ショスタコーヴィチ/交響曲第15番
ショスタコーヴィチ/交響曲第15番イ長調作品141@クルト・ザンデルリンク/ベルリン交響楽団(ドイツ・シャルプラッテン:TKCC-15036)
実相寺昭雄監督が亡くなって早1年.
最近読んだ,とある雑誌に載っていた,飯島敏宏(「金曜日の妻たちへ」のプロデューサー)と原知佐子(女優)の対談で,実相寺昭雄監督が亡くなる直前,ショスタコーヴィチの交響曲を聴いていたというエピソードが出て来る.この話,別な雑誌で読んだ石堂淑朗(音楽評論も手がけた脚本家)のエッセイにも出て来たような記憶がある.石堂は「ブラームスじゃなかったのか,いつから実相寺はショスタコーヴィチが好きになったのか」と驚いたらしい.
で,実相寺監督が聴いていたショスタコーヴィチの交響曲は何番だったのだろう? 座談会で(音楽音痴だという)原知佐子は「ショスタコーヴィチの何番と何番を(以下略)」と述べていて,これがわからない.5番や7番ではもちろんありえず,もっとも実相寺にふさわしいのは,何となく2番や3番のような気がしてならないのだが(^^;),幾ら何でもそれは妄想だろうか.
遺作になった「シルバー假面」の次は「光」という作品を撮る予定があったという.「光」のイメージをショスタコーヴィチに投影したら,それはひょっとして15番の透明なオーケストレーションだろうか.それとも11番の第1楽章だろうか.11番は,映画音楽としては終楽章が使われた山本薩夫の「人間の条件」のイメージが付いて回るだろうから,15番を取り敢えず挙げておく.脂の乗り切った時期のザンデルリンクの暗い録音で.
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