ベートーヴェン/交響曲第9番
ベートーヴェン/交響曲第9番ニ短調作品125@フリッツ・ライナー/シカゴ交響楽団(BMG:BVCC-1011)
1961年5月1日と2日の録音.
日頃はジョージ・セル同様に剛直な演奏で知られるライナー(1888-1963)だが,ここでは緩急を織り交ぜ,なかなか駆け引き上手に迫ってくる(^^;).「ミスター・メトロノーム」と揶揄された指揮者とは思えないような,テンポの動かし方や柔軟な響きを聴くことが出来る.特に第1楽章では,演奏している途中でテンポがずり下がるように遅くなり,また元に戻るというライナーにしては不思議な箇所さえある.いま手元にスコアが無いので小節数を明示できないのが残念だが,そこの箇所は何度聴いてもヘンである.
全体としては格調の高い好演なのだが,時々不思議な一面(同じく第1楽章のクライマックスにおけるティンパニの扱いなど)を見せるのがこの演奏のユニークなところではある.
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