シューベルト/交響曲D.944
シューベルト/交響曲ハ長調D.944(第9番)@ヘルマン・アーベントロート/ライプツィヒ放送交響楽団(ドイツ・シャルプラッテン:27TC-238)
1950年1月11日の録音.
どうもアーベントロート(1883-1956)というと,べた褒めに褒められて神格化されるか,ケチョンケチョンに貶されて貶められるか,周囲の評価が極端に別れがちという,不思議な指揮者である(^^;).この録音を聴く限りでは,マックス・フィードラーやヴィレム・メンゲルベルクのような「様式化されたロマン主義」の指揮者であり,フィードラーやメンゲルベルクのような強烈な個性に乏しい分,幾分軽量級で親しみやすいことは確かだが,「テンポが硬直化している」「表情付けが一本調子」「機知に欠ける」というような批判も受けやすいのであろう,と思われる.
なお,ある本に拠ればアーベントロートがライプツィヒ・ゲヴァントハウスの指揮者だったとき,ゲヴァントハウスの合奏力は低下したそうで,この録音に聴くライプツィヒ放送響のアンサンブルも豪快なもの(^^;).オーケストラ・トレーナーとしてはいまひとつだったのかな,と思う.
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