シベリウス/交響曲第1番
シベリウス/交響曲第1番ホ短調作品39@ロベルト・カヤヌス/交響楽団(コロンビア/フィンランディア:FACD81234)
1930年5月録音.
ロベルト・カヤヌス(1856-1933)はフィンランドの作曲家・指揮者で,作曲家としてもフィンランド音楽史上重要な存在のひとりだが,対外的には指揮者としてシベリウスをはじめとするフィンランドの音楽を盛んに紹介したことで名を残した.シベリウスに関しては,トマス・ビーチャムやセルゲ・クーセヴィツキーなどとともに,その十字軍として作品の広い受容に貢献している.
この第1番の録音は,フィンランド政府の後援を受けてカヤヌスが交響曲第2番とともにコロンビア・レコードのSP盤に録音したもので,両作品の世界初録音にあたる.オーケストラ名は伏せられたまま発売されたが,他のシベリウス録音がロンドン交響楽団とのコンビであることから,恐らくはロンドンのオケではないかと思われる.
演奏は,過度にロマンティックな叙情に溺れることなく,リズムの扱いに時々様式化したクセが聴かれるものの,さすがにスケールの大きい堂々たるもの.
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