ドヴォルジャーク/交響曲第8番
ドヴォルジャーク/交響曲第8番ト長調作品88@ジョン・バルビローリ/ハレ管絃楽団(EMI:7 64193 2)
1957年6月28日の録音.元はパイ(Pye)というUKのレーベルによるもの.
この頃のバルビローリ(1899-1970)はあまりアンサンブルに拘泥せず,音楽の勢いをとった録音が多い.この録音もそのひとつで,トチろうが縦の線が合わなかろうがお構い無しに突進する(^^;).第1楽章のコーダでは木管がリズムを吹き損ねたままの演奏が残ってしまっている有様.
その姿勢が変化するのはベルリン・フィルと録音したマーラーの9番(1964年録音)あたりからで,その頃からバルビローリの演奏はシベリウス全集やマーラーの5番,6版に代表されるような,崩落寸前の爛熟した絃楽の響きを基盤にしたアンサンブルで,ねっとりとした独特の芸風を立ち上げていく.
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