ショスタコーヴィチ/「森の歌」
ショスタコーヴィチ/カンタータ「森の歌」作品81@エフゲニ・ムラヴィンスキー/レニングラード・フィル(メロディア/BMG:BVCX-4026)
1949年12月12日の録音.
一般的には「オラトリオ」とされているのに,このCDでは何故か「カンタータ」.と思ったらブックレットの解説では「オラトリオ」なんじゃらほい(^^;)? どちらにせよ,「森の歌」は一般的な宗教とは無関係なスターリン讃歌.特に歌詞改訂前の版はあからさまな内容の歌詞で,ショスタコーヴィチは粛清を回避することにからくも成功する.
毀誉褒貶の激しい作品だが,駄作だ何だと言う方々には,これほどわかりやすくメロディアスで楽しく説得力のある20世紀半ばに作曲されたクラシック音楽が他に何曲あるか考えて欲しいものです.もっとも,ムラヴィンスキーが振ると,「森の歌」でもシュプレヒコールのように聴こえる(^^;).録音も古いものですから,その辺りは割り引いてください.個人的には,もう少し旧・西側の録音があってもよさそうに思うけど,難しいのかなやっぱり.なお,日本では一時期,無暗と流行った作品でした.僕の知人にも,この作品の児童合唱に参加したのがいたくらいで.
そうそう,今日のおやつどきにNHK教育の「懐かしの名演奏」という番組で,マリス・ヤンソンス指揮のレニングラード・フィルが1986年に来日した際の公演が放送されてましたっけ.たまたまショスタコーヴィチの5番を聴いたけど,繊細な部分はさておき,マッスの迫力には欠けていたような.「誰の決定? どこの方針?」とか僕を難詰していたひとは,EUのEMI本社に怒鳴り込んだんだろうか? ただの弱い者イジメじゃないだろうから,まさか.
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