リヒャルト・シュトラウス/アルプス交響曲
リヒャルト・シュトラウス/アルプス交響曲作品64@デイヴィッド・ジンマン/チューリヒ・トーンハレ管絃楽団(アルテ・ノヴァ:74321 98495 2)
2002年2月11日-13日の録音.
1915年に初演された,リヒャルト・シュトラウスが大管絃楽のための作曲した最後の大作である.夜明けとともに登山者(説明によっては「さすらい人」と称されることも)が登山を開始し,登頂に成功した後,暴風雨に遭いながらも下山し日没を迎えるというストーリーを逐一なぞって音楽は進行する.ウィンドマシーンだのサンダーマシーンだのを動員した4管編成の豪壮華麗なオーケストレーションを随所で展開しているにも関わらず,どこか寂しげな雰囲気が漂うのは,ニーチェからの影響によるものらしい.
一部では,曲中のある動機が「ウルトラセブン」のテーマにそっくりであることでも有名(^^;).
ジンマンの演奏は,音楽が過度に重々しくなることを避け,ある種の「軽み」をたたえた明るく,親しみやすいもの.カラヤンや若い頃のメータによるシュトラウスのように,脂肪分たっぷりというわけではないので,物足りないと思う聴き手がいるかもしれない.
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