ハルトマン/交響曲第4番
ハルトマン/交響曲第4番@インゴ・メッツマッハー/バンベルク交響楽団(EMI:7 54916 2)
1993年2月11日-13日の録音.
ハルトマン(1905-1963)には珍しい,絃楽合奏のための交響曲.緩-急-緩の3楽章から構成されるが,全編ハルトマンらしい粛然とした,悲痛な響きを終始響かせている.
元々は1938年に作曲された「絃楽合奏とソプラノ独唱のための交響曲」であった作品を,第二次大戦時の国内亡命を挟んで,声楽の入る終楽章を破棄し別の楽章を新に作曲しなおした.1946年から47年にその改訂が行われ,1948年4月2日にハンス・ロスバウト指揮,バイエルン放送交響楽団の演奏で初演される.完成順からいうと2番目の交響曲だが,何故か番号付けは「第4番」.
メッツマッハーはオケの限界を心得てか,あまりオケを締め上げることなく豊かな響きをまとめあげることで,昔のヴェルゴ盤全集のような峻厳なハルトマンの再現とは,また異なる味わいを音楽から引き出している.
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