ブルックナー/交響曲第7番
ブルックナー/交響曲第7番ホ長調@ジョージ・セル/ヴィーン・フィル(ソニークラシカル:SMK 47 646)
1968年8月21日,ザルツブルク音楽祭にて,祝祭大劇場でのオーストリア国営放送によるライヴ録音.BBCと異なり,1968年の時点で,未だモノラル録音なのにガッカリである.
演奏されているのがブルックナーであるにもかかわらず,実にセルらしい,感情移入の無いあっけらかんとした演奏で,しかも残響がほとんど捉えられていない録音なのか,このホールが残響に乏しいのかどちらなのかわからないが,とにかく潤いに乏しい.曲が8番ならまだしも(CBSへのセルの最後の録音が第8番で,これはそれなりに好演)第7番であるだけに,この砂を噛むような乾燥感は,演奏を楽しむのには致命傷のように聴こえて仕方が無い(^^;).ヴィーン・フィルを起用してもこれだから,手兵クリーヴランドと7番の録音を残していたら,それはそれで面白かったのかもしれないが.
なお,ほぼ1年後にやはりザルツブルク音楽祭でのライヴで残されたヴィーン・フィルとのオール・ベートーヴェン・プログラム(オルフェオ,こちらはステレオ)は非常な熱演で,やはりセルとブルックナーの相性に問題があったということなのだろうな.
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