ヴェーベルン/パッサカリア
ヴェーベルン/パッサカリア作品1@ピエール・ブーレーズ/ロンドン交響楽団(ソニークラシカル:SM3K 45845)
1969年2月の録音.
ブーレーズ監修による,記念碑的ヴェーベルン全集から.当時のブーレーズは,まさに「前衛音楽の作曲家が前衛的に音楽を解釈し,指揮をする」という雰囲気で,感情移入を排し,実に冷酷非情な指揮をしていたものである.この「パッサカリア」をカラヤン(DG)や,ケーゲル(エーデル)と比べてみれば,その精密機械のようなアンサンブルのコントロールがわかろうかというもの.音楽が如何に熱くなろうとも,指揮者はまったく冷静に音楽を突き放す.それがハードボイルドなヴェーベルンの音楽に見事にハマって,空前の記念碑的な全集がここにある.
え,DGに再録したもの? これだけの完成度の後で,例え同じ指揮者が演奏しているとしてもこれ以上の結果が出るとは思えないし,ましてブーレーズはDG移籍後,苛烈な冷酷非情さがすっかり影を潜めてしまっているので,恐らく聴いても無駄だと思ってますが何か.
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