはバッハで,音楽の本質が演奏する楽器では変わらないところが凄い.この録音でも,バリトン・サックスが演奏しても無伴奏チェロ組曲の音楽は変わらないのであった.絃楽器用の作品を管楽器で演奏するのは骨だと思いますけど(^^;).

2009/08/26

ブラームス/ヴァイオリン協奏曲

ブラームス/ヴァイオリン協奏曲ニ長調作品77@ヨゼフ・シゲティ&ヘルベルト・メンゲス@ロンドン交響楽団(フィリップス:PHCP-9600)

 1959年3月の録音.
 太宰治が「孤高狷介」と評したという大ヴァイオリニスト,シゲティ(1892-1973)の残した,鬼気迫るステレオ録音.ハイフェッツのように技巧を売りにしていたわけではないにせよ,既に技巧が衰えていたと思しきシゲティのヴァイオリンは痛々しいほど.普通のヴァイオリニストが弾いていたのであれば,斯様に音がかすれ,リズムも音程も怪しい演奏を商品にできるわけがない(^^;)と言わざるを得ない.この演奏を必要以上に崇め奉り,神格化することもないが,そこで奏でられている音楽をどう捉えるか,聴き手が試されるような録音ではある.
 指揮者のメンゲス(1902-1972)はいろいろな協奏曲の録音で伴奏を務めることの多かったひと.ここでもシゲティを支えて,少々没個性ではあるが,立派な音楽をつむぎ出している.

2009/08/25

ドヴォルジャーク/アメリカ組曲

ドヴォルジャーク/アメリカ組曲作品98b@リボル・ペシェク/ロイヤル・リヴァプール・フィル(ヴァージン:5 61853 2)

 録音年よくわからない(^^;).
 「ピアノのための組曲」作品98を作曲家自身が管絃楽に編曲したもの.如何なる理由か,作曲家の生前には演奏されずじまい.題名の通り,交響曲第9番や絃楽四重奏曲第12番,チェロ協奏曲などとともにUSAで音楽院長を務めていたときの所産である.この曲も「アメリカ」と名付けられてはいるものの,僕の耳には同じ作曲家のスラヴ舞曲集と「どこが違うんだ(^^;)?」としか聴こえなかった(^^;).とはいえ,天賦のメロディメーカー,ドヴォルジャークの親しみやすさに溢れる旋律はここでも健在.

2009/08/24

バルトーク/ピアノ協奏曲第3番

バルトーク/ピアノ協奏曲第3番Sz119@モニク・アース&フェレンツ・フリッチャイ/RIAS交響楽団(DG:UCCG-3432)

 1954年4月の録音.
 ゲザ・アンダと組んだステレオ録音より以前に録音したモノラルのもの.録音のためか,この作品に特有の透明感はあまり感じられず,両端楽章ではむしろピアノ協奏曲第2番にも聴かれるハードボイルドなリズムの運動が前面に出てきているような演奏.第2楽章はしっとり演奏されているようであるが,少々録音がドライで残響に乏しいのが興を殺いでいるような.もったいない.

2009/08/23

ブラームス/チェロ・ソナタ第2番

ブラームス/チェロ・ソナタ第2番ヘ長調作品99@ペーター・ブルンズ&オルガ・トラヴェスカヤ(Opus111:OPS 30-114)

 1996年6月の録音.
 先刻,プライヴェートで手痛い一撃(ふたつの主題があったからニ撃か?)を食ってしまい,エラク落ち込んだのでブラームス,それもひとりごちるような演奏のチェロ・ソナタを聴きながら,自らを慰める.どうにかなるような話と,どうにもならないような話と.いや,「察してくれ」という話では困るんだよ.具体的な数字を出してくれれば,それを何とかする,という話でしょうに.ところが,それをやらずに搦め手ばかり攻められても,正直対処の仕様がない.それで不満ばかり溜められても,ねえ.

 ・・・・・・侘しいよ.

2009/08/21

尾高尚忠/チェロ協奏曲

尾高尚忠/チェロ協奏曲作品20@岩崎洸&若杉弘/日本フィル(EMI/タワーレコード:QIAG-50031/50032)

 1971年7月23日の録音.
 1944年の作品で,チェリストの倉田高(1913-1945)のために書かれたもの.尾高尚忠(1911-1951)と倉田は妻が姉妹で義兄弟になる(ちなみにふたりの妻である尾高節子,倉田陽子の姉が女優の長岡輝子である).戦後の混乱の中で倉田も尾高も早世してしまい,この作品をふたりは録音はおろか演奏もほとんどできなかったのではあるまいか.
 作品は,尾高の絶筆になったフルート協奏曲と似た,(貴志康一のヴァイオリン協奏曲とは異なり)日本的な音階を前面に押し出して使っているわけでもないのに何となく日本の音楽のような趣きを醸し出す音楽.しかし,フルート協奏曲に比べると長大で(この録音で演奏時間が38分ほど)より劇的である.日本育ちのチェリストは是非レパートリーにして欲しい.
 演奏はこの大作の魅力を伝えて過不足無い.岩崎のチェロ,若杉の指揮ともどもエネルギッシュで清新さに溢れている.

2009/08/20

ベートーヴェン/ヴァイオリン協奏曲

ベートーヴェン/ヴァイオリン協奏曲ニ長調作品61@ヤッシャ・ハイフェッツ&アルトゥール・ロジンスキ/フィルハーモニック・シンフォニー・オーケストラ(ミュージック&アーツ:CD-1101(2))

 1945年1月14日の録音.オケはNYPですかね?
 しかし,ハイフェッツ(1901-1987)も音楽の内面というものを峻拒し続けた演奏家で,そのあたりの方法論というか解釈の在り様というのはカラヤンやヴラディミール・ホロヴィッツと同様だったんじゃないかなあ,と,このあまりにも屹立したテクニックの凄絶さを聴く度に思う.ハイフェッツやホロヴィッツは,そのあまりなテクニックのおかげで他を寄せ付けぬ存在になりえたわけだけど,指揮者カラヤンの場合は如何にテクニックが隔絶していようとも,他者が天衣無縫にカラヤンと同じ音楽上の効果を達成してしまう(しかも得てして他者は音楽の内面の表現に優れている!)が故に,政治力まで動員して(若くして死んだカンテルリやフリッチャイの録音はカラヤンが死ぬまで限られたものだけが流通していたし,ヨッフムやマルケヴィチはDGを放逐されたし)自らの芸術を誇示し続けなければならなかったのであろうか.

 それはさておきハイフェッツのベートーヴェン.スタジオ録音ではトスカニーニと録音したものがあったけど,ほとんど変わらないように聴こえる.「完璧」という以外に形容する言葉が無いほど完璧なヴァイオリン.オケにトスカニーニの強すぎるアクは無いが,それはトスカニーニのアクが強すぎるのであって(^^;),いまの耳にはロジンスキだって充分,アクが強かろう.とにかく,剛直な棒である.

2009/08/19

シューベルト/交響曲D944

シューベルト/交響曲ハ長調D944(第9番)@カール・ベーム/ベルリン・フィル(DG:471 311-2)

 1963年6月の録音.
 評価を言葉にするのが難しい.どこをどう動かしているわけでもないのだけど,剛毅で滋味のあるいい演奏.オケが既にカラヤン時代に入っているにもかかわらず,重厚な渋い音を響かせているのもいい.第1楽章の第2主題で若干,テンポを落としているのが,実は伝統を守る新即物主義者(^^;)ベームの面目躍如たるところではないか.

2009/08/18

ショパン/ピアノ三重奏曲

ショパン/ピアノ三重奏曲ト短調作品8@ダヴィッド・オイストラフ,レフ・オボーリン&スヴャトスラフ・クヌシェヴィツキー(DG:477 8537)

 1950年の録音.ウェストミンスター原盤である.
 オイストラフ(1908-1974),オボーリン(1907-1974),クヌシェヴィツキー(1908-1963)という旧ソ連を代表するトリオによるショパン.トリオは名手同士の激突が醍醐味とは言え,この録音チェロがロストロポーヴィチ(1927-2007)ではないので(^^;),さすがにあの重戦車のような轟音よりはバランスのいい,ショパンらしい響きを奏でているように聴こえるが,如何だろうか?

2009/08/17

ケルビーニ/ミサ曲「ディ・シメイ」

ケルビーニ/ミサ曲ヘ長調「ディ・シメイ」@リッカルド・ムーティ/バイエルン放送交響楽団(EMI:5 57589 2)

 2003年3月5日-8日の録音.
 ルイジ・ケルビーニ(1760-1842)はベートーヴェンがはるかに敬意を表したと言う話がある,特に歌劇においてフランスで成功したイタリア生まれの作曲家.このミサ曲は,劇場を去って一時期隠遁を決め込んでいたケルビーニが,隠遁先のシメイ(Chimay)という街で,教会の献堂式のために依頼を受けて書いた作品を改訂したもの.演奏時間70分を越える大作(特にグロリアとクレドで40分)だが,明るさと格調の高さと動的な迫力の見事な同居がある.この作品以降,ケルビーニは教会音楽の作曲家として活動を再開し,パリ音楽院院長に昇りつめることになる.
 ムーティの演奏は,この作品の理想的な再現と評して差し支えなさそう.

2009/08/11

オネゲル/交響曲第2番

オネゲル/交響曲第2番@エルネスト・アンセルメ/スイス・ロマンド管絃楽団(デッカ:UCCD-3015)

 1961年6月の録音.
 今日に至るまでミュンシュの録音を聴く機会に恵まれないので,やはりこのアンセルメの録音が僕にとっては規範になっているかと.高校生の頃から,25年くらいつきあっているし.それだけではなく,この録音ではオネゲルの音楽も,アンセルメの演奏も,何というか切迫感が他の指揮者の録音とは比較にならないほど,異様な雰囲気でこちらに迫ってくるのだよね.終楽章など,居住まいを正さずには,いられなくなる緊張感が漂っている.だから最後のトランペットの高らかな吹奏が,痛ましくも実感を伴って感じられるのだろう.
 希望は,今でもどこかにあるのだろうか?

2009/08/10

リヒャルト・シュトラウス/英雄の生涯

リヒャルト・シュトラウス/交響詩「英雄の生涯」作品40@カール・ベーム/シュターツカペレ・ドレスデン/(DG:POCG-2961/2962)

 1957年2月の録音.
 残念ながらモノラル録音だが,絶好調時のベームをよく伝える好演.いったいベームのシュトラウスは例の「ツァラトゥストラ」でもそうなのだが,かなり辛口の色気もそっけもない豪気な解釈で,あるところでは「アンチ・シュトラウスのための演奏」とまで褒められている(?)ものだが,ここでも多聞に漏れない(^^;).曲が曲なので,それなりのシナとかうねりとか無いわけじゃないけど,やっぱりどこか醒めている.ここは,色気無しの解釈にも充分耐えてしまうシュトラウスの音楽の骨格の強さの方を聴くべきか.

2009/08/09

グノー/聖チェチーリア荘厳ミサ曲

グノー/聖チェチーリア荘厳ミサ曲@イゴール・マルケヴィチ/チェコ・フィル(DG:00289 477 7114)

 1965年6月の録音.
 意外に録音の無いグノー(1818-1893)の宗教音楽(日本語版Wikipediaにも作品名が無い)では,比較的録音されている作品なんじゃないかしら.もっとも,自分で買ったのはこれが初めてで聴くのも初めてだが,なかなかに美しい.邪気が無い.アマチュアの合唱で採り上げられることが多いというのはわかる.
 どうもグノーとマルケヴィチ(さらにチェコ・フィル),という組み合わせがよくわからないのだが(^^;),これがなかなか面白い.ところどころマルケヴィチの指揮は力が入りすぎているような気はするものの,音楽の美しさを損ねるほどには至っておらず,恐らくもっと美しい録音はあるのだろうけど(録音が古びてきているのは止むを得ないだろう),生き生きとした音楽を聴かせてくれるのはこの録音じゃないかな? と思わせる.
 それにしても最後の盛り上がりは,何だか気恥ずかしくなるな(^^;).

2009/08/07

ハイドン/四季

F・J・ハイドン/オラトリオ「四季」Hob.XXI-3@ヘルベルト・ケーゲル/ライプツィヒ放送交響楽団(デンオン:COCQ-84532/84533)

 1971年1月20日-2月5日の録音.
 ハイドン最後のオラトリオにして,最後の大作となった作品.ハイドンは「四季」のあと「ハーモニー・ミサ」を書き上げて力尽きてしまい,絃楽四重奏曲作品103は未完で放置されることになる.「四季」も作曲はかなり難渋したらしい.
 しかし残された音楽は,相変わらず本質的に伸びやかで明るいハイドンの特質を存分に発揮している.ケーゲルの演奏は,伸びやかなハイドンの音楽の美点を,余すところなく十全に表現しつくしている.

2009/08/06

レーガー/クラリネット五重奏曲

レーガー/クラリネット五重奏曲イ長調作品146@ザビーネ・マイヤー&ヴィーン絃楽六重奏団(EMI:5 55602 2)

 1995年1月8日-9日の録音.
 レーガー(1873-1916)最後の作品番号が付いた作品である.演奏家が演奏する曲に困ったらレーガーかヒンデミットの作品表を見れば何かある,と言われるくらい(?)レーガーは実に多作家で,ひとつの作品番号に何十曲もの小品が束ねられている例もあり,作品番号の付いてない大作もあり,で数百曲の作品を残しているらしい(もっと多いのか?).その中で,作品100を越えたあたりから音楽に透明感が増してくる,と言うのだが,しかしこの作品も晦渋な音楽に聴こえる.音響として部分部分は透明なのかもしれないが,通して聴くと「わたしは何処へ連れて行かれるの?」という(^^;).初心者にはおススメできない.

2009/08/05

バルトーク/ピアノ協奏曲第3番

バルトーク/ピアノ協奏曲第3番@エレーヌ・グリモー&ピエール・ブーレーズ/ロンドン交響楽団(DG:00289 477 5330)

 2004年10月の録音.
 3人のピアニストと3つのオケを起用した,ブーレーズの指揮によるバルトークのピアノ協奏曲全集から.

 バルトークは好きな作曲家の割には,好んで録音を揃えようという気にならないので,実はそれほどCDを持っていない.第3番は,他にゲザ・アンダとフリッチャイの録音(DG)くらいしか手元に無いはず.アンダとフリッチャイの全集は,とにかく第2番が素晴らしい出来で,思い入れの無い鋼のようなバルトークの硬質な手触りをよく再現している.
 さて,この第3番は,何だか生気に乏しく聴こえる.ブーレーズの指揮は1970年代には透明な,鋭角的で熱量の少ないものだったが,ここではDG移籍以後に丸くなってしまったブーレーズの,ほとんど静謐の域に達した感のある新古典主義が露わになっているようである.

2009/08/04

シュポーア/ヴァイオリン協奏曲第8番

シュポーア/ヴァイオリン協奏曲第8番イ短調作品47「劇唱の形式で」@ヒラリー・ハーン&大植英次/スウェーデン放送交響楽団(DG:00289 477 6232)

 2006年2月の録音.
 最初はカップリングのパガニーニの第1番を取り上げようと思ったのだが,作品があまりにあっけらかんと能天気な音楽だったものだから書く気が失せてしまい,シュポーアに切り替える(^^;).こちらもヴァイオリニストとして鳴らした作曲家だが,音楽の趣きは随分と違う.歌劇の歌唱の形式を用いて書かれた作品であり,ふんだんに歌が盛り込まれているのだが,パガニーニに比べてどこか渋い内省的な雰囲気が漂うように聴こえるのは気のせいかどうか.
 ヒラリー・ハーンのヴァイオリンは意外にしっかりした,線の太いもの.美音ということでは,昨日のフェラスの方がよほど美音だが,ガラス細工のように繊細で壊れてしまったフェラスにはないたくましさもまた,ハーンの魅力かと.

2009/08/03

チャイコフスキー/ヴァイオリン協奏曲

チャイコフスキー/ヴァイオリン協奏曲ニ長調作品35@クリスチャン・フェラス&ヘルベルト・フォン・カラヤン/ベルリン・フィル(DG:978-84-96832-83-1)

 1965年11月6日-8日の録音.
 昨日取り上げたベルマンのピアノ協奏曲第1番とのカップリング.ベルマンはオケにズブズブと沈んでしまったが,こちらのフェラス(1933-1982)は実に堂々たるもので,すこぶる付きの美音をこれでもかこれでもかと巻き散らかして飽くところを知らないかのよう.テンポの伸縮が指揮者とヴァイオリニストと,多分にカラヤンに主導権があるのだろうが,それにしても揺れるテンポにオケがぴったりと付いて間然とするところが無い.まず見事な録音である.

2009/08/02

チャイコフスキー/ピアノ協奏曲第1番

チャイコフスキー/ピアノ協奏曲第1番変ロ短調作品23@ラザール・ベルマン&ヘルベルト・フォン・カラヤン/ベルリン・フィル(DG:978-84-96832-83-1)

 1975年11月17日-18日の録音.
 これも「Le Monde」の大安売り(^^;).ベルマン(1930-2005)は「リストの再来」と言われた旧ソ連のピアニスト.強靭なテクニックと轟音のピアニストだったと記憶しているが,ここではどうしたことか,オケがベルマンのソロにかぶさるようにゴーゴー鳴りまくっていて,ピアノは目立たない(^^;).というよりも,ピアノがカラヤンの統率に組み入れられてしまい,ピアノとオケが五分に渡り合うのではなく,ピアノがオケの1パートになっている,と表現したほうがよさそう.壮麗なカラヤンとベルリン・フィルを聴く録音であろう.

「選書論」を越えてゆく

 というわけで「みんなの図書館」8月号は「選書論」の特集ですが.

 この業界に入って最初に取り組んだ課題が「選書論」だっただけに感慨深いものがありますが,しかし僕が取り組んでからでも20年近く経っているのに,「選書論」は同じところを果てしなく巡っているだけに見えます.あるいは『シーシュポスの神話』.

(この稿未完)

2009/08/01

ニールセン/交響曲第4番

ニールセン/交響曲第4番作品29「消しがたきもの」@ヘルベルト・フォン・カラヤン/ベルリン・フィル(DG:UCCG-4512)

 1981年2月の録音.
 この録音は確か,発売当時通っていた某市の市立図書館で借り出して聴いた記憶がある.カラヤンらしい,ディテールに凝りまくった演奏で,それが優先したためかテンポが遅かったことを覚えていた.久し振りにCDを見かけたので入手したが,やっぱり記憶の通りで,音響のディテールには随分と意を払っているが,その分音楽がぶつ切りになってしまい,音楽から生気というか,躍動感が失われているような気がする.終楽章のコーダの盛り上がりも何だか唐突.音響的にはさすがの伽藍だが,音楽的にはあまり面白くない(^^;).

ラフマニノフ/ピアノ協奏曲第3番

ラフマニノフ/ピアノ協奏曲第3番ニ短調作品30@タマーシュ・ヴァーシャリ&ユーリ・アーロノヴィチ/ロンドン交響楽団(DG:978-84-96832-83-1)

 1976年4月14日と16日の録音.
 ブックレットタイプのケースに「Le Monde」と大書してあり,何故かフランス語しか書いてないので,どういう性格のCDなのかはよくわからないが,とにかく店頭で実に安かった(^^;).しかし,演奏は一部で大変高い評価を得ているもの.確かに評価にたがわぬ好演で,ヴァーシャリのピアノが力強く深い打鍵(録音でこれほどわかる深い打鍵というのはあまり聴いたことがない)と粒立ちのよいテクニックを駆使して見事な演奏を展開している.それをアーロノヴィチ(僕がクラシック聴き始めた頃にチャイコフスキーの「マンフレッド交響曲」が話題になった指揮者だが,既に故人となっていたとは知らなんだ)の雄渾な伴奏が受けて立つ,といった按配.オケがズブズブのロシア風ならなおよかったのだろうが,達者なアンサンブルのロンドン響も充分指揮者の芸風を引き立てている.

 久し振りに満足できるラフマニノフの3番を聴いたよ.

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