大阪府立国際児童文学館廃止に反対するパブリックコメント(その3)
「大阪維新」プログラムの「改革プログラム」の中で,「公の施設の方向性」25番にあります大阪府立国際児童文学館の廃止,大阪府立中央図書館への蔵書の統合を見直していただきたく存じます.大阪府立国際児童文学館は,1984年の国際児童年を記念した施設としては恐らく国内最大級のものであり,日本のみならずアジアにも目配りの行き届いた,歴史的かつ国際的にも素晴らしい児童文学・マンガのコレクションを所有するのみならず,児童文学に関する図書館・博物館・研究機関の機能を併せ持った,他都道府県にその類例を見ない貴重な施設であります.なお,児童文学館を廃止の止む無きに至ったとき(その可能性は無いと信じていますが)は,コレクションは一括して売却するのが望ましいと考えます.1917年,三菱合資会社の岩崎久彌は中華民国総統府顧問であったモリソンのアジア・中国に関するコレクションを一括して買い取った結果が,現在の財団法人東洋文庫として存続しております.東洋文庫の歴史的,学術的価値はここで説明するまでもありません.この際,合衆国やヨーロッパの日本学の発展のために,海外の資産家への一括売却も視野に入れては如何でしょうか.その方が,府立中央図書館への無理な統合・移転よりも素晴らしい学術的貢献を後世,謳われることになるのは確実です.残念な事態が招来した際は,ご一考をお願いいたします.以上字数制限もあり意を尽くせませんが,後世に禍根を残さないためにも大阪府立国際児童文学館のコレクションを後世に残していただきたく,謹んでお願い申し上げる次第です.
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