ベートーヴェン/交響曲第3番
ベートーヴェン/交響曲第3番変ホ長調作品55「英雄」@ヴィクトル・デ・サバタ/ロンドン・フィル(ロンドン:POCL-3904)
1946年5月2日と3日の録音.
デ・サバタ(1892-1967)はイタリア出身の指揮者.歌劇は勿論,器楽も振るイタリア出身の指揮者としては,トスカニーニとジュリーニ,カンテルリらの中間に位置する世代の指揮者で,これからという1953年に病に倒れ1957年には引退してしまったため,録音は意外に少ない.1939年に録音されたブラームスの4番(DG)にファンが多いのは,恐らく吉田秀和による言及があづかって力があったのだろうと思う.
この「エロイカ」は久し振りに引っ張り出して聴いたが,どうもところどころ甘くて厳しさに欠ける「エロイカ」に聴こえるのは,サバタの解釈なのか,オケがサバタの要求に応じ過ぎているのか.強奏で押すところは颯爽としていていいのだが,弱奏で旋律が甘やかに歌いだすとどうもいけない(^^;).旋律を歌いすぎるのである.おかげで,聴いていてどうにも居心地が悪い.だから滅多に聴かなかったのだが,しばらく振りに聴いたら印象が変わるところもあるかと思って引っ張り出してみたところ,やっぱり居心地の悪さは変わらなかったのであった.うーむ.
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