ショスタコーヴィチ/交響曲第7番
ショスタコーヴィチ/交響-曲第7番ハ長調作品70「レニングラード」@ヘルベルト・ケーゲル/ライプツィヒ放送交響楽団(ヴェイトブリック:SS0028-2)
1972年5月16日のライヴ録音(ステレオ).
今日は一日中氷点下の真冬日,とにかく寒いので朝からロシア音楽ばかり(^^;).午前中はチャイコフスキー,午後はショスタコーヴィチ.夜も更けたころに順番が回ってきたのが,こともあろうにケーゲルが振る「レニングラード」で,寒さが骨身に染み渡るというもの.必ずしも一級のオケとも思えないライプツィヒ放送響を練りに練り上げて引きずり回すケーゲルの指揮が冴え渡っている.
この寒い中,食料調達以外は外に出ず,杉森久英『大政翼賛会前後』(ちくま文庫,2007年12月初版)を読む.これは博覧強記で鳴らした著者にしてはもっと書きこめるところを,わざわざ筆にしなかったところがあるような本で,著者自身もそのことを「はしがき」でほのめかしているようだし,「諸君」での連載から削られた箇所もある由(鞆谷純一:満洲開拓地読書運動-中田邦造を中心に-,「図書館文化史研究」24,2007による).文庫本解説で粕谷一希が書いているように「自分の出処進退を語りつくしている」のかもしれないが,韜晦が多すぎ回想録としてそのまま一次資料に使うのは危険な感じがする.
ちなみに僕は『大政翼賛会前後』読了後,欲求不満が昂じて酒井三郎『昭和研究会』(講談社文庫,1985年6月初版)を書棚から引っ張り出して読み直しているところ.酒井三郎は『大政翼賛会前後』にも後藤隆之助の懐刀として名前の出る人物で,『昭和研究会』を読み直すのは,ほとんど20年ぶりかと.ページを開いて,その活字の細かさに一瞬ビックリする.昔はこれが文庫本の標準だったんだよねえ(^^;).
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