コレッリ/合奏協奏曲作品6の8
コレッリ/合奏協奏曲ト短調作品6の8「クリスマス協奏曲」@トレヴァー・ピノック/イングリッシュ・コンサート(アルヒーフ:POCA-2151/2152)
1987年3月,4月の録音.
いわゆる,世界で最初の「合奏協奏曲(concerto grosso)」集であるアルカンジェロ・コレッリ(1653-1713)の「作品6」の中でも,よく知られた作品.「クリスマス協奏曲」と呼ばれるのは,この作品が終曲に他の楽章より長大な「パストラーレ」を置いているからである.「パストラーレ(田園曲)」とはイエスが生まれたとき,貧しい羊飼いが突如降臨した大天使から「救世主」が生まれたことを教えられて,馬小屋に眠る幼な子イエスを礼拝しに出向いた挿話(「ルカ福音書」によるのかな?)から,いにしえの羊飼いが奏でた音楽を模した音楽をそのように呼ぶ.バロック音楽の時代までは,クリスマスの前の晩(即ちクリスマス・イヴ)に「パストラーレ」を演奏する慣習があったらしい.
合奏協奏曲に「パストラーレ」を挿入する楽章構成は,その後トレッリ,マンフレディーニ,ヴィヴァルディなどが継承している.
個人的には,ピノックの演奏するこのコレッリを聴いていると何となく「喜ばしき智識」という言葉を連想してしまうのだが,肩の力の抜けた,いい演奏だと思う.
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