ショスタコーヴィチ/交響曲第14番
ショスタコーヴィチ/交響曲第14番作品135「死者の歌」@ギドン・クレーメル/クレメラータ・バルティカ(ECM:476 6177)
2004年11月の録音.
昨日取り上げたマーラーの交響曲第10番からの「アダージョ」(絃楽合奏版)とのカップリング.何しろ,初めて聴いたショスタコーヴィチの交響曲がこの第14番だったためか,この作品には一方ならぬ思い入れがある当方だが(だから先日のラトル盤には失望した),このクレーメル盤は「さすが」である.そもそも曲が奇を衒っているのだから,指揮者が屋上屋を架すような解釈をほどこさなくとも,作曲者の指示を履行しつつも緊張感の高い演奏を展開さえすれば,この作品は凄絶な響きをたたえた名演を生み出すことができるわけだが,このクレーメル盤も胃が痛くなるような緊張感が持続する好演奏である.惜しむらくは,時々フラット気味になるバリトンがいま一息か.
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