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2008/04/20

マーラー/交響曲第7番

マーラー/交響曲第7番ホ短調@キリル・コンドラシン/レニングラード・フィル(メロディア/BMG:BVCX-37012/37015)

 1975年の録音.
 コンドラシン(1912-1981)は1960年から1976年までモスクワ・フィルの音楽監督を務めており(あのショスタコーヴィチ全集は全曲がモスクワ・フィルとの録音),かのムラヴィンスキーが常任指揮者を務めていたレニングラード・フィルの指揮台に上がるのは,どの程度機会があったものやら,よくわからない.何処で読んだか忘れたがソ連時代には,モスクワとレニングラードの間には日本で言うところの東京と大阪のような対抗意識が存在しているとも囁かれていたというから,恐らくそうたびたびコンドラシンがレニングラードを振る機会は無かったのではないかと思われる.

 が,しかし,この録音でコンドラシンはレニングラード・フィルを自在に,鮮やかに乗りこなしてみせる.マーラーについては,両大戦間にソ連でも演奏されたことがあるようだが,必ずしもマーラーのような世紀末風味に富む作曲家に理解があったとは思われない状況下で,1961年のモスクワ・フィルとの来日時には交響曲第9番の日本初演を敢行したコンドラシンの劇的な解釈にブレは無い.レニングラード・フィルもその解釈を十全に表現して聴かせている.澄んだ絃の音が実に美しい.

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コメント

いやいや、対抗意識は今もあるし、帝政時代からあるから(笑)。しかも東京と大阪と言うより、東京と京都という感じです。ロシアの場合、京都に該当するペテルブルクのほうがモスクワよりずっと新しいという違いはあるけど。

今でもペテルブルクの人は「モスクワの人のロシア語は『本物』じゃないのよ。プーシキンの朗読なんてさせられないし」とか言うよん。

来週ペテルブルク行きます(モスクワは行かない)。気温は真冬の東京、日の長さは夏至の沖縄以上(!)。春に行くのは初めてなので、ちょっとコワイです

>>ふみおさん

なるほど,そうなんですか.「東京と京都」ね.しかも歴史の古い方が「本物じゃない」と言われているとは(^^;).ロシアも奥が深い.

ペテルブルク,お気をつけて行って来てください.無事なお帰りをお待ちしておりますm(_ _)m

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