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2007/11/27

「全国ありがとう文庫」のことなど

 【図書館員の愛弟子: 昨今の図書館情報学における疑問:矢祭町立図書館】について.

 roeさんがここで取り上げている「秋田県北部でボランティアが同様に全国に寄贈を呼びかけ、失敗した事例」というのは,秋田県大仙市(元・西木村)全国ありがとう文庫のことだと思うのですが,結論から言えば,このプロジェクトは失敗していません(^^;).

 この件については以前,当blogでもチラッと触れていますが【愚智提衡而立治之至也: 玄人ばなし】,暇を見つけて朝日,読売,河北新報の記事データベースを引いてみたところ,2002年8月の時点で60万冊の本が届いていたようです.そのうち,30万冊余りが1998年2月から4月の間に届いてしまったことで,当初は1万冊を想定していた,図書館的な本の整理には素人であったメンバーが吃驚して「寄贈は打ち切り」と話したこと(河北新報1998年4月7日朝刊など)が,玄人筋には「失敗」と受け取られたのでしょう.

 実際,僕が聞いたこのプロジェクトへの玄人の嘲笑も,寄贈書が集まらないことに対してではなく,予想以上の寄贈書が来たことと,その整理ができないこと,寄贈書の中身がほとんど使えない本だったと伝えられたことへのものです.このうち,寄贈書の中身が本当に使えないものばかりだったのかどうかについては,その後の「全国ありがとう文庫」の活動や,また「矢祭もったいない図書館」で実見した蔵書を見る限りでは,少々疑義無しとしません.

 ところが,その後は日本青年会議所が運営するまちづくり市民財団が「まちづくり助成金」を拠出したり,朝日新聞の「天声人語」で取り上げられたり(もともと最初にこの話を取り上げたのは,1998年2月12日の朝日新聞夕刊だったそうで),1998年10月には11箇所の「引っ越し文庫」(当初の名称)が誕生します.1999年7月3日には全国ありがとう文庫檜木内交流学習館(ひのきない本の家)が開館し,2001年1月には地域づくり団体自治大臣表彰に選ばれるまでになっています.

 そして2002年の時点では,分館は36箇所に達し,60万冊にまで達した寄贈書を「同じように本がなくて困っている人たちに本を送り,恩返ししよう」というプロジェクトに発展しているようです.そのうちの1万冊は京都刑務所に贈られたとか(朝日新聞2002年8月12日夕刊).

 恥を忍んで告白すれば,僕は矢祭の話を聞いたとき,「全国ありがとう文庫」のことは全く思い浮かばなかったのですよ.完全に忘れてました.西木村どころか,同じ福島県内の只見町の「たもかく」すら思いつかなかったという,情けない話です.やれやれ.このアンテナでは図書館員失格ですわ.

 多分に言い訳めいた言い分になりますが,恐らく,西木村のプロジェクトが民間団体主導で進められたのに対し,矢祭町は「公共図書館を作る」スタートから町長まで巻き込んだ(というか,「小泉改革」に対抗できるだけの,あの町長の情報発信力がなければ「矢祭もったいない図書館」は出来なかったでしょう)町主導のプロジェクトであったことで,以前あった民間の事例が霞むほどのインパクトが矢祭にあったことは間違いないのですよ.矢祭もったいない図書館について取り上げた「図書館評論」48号の2本の記事が,いずれも西木村にも「たもかく」にもふれていないことからも,自治体主導で「寄贈書による公共図書館作り」という発想自体に,どれだけの衝撃があったかを想像していただければ幸いです.

 正直なところ図書館業界は,ほとんど誰も「全国ありがとう文庫」を特別な興味の対象としては追いかけてこなかったと思いますよ.多少なりとも知識のあった僕ですら,2002年の段階で60万冊の寄贈書が集まっていたことを知ったのは,今回新聞記事のデータベースを繙いてみた結果ですから.「図書館雑誌」の新聞記事クリッピングのページで取り上げられていた記憶も無いですし(これは僕の怠慢ですかそうですか).

 roeさんの疑問へのお返事としては,あまりにも内容が不足していると思いますが,取り急ぎ思いつくままに.

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