シューマン/ピアノ協奏曲
シューマン/ピアノ協奏曲イ短調作品54@ゲザ・アンダ&ラファエル・クーベリック/ベルリン・フィル(DG:415 850-2)
1963年9月の録音.
ゲザ・アンダ(1921-1976)はブダペスト生まれのピアニスト.同じくハンガリー出身のフェレンツ・フリッチャイとバルトークのピアノ協奏曲の素晴らしい録音を残す一方,弾き振りでモーツァルトのピアノ協奏曲全集を録音し,そのK.467(第21番)の第2楽章が映画のサウンドトラックに使われたこともある.ここでは,クーベリックと組んで,「ピアノの吟遊詩人」とフルトヴェングラーに呼ばれたという逸話に相応しい,リリシズム溢れる好演を展開している.それでいて嫋嫋とした感じではなく,抑制されながらも出るところは出る,というダイナミズムをも感じさせるのが,アンダが生前名ピアニストとして遇された所以であろう.20年近く前の買い物で,買った当初はわからなかったけど,今聴くと,終楽章など技巧的にも余裕たっぷりに弾いているのがよくわかる.
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