マーラー/交響曲第5番
マーラー/交響曲第5番嬰ハ短調@レナード・バーンスタイン/ヴィーン・フィル(DG:476 7129)
1987年9月の録音.
この曲は,個人的には最近あまり聴かなくなりましたね.一時期,海外オケの来日時には必ず演奏会にかかっていたほどの人気曲でしたが,そのためか近頃は食傷気味です(^^;).冒頭の葬送行進曲から終楽章まで,実は諧謔と皮肉とユーモアがたっぷり注がれている音楽なのですが,それを感じさせてくれる演奏には,なかなかめぐり合いません.みんな意外に真面目に,この曲を「闘争から勝利へ」の図式で解釈してしまうんですね.皮肉もたっぷり聴かせてくれるのはテンシュテットと,カラヤンくらいなもので.
それならもう,「こうなんだ!」と脇目も振らずに邁進するバーンスタインやクーベリックの録音の方が,却って好もしい,ということになりますか(^^;).ニューヨーク・フィルとの録音に比べると,テンポの変化など細かいところを動かすようになっていますが,バーンスタインの解釈の基本線は一貫してますね.旧録音の破天荒さが薄れただけ,新録音に魅力が無いと言う方がいても不思議じゃないですが,どんなものでしょうか.
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