スメタナ/モルダウ
スメタナ/交響詩「我が祖国」より第2曲「ヴルダヴァ(モルダウ)」@アレクサンダー・フォン・ツェムリンスキー/ベルリン国立歌劇場管絃楽団(コッホ・シュヴァン:CD 310 037 H1)
1928年から1930年ごろの録音(ブックレットが不備でよくわからない).
ツェムリンスキー(1871-1941)はアーノルト・シェーンベルクの義兄で,最初にシェーンベルクに作曲を教えた人物でもある.作曲家,指揮者としてベルリンやヴィーン.プラハなどで活動したが,ユダヤ系のためUSAに亡命し,ニューヨークで最後の歌劇を未完のまま残して亡くなった.第二次世界大戦後,戦前の名声の割には前衛の影に追いやられて冷遇されてきたが,1980年代よりその作品は徐々に復活してきている.
指揮者としては,モーツァルトの歌劇の卓越した演奏で知られたが,残念ながら同時代のフリッツ・ブッシュのような録音には恵まれず,電気録音直後の1928年から1930年ごろに,モーツァルトを含む作曲家の小品を録音するにとどまった.世代的にはワルターやフルトヴェングラーより年長であるにもかかわらず新古典主義的なスタイルで,イン・テンポで音楽そのものに語らせようとする,直截な芸風をとるのが面白い.
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