モソロフ/絃楽四重奏曲第1番
モソロフ/絃楽四重奏曲第1番作品24@ノヴォシビルスク“フィラルモニカ”絃楽四重奏団(アルテ・ノヴァ:74321 48722 2)
1994年5月の録音.
管絃楽曲「鉄工場」で知られるロシア・アヴァンギャルドの代表的な作曲家アレクサンドル・モソロフ(1900-1973)による,1927年にフランクフルトで初演された絃楽四重奏曲である.古典的な4楽章制をとるが,23分ほどの作品の中で第1楽章が全曲の6割以上の15分余りを占めるというアンバランスな構成.しかもその第1楽章は,まるでポプリな作りで,それだけで独立した作品のように響く.バルトークにも似た響きだが,バルトークのような音楽の求心力はほとんどなく,形式も判然としない.恐らく,この音楽は「労働」か「機械」のアナロジーなのであろう.
モソロフの才能は疑うべくも無いが,これではスターリンとその取り巻きには理解できまい.
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