シューベルト/交響曲D944
シューベルト/交響曲ハ長調D944(第9番)@アルトゥーロ・トスカニーニ/フィラデルフィア管絃楽団(BMG:BVCC-7039)
1941年11月16日の録音.
トスカニーニ(1867-1957)が珍しく,フィラデルフィアを振った録音.このとき,トスカニーニはCDにして4枚分の録音を集中的に行ったうちの1曲である.CDの解説に拠れば,トスカニーニにとってシューベルトのD944は僕の想像以上に,そのキャリアの上で大切な音楽であったらしい.
面白いことに,総じてテンポの速い演奏でありながら(46分弱と,カラヤン並みの速さである),第1楽章の序奏の終結部では若干テンポを落とし,見得を切るように提示部に突入している.このようなやり方はトスカニーニ以外,聴いた記憶が無い.
ウチのカミさんによると,トスカニーニのスゴイのは「低音部がぶれず,縦の線が合っている上に,基本のテンポが常にビシッと決まっているところ」なんだそうで,故にトスカニーニの演奏は大変聴きやすいものなんだとか.NBCはもちろん,このフィラデルフィアとの演奏でも,その辺りは変わってない由.
« Library of the Year 2008 | トップページ | ベートーヴェン/交響曲第5番 »
「今日のBGM」カテゴリの記事
- 「わかりやすさ」とは(2010.07.06)
- 玲瓏な(2010.07.04)
- アマデウスの影(2010.06.30)
- 心を音に載せるテクニック・・・・・・(2010.06.29)
- インテルメッツォ(2010.06.26)
この記事へのコメントは終了しました。
コメント