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2007/10/31

図書館神授説

図書館司書への不満 - 総合歴史研究会
新潟市中央図書館に対する要望 - 総合歴史研究会

 基本的にこのblogを書いている方は,公共図書館を創り上げる主体が誰であるかを理解していない方であると評していいでしょう.公共図書館は図書館司書だけが努力して創り出すものと違いますよ.市民の意識が行政を動かすことによって,その基礎が築かれるものです.だから,このblogを書いている方には無意味な資料であっても,別の誰かには意味のある資料である以上は,それを揃える必要は無いとは,公共図書館を運営する立場では言えないわけなんですよね.もっとも,その「意味」を計るものさしが何であるかが,数十年前までとはズレてきていることは確かですけど,それがいいことなのか悪いことなのかは,個々の公共図書館によって,また個々の業界人によって判断が異なるでしょう.

 ただですね,公共図書館は決して,最初からそこにそのようにある「ありもの」じゃありません.すべての市民に自明のものとして天から授けられるものじゃないんです.「自由」と同じくらいにね.その市民と司書のせめぎあいの中から,いわゆる「良い公共図書館」というものが立ち上がってくるのが,本来のあるべき姿で,せめぎあいもなく良い資料が揃っていた公共図書館が存在していたこれまでが少々恵まれていた,と見るひとがいてもおかしくはないような気がします.

 そうそう,図書館司書を鍛えるのも,自立した市民の役割のひとつですよ.もっとも,書誌(特に郷土資料に限りませんが)を作成する能力は必要でしょうが,それが求められてくる場はこれまでよりも限られてきているし,これからはもっと狭められてくることになっていくでしょうね.市民から求めらているスキルは,明らかに変化していますから.これまでと同様のスキルを図書館司書に求めるのであれば,ある程度の声を糾合して公共図書館にとどまらず,その公共図書館を設置している自治体の首長なり,自治体議会の議員なりに陳情することも必要でしょう.

 事実,新潟市立中央図書館については,総合歴史研究会blogとは異なる感想を記しているblogも存在しますから,総合歴史研究会blogの見解のみが,新潟市立中央図書館に対する単一で最終の普遍的見解であるわけでもありません.このblogを書いている方が,「自分以外はみんなバカ」とした佐久間象山並みの過剰な自意識を持っているのでなければ,昨日・今日・明日を暮らしているすべての市民にとって無意味な資料という存在があると考えること自体がおかしなことくらいは,まさか歴史を学んでいる方ですから,ご理解いただけるものと思いますが,如何なものでしょうか?

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コメント

ご無沙汰しております。
先方にはトラックバックされていないのでしょうか?
建設的な議論がされたら、とても幸福なように思うのです。
新潟市の図書館の動向には興味があるものですから、もったいなく思います。
最近のブログがトラックバックを活用されないのはナンデカナア、と思うのもありまして。

 歴史資料館や図書館での経験から邪推しますに、郷土史好きな人の中には、自説を開陳し定説を批判(大いなる理論の飛躍や参考文献の著しい偏りがよくありますが…)したくてしたくて、そういうところの職員をつかまえて2時間でも3時間でも話したくて仕方がない、という方が1施設最低一人はいらっしゃいます。たいていこういう方はご自分のマニアックな話についてこれない、また敢えて聞かない職員はすぐ「無能」呼ばわりして、挙げ句罵倒までする始末なもので、なんだか今回の新潟市立への意見・批判も内容は真っ当なのですしょうが、どうも字面どおり受け取れないような…と思ってしまいました。
 それぞれの利用者が自分の要求に対してどれだけ図書館が応えているかのみでそれぞれが図書館のレベルを量るのは、ごくごく当たり前のことだとは思いますし、複数のそういう意見の積み重ねで構築されていくのが公共図書館のあるべき姿です(そういう意味ではベストセラーと郷土史以外の意見が少ない現状は実に偏っていますけど)。ただし、少なくとも施設なり組織なり人なりを「総合的に」批判するのなら、多少の複眼的視点も持って欲しいというのは公務員の贅沢過ぎる要求なのでしょうか?

>>roeさん

こちらこそ,ご無沙汰です.
そういえば,最近TBってあまり打たなくなりました.相手に批判的な内容だと特に(^^;).もともと喧嘩が下手な上に,実りの有る無しにかかわらず,図書館について何かと議論することに,去年あたりから徒労感を覚えるようになっちゃいまして.

今回の件では,MIZUKIさんのはてブでのコメント↓が当を得ているような気がします.議論をしても不毛に終わりそうな予感大です.ゴメンなさい.

はてなブックマーク - MIZの覚え書きブックマーク / 2007年11月01日
http://b.hatena.ne.jp/waterperiod/20071101#bookmark-6356555

>>tohruさん

僕も仕事柄,その手の「郷土史家」のような方を若干名,存じ上げてまして(^^;),時々資料探しの手伝いなどしております.幸いにもウチに来られる方々は今のところ,性質のよい方ばかりで開陳されるお説も,真っ当で筋のいいものなので助かってますが,これが古田武彦シンパのようなのが来たら,それはそれは困るだろうなあ,と思います.

> 複眼的視点

贅沢だなんてとんでもない.物事は常に多面体で多元的である,とは常々僕も説いているつもりなんですが,何分にも表現が過剰なのか,なかなかわかってもらえずに苦労してます(sigh).そんなに物事,単純に割り切れたら誰も苦労しませんってば.まったくもう.

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