ブルックナー/交響曲第8番
ブルックナー/交響曲第8番ハ短調@ヨゼフ・カイルベルト/ケルン放送交響楽団(オルフェオ:C 724 071 B)
1966年11月4日のライヴ録音.
こんなものが残っていたとは! 今年(2008年)生誕100年を迎えるカイルベルト(1908-1968)のブルックナーは,テレフンケンに6番と9番のスタジオ録音が残されているだけだったところ,数年前,来日時にNHK交響楽団で4番と7番を振ったライヴが発売され,ようやくその剛毅なブルックナー演奏の片鱗を聴くことが出来るようになったが,そこへもってこの8番の登場である.長年の渇を癒すに足る,剛毅な名演を聴くことが可能になり,実に喜ばしい.4番と7番のN響も健闘しているが,やはり限界があった(特に7番)ので,ケルン放送響のレベルの高いアンサンブルで8番を聴けるのは,大変ありがたい.
一言で言って,豪壮で風格たっぷりのブルックナーである.「何も足さない,何も引かない」解釈でありながら,これほどブルックナーの表現に十全な内容の演奏は滅多にあるものではないと思う.
これであと,5番のステレオ録音がライヴで残されていたら,ホントにウレシイのだが,さてそのような奇跡が起きるでしょうか?
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