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2009/06/13

さらに過去に遡って朝日新聞の記事を引く

 昨日のエントリー書物奉行さんからブクマでいただいたコメントを読んで,朝日新聞が昨日引いた記事より以前に掲載した記事を思い出したので引っ張り出してきました.1992年10月16日付,昨日引用した記事の,さらに5年前のものです.


義務づけ(ひずみ列島 足踏みの地方分権:4)

 「館長さーん」と呼ばれて、真新しい図書館の受付に現れたのは、小学校の元校長だった。
 中国地方の小さな町。今春、還暦を迎えて退職したのを機に、新設された町立図書館の初代館長にスカウトされた。しかし、彼は「図書館長」と刷り込まれた名刺を、持ったまま使わずにいる。
 「文化の時代」といわれながら公立図書館のある町村はまだ全体の2割強。この町にとっても、図書館建設は住民の長年の夢だった。
 総工費は5億円。自前で賄う力は町にはない。文部省の補助金と、補助を受けることで許された起債で、やっとかなった。


○補助を受ける条件

 補助を受けるには、図書館法でこまごまと義務づけられている条件を満たさなくてはいけない。13条には「館長となる者は、司書となる資格を有する者でなければならない」とある。
 元校長は高校卒業後、通信教育で教員資格をとった。もちろん司書の資格はない。改めて取ろうにも、大学を卒業していないため、まず司書補の資格をとり、それから3年以上勤務する必要があった。町にも、元校長自身にも、そんなヒマはなかった。
 開館にこぎつけたいま、図書の貸し出し冊数は、住民1人当たり年約2冊の全国平均を上回り、目の不自由な人へのテープを吹き込む朗読奉仕会や、幼児を対象にした読書会などが活発に行われている。
 「経験や地元の人とのつながりから見て、彼こそ館長にふさわしい人物」と町幹部は評価する。しかし、資格のない者を館長にすると、補助金の返済を迫られる。
 「だから名刺は使えないのです」と、元校長は苦笑した。
 国や県への報告では、ここの館長は、受付に座る23歳の女性司書になっている。
「資格をもつ館長」に悩む自治体は少なくない。


○急きょ、集中講習

 秋田県仙北郡西仙北町に今春、町立図書館がつくられた。初代館長は、今野幸宏さん、まだ37歳だ。町中央公民館の係長をしていた昨夏、いきなり翌週から、隣県の岩手県花巻市の大学まで、図書館学の夏季集中講習を受けにいくよう命じられた。
 コメが基幹産業の人口約1万2000の町。「生涯学習の拠点に」と図書館新設に乗りだしたが、司書資格をもつ職員がいない。だれかが資格を取りにいくしかなかった。
 初めの計画では公民館の副館長が図書館長になるはずだった。ところが講習が始まる直前に急病で入院。講習を見送ると、開館時に館長がいないことになる。大卒で、同じ公民館で働く今野さんに、お鉢が回ってきた。大学近くに住み込んで66日間。「図書館の機能」や「図書の分類法」の勉強に明け暮れた。
 「これも運でしょう」と、今野さんはいう。資格が必要な以上、当分、後任が現れる見込みはない。「館長を勤めあげていく」覚悟を決めた。
 文部省は「国が補助するうえは、モデル的な良い図書館にすべきだ。司書を監督する館長も資格をもつのが当然」とする。レベルアップを目的に、来年度からは館長会議の開催や職員研修も始める考えだ。


○「国の認定は不要」

 行革や地方分権の推進を図る民間組織「行革国民会議」の並河信乃事務局長はいう。「図書館の良い悪いを国に認定してもらう必要はない。地域ごとに様々な図書館があっていい。大切なのは館長会議より館長と住民の交流。まして、館長に司書資格を義務づける意味はない」
 児童館には児童厚生員、母子寮には母子指導員を配し、保健所の所長は医師に限る。職員の配置や組織の設置を、国が自治体に義務づける「必置規制」は、地方自治法に掲げてあるだけで、ざっと100にのぼる。



 公共図書館振興のための補助金行政をお役所仕事であると断じた記事です.要するに,この時点で朝日新聞は,それまでの行政がすすめていた公共図書館の運営の方法論に対して疑義をおぼえていたフシがあるわけですね.僕の見るところ,それはほとんど「郵政民営化」「行政改革」「公務員制度改革」,さらにそれらを通じた「経済活性化」への賛同と同じレベルでの,朝日新聞における「反権力志向」のなせるわざなのではないかと.そしてその反権力志向は,公共図書館業界の直営護持派が直近の記事にがっかりした理由であるらしい,朝日新聞の「文化への理解」とやらと実は同根のものだったんじゃないでしょうか.

 それ故,朝日新聞に対しその「文化への理解」を梃子にして【光る本棚・コンシェルジュ…図書館を変える民間委託】を批判するのは,おおよそ意味が無いことであると考えます.公共図書館業界は往々にして自らを反権力の側にいると唱えますし,また八木秀次のようにそれを是認する識者(^^;)もいますが,朝日新聞においてはそうではないということです.

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