入野義朗/シンフォニア
入野義朗/シンフォニア@渡辺暁雄/日本フィル(ビクター/タワーレコード:NCS610-611)
1981年11月17日の録音.
入野義朗(1921-1980)は,日本で12音技法を取り入れた作品を書いた,ほとんど最初のひとである.1951年に作曲した「7つの楽器のための室内協奏曲」を皮切りに,他の作曲家が12音技法から離れた後も,せっせとこの技法による作品を書き続けた(もっとも,ミュジック・セリエルまでは導入しなかったという.これは入野が諸井三郎の弟子でドイツ系の作曲技法を叩き込まれていたためか?).
「シンフォニア」は緩-急のの2楽章からなり,日フィルの委嘱作品として1959年12月8日に,この録音で指揮している渡辺暁雄と日フィルによって初演され,尾高賞を受賞している.シェーンベルクとウェーベルンの影響を感じさせる,厳しい雰囲気を漂わせる音楽である.
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