ワンストップサービス
東京見聞録:都立中央図書館 新装開館に未来の姿を探る /東京 - 毎日jp(毎日新聞)
とコメントを付けたところ,幾人かの方からこもごもご教示を頂きました.多謝m(_ _)m
意味不明なので,どなたか乞解説>>“ワンストップサービスを巡っては、図書館関係者に「司書が培ってきた経験の蓄積や専門性が崩れかねない」との懸念の声が上がっている。”
毎日の記事中で,僕が引用した箇所の下敷きになっていると考えられる,nekokeiさんご教示の【東京の図書館をもっとよくする会: 「都立図書館改革の具体的方策」に関連して、都立図書館の充実を求める「陳情」を提出】における当該箇所の主張は
となっているわけです.
ワンストップサービスは、特定分野ごとのレファレンス体制をやめて、 一箇所で全分野に渡るレファレンスに対応しようというものです。都立中央図書館の蔵書は300万冊で、 この膨大な資料を使ってレファレンスを行います。一般参考係が窓口となり、 一般参考係で対応できないレファレンスについて4つの主題室が対応しています。ワンストップサービスにすれば、現在、 各主題室で行っている高度なレファレンスサービスがなくなるので、都民サービスは低下します。従来どおり司書職員を配置して、 レファレンス・サービスはじめ利用者のサポートを維持・充実すべきです。
うーん,やっぱりどこか釈然としない,というか,論理がつながってないような気がするのは,自分が大規模公共図書館に勤務した経験が無いからなのか(勤務先は20年このかた4人で廻してる大学図書館です),それともこのあたりに「既得権益護持」の臭い(^^;)を嗅ぎつけてしまうからなのか,いまひとつよくわかりませんが,自分の目が私心で曇ってないとすれば,一箇所で出来ないことが分散配置をすれば出来るようになる(一箇所でやるようになるとサービスが低下する),というところの論理はやっぱりよくわからないところです.
今しばらく,考えてみることにしましょう.
« シューベルト/交響曲D944 | トップページ | ドヴォルジャーク/ヴァイオリン協奏曲 »
「図書館系」カテゴリの記事
- 小手調べ(2009.03.15)
- 「土佐派」の裏切り(^^;)(2009.03.07)
- 同床異夢(2009.03.02)
- 官尊民卑に弄ばれる「図書館の自由」(2009.02.15)
- レファレンス再考:インフォメーションとインテリジェンス(2009.02.14)
コメント
この記事へのコメントは終了しました。
トラックバック
この記事へのトラックバック一覧です: ワンストップサービス:
» プロフェッショナルとしての基盤 [愚智提衡而立治之至也]
続き. もう長々と書いても仕方がないので簡単に. 個々の主題室がなければレ [続きを読む]
わちきも新聞記事読んで変な気分でした。レファレンスの主題部門制の是非だったのですね。
ただ都立側の文書を見てももっとの会の文書を見てもいまひとつ本当の論点がわからんです。
窓口の一本化(フォーク並びみたいなもん?)だけならばさして問題とも思えず、きっと、一本化に伴う事務分掌の変更とか定員削減とかが裏にあり、もっとの会はそれを問題視しているのではと推論しますが。
ただ、それならそれでそう書かないと、単に、一本化→質低下という論理の飛躍では説得力が減殺されます。
大串先生ならきちんと解説できるかしら。てか「第23期東京都立図書館協議会委員」だった糸賀先生のほうが早い? って、どっちもトモダチじゃないのでわちきは聞けませんが。
投稿: 書物奉行 | 2009/01/12 21:31
>>書物奉行さん
あの「会」には本物が結構いるようですので,実は本気でエントリーの引用箇所が「図書館員の専門性」についての道理である,と考えているひとがいるんじゃなかろうか,と考えてみたりもします(^^;).いくら何でも,とは思いますけど.
人減らしに対抗するなら,こんな粗雑な論理で「図書館員の専門性」を持ち出しても逆効果ですわ.だから,当初このエントリーのタイトルは〈この際「図書館員の専門性」などという言葉は一度,ドブに流してしまったほうが・・・
〉というものでした.今回,上げるまでに3度は書き直しましたから,当初の面影は消滅してますけどね.
投稿: G.C.W. | 2009/01/13 21:42