ブルックナー/交響曲第4番
ブルックナー/交響曲第4番変ホ長調「ロマンティック」@オットー・クレンペラー/ヴィーン交響楽団(ヴォックス:CDX2 5520)
1951年3月19日から23日の録音.
恐らくハース版による演奏だが,全曲を51分強で走り抜ける,戦慄の「ロマンティック」である.これほど非ロマンティックな「ロマンティック」はふたつとあるまい.後年録音したフィルハーモニアとのスタジオ録音,バイエルン放送響とのライヴでも60分を少々超える程度のテンポなので,どの演奏でもこの曲にしては速目なのだが(晩年のチェリビダッケは例外としても,シューリヒトのライヴでも66分ほどかかっているし,テンシュテット/BPOは70分かけていた),それにしてもこの録音のテンポの速さは,尋常ではない.ちなみに,ブラームスの第1番では新旧の録音でそれほどテンポが変わって無いので,これは1950年ごろのクレンペラーに特有の現象なのか,それともブルックナーに対する世界観が変わったのか(もっとも,ブルックナーに関しては後年の録音でも「手触り」のようなものが変わっているわけではない),何ともよくわからない.
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