ベルヴァルド/サンフォニー・サンギュリエール
ベルヴァルド/サンフォニー・サンギュリエール(交響曲第3番)@エサ・ペッカ・サロネン/スウェーデン放送交響楽団(ムジカ・スヴェシエ:MSCD531)
1990年3月13日の録音.
フランツ・ベルヴァルド(1796-1868)はスウェーデンの音楽家として世に立ちたかったのに,その音楽は当時の水準ではあまりに独創的過ぎてスウェーデンでは最晩年まで理解されず,身過ぎ世過ぎとしてベルリンで始めた整形外科が却って当たってしまうという,いささか気の毒な生涯を送ったひと.この3楽章からなる「サンフォニー・サンギュリエール(風変わりな交響曲)」も1845年には書き上げられパリで初演されるはずが,1848年の2月革命のあおりをくらってその機会を失い,結局初演は1905年だったという.その後,この曲は指揮者のイゴール・マルケヴィチが気に入って自らの演奏会によくかけたこともあり,次第に知られるようになったようである.なお,マルケヴィチの残した録音(DG)は,さすがにこの指揮者らしいとんがった(^^;)演奏.
で,こちらサロネンの録音は,なかなか軽快なリズムでよどむことなく進んでいく好演に仕上がっている.清涼なロマンティシズム,というところか.
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