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2007/10/20

「矢祭もったいない図書館」をめぐる議論に関する「みんなの図書館」誌上でのある発言

 「みんなの図書館」2007年11月号(No.367)は特集「図書館問題研究会第54回全国大会の記録」.相変わらず,各分科会では興味深そうな,面白そうなことをやっているのに,全体会ではわけのわからないことになっているのが,それは別の意味で面白い(^^;).正直,分科会で奮闘している方々には気の毒なことになっていると思いますが.
 詳しいことは本誌に当たってもらうことにして,非常に気になった発言をひとつ挙げておきます.


 (前略)ただ,この矢祭の問題については基本的に非常に言論が制限されて,いわゆる非常に持ち上げるのが多くて,基本的には評価しつつ,克服する課題をわずかなコメントを述べた私にすらブログとかそういうところで誹謗中傷が来るというそういう事態で,大体図書館関係者これに関してのコメントを全部口封じされるという事実上のことがあり,一方ではまた,まあ出版社さんだとか作家さんだとか,複本問題のときはすごく攻撃されていたのにこういうところではあまり言わないという,その事実はございました.(p71)(強調部分は引用者による)

 矢祭もったいない図書館を取り上げたblogを運営されているみなさん,この発言どう思われます? 僕はこれまで何度も矢祭もったいない図書館について当blogに記して来ました(リンク集のようなものさえ作りました)が,多分僕も「図書館関係者」のはず(^^;)なんですけど(もっとも,自分ではそう思ってますが,この発言者の方から見ると公共図書館に出自を持つ/関係するひと以外は「図書館関係者」ではないのかもしれませんね),「言論が制限」「口封じ」なぞ一度もされたこと無いですよ(^^;).具体的に何方か,矢祭もったいない図書館について発言を封じられたり制限されたりした図書館関係者の方がいらっしゃるんですか? それとも,以前の僕(^^;)のように,某誌に投稿した原稿を1年間店晒しにされた挙句に掲載を断られた方がいるとか.

 それから,「基本的には評価しつつ,克服する課題をわずかなコメントを述べた」という発言は,恐らく共同通信社へのコメント(【愚智提衡而立治之至也: パターナリズム万歳\(^o^)/】を参照のこと)を指すのだと思うのですが,僕が上記エントリーで引いた記事を読む限り,このコメントに「基本的には評価し」た部分を認めるのは,ハイデガーがナチに協力する気がなかったことをナチ時代のハイデガーの発言から読み取るのと同程度の読解力が必要なんじゃないかと思います.それを判断するために必要な知識と情報の多くの欠落を,背景を読み取るだけの知識と想像力とを兼ね備えていなければ,それは非常に困難な作業でありましょう.もしもこのコメントがコメントの全文ではない,というのであれば発言者が問題視すべきは,この記事を配信したマスメディア,また掲載したマスメディアであって,その記事を受けて発言したblogでは無いはずですが如何でしょうか.

 また,もしそれらのblogのリテラシーを問題視するのであれば,自らの意に反するblogの発言を「誹謗中傷」というラベリングで非難するのは,これはもう発言者自身の「リテラシー」能力を問い返さざるを得ないことになります.各個人のblogでの活動を「口封じされる」などと形容されるのは,それこそ言われ無き「誹謗中傷」です.ましてや出版社や作家を引き合いに出すのは筋が違うでしょう.この発言については,後日改めて図書館問題研究会に問い合わせることも現在のところ考えております.
 どうやら,僕の上記エントリーも,かの発言者の発言を読む限りでは,「誹謗中傷」したblogに含まれているフシがありそうですので(^^;).

 そもそも「誹謗中傷」という表現は,ある主張に対する反論を封じるには,もってこいな言葉なんですよね.論争相手の主張が荒唐無稽であることを意味するだけでなく,論争相手の人格をも否定できる魔法の言葉ですから.でも,これを議論者自身が相手に対して指摘したら最後,その議論は思考停止に陥り,成立しなくなります.もちろん,本当に「誹謗中傷」であることがあるから話がややこしくなるのですが(^^;),批判を受けた側が議論で返すことなく「誹謗中傷」と相手を切り捨てるのは如何なものかと思いますよ.だから,昨年だったかあるblogが僕をこっぴどく批判したとき,その主張が「誹謗中傷」だとは僕は一言も言わなかったわけです(その代わり,僕のプライバシーを僕の意図せぬやり方で公開した,「言論以前」のその手法に愕然としたのですが).

 正直,批判や反論に対して「闇討ち」を勧められたり,他者のプライバシーを勝手に公開したり,「誹謗中傷」と切り捨てたり,図問研がこれほど批判・反論に対してナイーブでセンシティブなひとの集まりであることには,ある種の羨望と失望とを感じております.

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図書館系」カテゴリの記事

コメント

誹謗中傷とは、むしろ直球批判した私の方( http://sakuraya.or.tp/blog_t/index.cgi?no=232 )のことじゃ…。
まぁ、誹謗中傷されているのはこちらなんですけど~、とか、図書館業界のために建設的な議論しようよ、という意見ももはや無意味のようですが、はて一体どうしたもので。

>>tohru さん

いや,まあtohruさんには失礼ながら,十把一からげですよ,あちらさんでは(^^;).なまじ業界に席があるだけ,僕のほうが悪質だと思っている方々は,あちらさんには少なくないと思いますし.

それにしても,今回取り上げた発言は幾ら何でも,仮にも全国組織の役職にある人間の発言としては無責任な放言だと思いますので,彼が発言したような事実があるのかどうか図問研に問い合わせてみてますよ.どんな回答が来るか,そもそも回答が来るかどうかも怪しいところですが,楽しみにお待ちしてみます.

こんにちは。
私も批判的なことを書きましたが、私は、私の意見を述べたまでのことです。
私が誰かの意見に対して批判なり異なる意見を述べることの何処が誹謗中傷なのでしょう。
異なる意見を述べることが誹謗中傷であるなら、矢祭町の試みに批判的な意見を言うことさえ誹謗中傷になってしまいます。

我々が多様な意見に触れることを保障することは図書館の大事な役割のはずですが・・・。つまり、自分と異なる意見が存在すること許す態度が図書館の根底に無ければいけないはずなのですが・・・


>>虹の輪くぐりさん

コメントありがとうございますm(_)m

> 我々が多様な意見に触れることを保障することは図書館の大事な役割のはずですが・・・。つまり、自分と異なる意見が存在すること許す態度が図書館の根底に無ければいけないはずなのですが・・・

はい,まったくその通りです.
ところが,公共図書館の機能としては業界人はこぞって多様性の保障を肯定するのに,公共図書館を考えるときには多様な図書館像を否定する業界人が多いのは,残念ながら事実です.そこで,公共図書館に多元主義が必要であるのと同様に,公共図書館を考えることにも多元主義的なモノの見方は必要だと,僕は考えて,これまでこのblogでエントリー立ててます.そもそもblog以前から,この15年ほど,一元主義的な方々の考え方に疑問を呈して,さんざん叩かれてきてます(^^;).こちらの書き方にも問題があるのでしょうが,それにしても漸進的な路線変更をを示唆している
「これからの図書館像」
http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/18/04/06040513.htm
さえ否定する方々の頑迷さは,いったいどこから来るのでしょう.

話が愚痴っぽくなってしまいました.すみません.
とにもかくにも,事の真意を確かめるべく質問をメールで「みんなの図書館」を編集している図問研に出してみましたので,何かリアクションがありましたら,またここで報告できると思います.

重ね重ね,コメント感謝です.ありがとうございました.

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