マーラー/交響曲第10番から「アダージョ」
マーラー/交響曲第10番から「アダージョ」(ハンス・シュタッドルマイヤーとクレメラータ・バルティカによる絃楽合奏版)@ギドン・クレーメル/クレメラータ・バルティカ(ECM:476 6177)
2001年10月の録音.
このCD,マーラーの第10番の「アダージョ」とショスタコーヴィチの第14番のカップリング.これはこれまでありそうでなかった組み合わせじゃないかしら? 少なくとも,僕はこの組み合わせのCDは初めて見るもの.作品の雰囲気から考えると,既に誰かがやっていても不思議じゃなかったような気がしますが,どんなもんですかね.
この「アダージョ」,管楽器が聴こえてこないなあと思ったら絃楽合奏への改作(英語では“adapted”という言葉を使っている)だそうで,それも随分薄いなあと思ったらメンバーが20人(10-4-4-2).それなら,むしろリヒャルト・シュトラウスの「メタモルフォーゼン」と組み合わせるのも一興かと思ったけど,「メタモルフォーゼン」はユーリ・バシュメットなら取り上げてもクレーメルは取り上げないか(^^;).
で,その薄さがクライマックスの不協和音で,どうしてもインパクトに欠けてしまうのが,この演奏の欠点.あの,地獄の釜の淵をのぞくような凄みが感じられないのが惜しい.
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