ベートーヴェン/交響曲第3番
ベートーヴェン/交響曲第3番変ホ長調作品55「英雄」@セルジュ・チェリビダッケ/ミュンヘン・フィル(EMI:TOCE-55042)
1987年4月のライヴ録音.
チェリビダッケ(1912-1996)はその昔,読売日響を振りに来日した際のインタビューで「ベートーヴェンの『エロイカ』や『第9』は終楽章が失敗しているから演奏しない」という意味のことを言っていたはず(^^;).ところがミュンヘンに行ってから宗旨替えをしたのか,失敗作でも上手く繕う手法を見出したのか,「エロイカ」も「第9」も演奏し録音(放送用?)が残されている.
恐らく,シュトゥットガルト時代の方が,峻烈な演奏を展開していただろうし,面白い記録が残されただろうと想像できるのだが,このミュンヘン・フィルとの演奏は正直,あまり面白いものではない.チェリビダッケのテンポに付いていけるオケの技量は大したものだし,音色も素晴らしいのだが,どうにも好々爺っぽく聴こえるのが物足りない.福徳円満な「エロイカ」である.
« ベートーヴェン/交響曲第5番 | トップページ | ハルトマン/交響曲第4番 »
「今日のBGM」カテゴリの記事
- 「わかりやすさ」とは(2010.07.06)
- 玲瓏な(2010.07.04)
- アマデウスの影(2010.06.30)
- 心を音に載せるテクニック・・・・・・(2010.06.29)
- インテルメッツォ(2010.06.26)
この記事へのコメントは終了しました。
コメント