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ココログ


ほし2

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2007年10月の記事

2007/10/31

図書館神授説

図書館司書への不満 - 総合歴史研究会
新潟市中央図書館に対する要望 - 総合歴史研究会

 基本的にこのblogを書いている方は,公共図書館を創り上げる主体が誰であるかを理解していない方であると評していいでしょう.公共図書館は図書館司書だけが努力して創り出すものと違いますよ.市民の意識が行政を動かすことによって,その基礎が築かれるものです.だから,このblogを書いている方には無意味な資料であっても,別の誰かには意味のある資料である以上は,それを揃える必要は無いとは,公共図書館を運営する立場では言えないわけなんですよね.もっとも,その「意味」を計るものさしが何であるかが,数十年前までとはズレてきていることは確かですけど,それがいいことなのか悪いことなのかは,個々の公共図書館によって,また個々の業界人によって判断が異なるでしょう.

 ただですね,公共図書館は決して,最初からそこにそのようにある「ありもの」じゃありません.すべての市民に自明のものとして天から授けられるものじゃないんです.「自由」と同じくらいにね.その市民と司書のせめぎあいの中から,いわゆる「良い公共図書館」というものが立ち上がってくるのが,本来のあるべき姿で,せめぎあいもなく良い資料が揃っていた公共図書館が存在していたこれまでが少々恵まれていた,と見るひとがいてもおかしくはないような気がします.

 そうそう,図書館司書を鍛えるのも,自立した市民の役割のひとつですよ.もっとも,書誌(特に郷土資料に限りませんが)を作成する能力は必要でしょうが,それが求められてくる場はこれまでよりも限られてきているし,これからはもっと狭められてくることになっていくでしょうね.市民から求めらているスキルは,明らかに変化していますから.これまでと同様のスキルを図書館司書に求めるのであれば,ある程度の声を糾合して公共図書館にとどまらず,その公共図書館を設置している自治体の首長なり,自治体議会の議員なりに陳情することも必要でしょう.

 事実,新潟市立中央図書館については,総合歴史研究会blogとは異なる感想を記しているblogも存在しますから,総合歴史研究会blogの見解のみが,新潟市立中央図書館に対する単一で最終の普遍的見解であるわけでもありません.このblogを書いている方が,「自分以外はみんなバカ」とした佐久間象山並みの過剰な自意識を持っているのでなければ,昨日・今日・明日を暮らしているすべての市民にとって無意味な資料という存在があると考えること自体がおかしなことくらいは,まさか歴史を学んでいる方ですから,ご理解いただけるものと思いますが,如何なものでしょうか?

レーガー/ピアノ協奏曲

レーガー/ピアノ協奏曲ヘ長調作品114@ゲルハルト・オピッツ&ホルスト・シュタイン/バンベルク交響楽団(コッホ・シュヴァン:CD311058H1)

 1988年の録音.
 産経新聞【中日が3連勝で王手 プロ野球日本シリーズ第4戦】いやー重い重い試合でありました,今日は.だもので,今日はこの重く何処に行くのだかよくわからない作品を.
 さほど調子がいいとは思えなかった小笠原-吉川の両先発投手からクリーンヒットがほとんど打てず,得点は四球とエラー絡み.とはいえ高卒ルーキーで5人目と言う先発を務めた吉川は6回途中までよく投げたよ.
 ファイターズは金子誠だけが振れていたのに,肝心なところ(7回表2死1,2塁)でその金子がセカンドゴロ_| ̄|○ 7回裏,中村紀洋の中前打で5点目を阻止したのは鶴岡のファインプレーだったけど,ドラゴンズは武田久対策を充分にやっていたんだろうな,と思わせる攻めだったな.
 しかし,ファイターズが捕手を替えた途端に,こんな接戦になるんだから,言っては悪いが今年の高橋信二には何か配球に考え違いがあるんだろうか.

 明日は中4日でダルビッシュ.ドラゴンズは山井か.ダルビッシュが何処まで重圧に耐えて自分の投球ができるか.

2007/10/30

ショスタコーヴィチ/交響曲第12番

ショスタコーヴィチ/交響曲第12番ニ短調作品112「1917年」@マリス・ヤンソンス/バイエルン放送交響楽団(EMI:3 65303 2)

 2004年6月の録音.ドラゴンズ初回の,怒涛の猛攻に敬意を表して,今日は切迫感満ち溢れるこの曲.
 【【日本ハム】武田勝1回もたず/日本S】定時で仕事を終わらせ,某所へ廻って用事を済ませて帰宅したら,もう先発の武田勝がマウンドにいなかった_| ̄|○ すべての投球を見たわけではないけど,緩い球をことごとく狙い撃ちされた感じですね.そのあと,準備不足でスウィーニー,建山とつぎ込んで滅多打ち.2回で試合が終わってしまった.先発がせめて5回はもたなきゃ勝ちパターンの武田久まで届かないじゃないですか.
 しかし,ファイターズの中継ぎでもっとも球が速くてドラゴンズが打ちづらそうにしているのは,萩原じゃ? 他の投手はちょっとどうしたものか.

 明日の先発は,ドラゴンズは山井だろうけどファイターズは誰だろう? これまで使われてない金村と立石がいるけど,まさか山本・・・・・・は無いよなあ(^^;).ちょっとだけ期待してみようか.僕が監督なら,今日1回投げ切ってない武田勝の特攻先発も考えるけど,そんなことをホントにやるのは亡くなった仰木さんくらいなものか.

2007/10/29

エルガー/交響曲第1番

エルガー/交響曲第1番変イ長調作品55@コリン・デイヴィス/ロンドン交響楽団(LSO:LS00072)

 2001年9月30日と10月1日のライヴを編集したレコーディング.
 雄大かつ優雅な序奏で始まる第1楽章から,その序奏が壮大に回帰する終楽章まで,その序奏でも使われ,またエルガーが好んだという表情記号「ノビルメンテ」(気高く,高貴に)を体現したような交響曲である.ちょっと何処へ連れて行かれるかわからないようなところがあるので,個人的には見通しのいい第2番の方が好きだけど,第1番の方が広く一般には好まれているようだ.
 デイヴィスの演奏は,いささか現実的な響きだけど,この大規模な作品を破綻させることもなく,見事にまとめて間然とするところが無い.

「矢祭もったいない文庫」始まる

 毎日新聞【矢祭もったいない文庫:図書館の寄贈本、集会所などに分冊--開設式
 福島民報【矢祭もったいない文庫が開設 25カ所一斉に
 福島民友【集会施設に文庫開設 矢祭で寄贈図書を有効活用

 これらの記事をはてブするのに,しつこく「追いかけてますよ」と書いたのは,もちろん「これは“お祭り”や“イベント”ではない.目新しさで祭り上げ,飽きれば捨ててしまうこと自体が“もったいない図書館”の精神に反していると思うのは私だけだろうか?」と書いた方がいらっしゃったからで(^^;).少なくとも地元のメディアではそこそこ継続的に取り上げられているし,こうして近所の住人は新しい動きがあればエントリーを上げますよ.
 冬に一度行ったきりで,しばらく足を向けてないので,新しい動きもあったことだし,紅葉と袋田の滝見物のついでにでも,行ける時間があるといいのだけど.

 ところで,上に引いた文章が載っていた同じ「図書館評論」48号で,山本順一氏が矢祭もったいない図書館をめぐる言論を「全国の多くのブログや,図書館の関係者からクソミソに言われた中で」(p9)と評していますね.あれ,図問研全国大会で西河内氏の言ってたことと全く違うじゃないですか.

青空文庫

 中日新聞【中日新聞:電子図書館・青空文庫が10周年 善意と完成度のはざまで:ネットの話題

 例のDVD,我が勤務先にも届きました.訳あって2枚(^^;).取り敢えず2枚とも手続きして書架に並べるように指示しておいたけど,今どき青空文庫を知らずに務まる図書館員というのも,さて如何なものかと.

2007/10/28

オルフ/カルミナ・ブラーナ

オルフ/カルミナ・ブラーナ@ヘルベルト・ケーゲル/ライプツィヒ放送交響楽団(ベルリン・クラシックス:0031202BC)

 1960年ごろの録音.
 日刊スポーツ【中田が好投、1勝1敗に】今日はドラゴンズが昨日の雪辱,ということで不穏な雰囲気のこの演奏を.予想通りのグリン-中田だったですが,外角のコントロールが生命線のグリンが,外角が決まらなければシャレにならない,ということで.おまけに第5戦の先発予想だった吉川が4回表にリリーフで出て来てこれまた変化球が決まらない有様.あとは押本,菊地とファイターズのリリーバーが坂道を転げ落ちて大敗.先発が7回程度までもたないと武田久-マイケルという必勝パターンまで持って来れないファイターズの弱点がモロに出た試合になりましたね.

 8対1の7回裏2死から,我らが(^^;)山本一徳投手がついに登場.変化球がほとんど決まらずどうなることかと思いましたが,結果的には1回3分の1を4人で片付けることができて,まずはひと安心.今日のファイターズのリリーフは揃って変化球のコントロールに難がありましたねえorz 最終回のドラゴンズも継投でヘマをやらかしましたが,tohruさんのコメントにもありましたように,ファイターズの左のリリーフはそもそも足りないようで,本来は先発の吉川をリリーフで起用したけど上手くいかなかった.うーん.

 ドラゴンズは先発の「暴れ馬」中田が力で押しまくり,そのコントロールのばらつきを勘違いされたかファイターズ打線に的を絞らせない投球.セギノールに打たれたホームランこそフォークが落ちなかった失投でしたが,まずは好投と評していいでしょう.それにしても,ファイターズの守備もいいけど,ドラゴンズの守備は素晴らしい(^o^)/ 特に荒木,井端,中村と並ぶ内野は鉄壁ですねえ.外野は英智がいない影響が多少感じられないでもない場面はあったけど(7回裏の工藤の2塁打).

 ナゴヤドームに移っての第3戦は武田勝-朝倉の先発予想.朝倉がシュートで押すことができるかどうかが,カギになるんじゃないかな?

2007/10/27

リヒャルト・シュトラウス/英雄の生涯

リヒャルト・シュトラウス/交響詩「英雄の生涯」作品40@ネーメ・ヤルヴィ/スコティッシュ・ナショナル管絃楽団(シャンドス:CHAN8518)

 1986年12月の録音.
 【日ハムが中日に先勝、ダル完投…日本シリーズ】祝・ダルビッシュと言うことで,今日はこの作品.1試合13奪三振は工藤公康,外木場義郎に並ぶ日本シリーズでのタイ記録だとか.9回表に150キロを超えるストレートでタイロン・ウッズから空振り三振を奪ったところなど圧巻のピッチングでしたね(^o^)/
 負けたとは言えドラゴンズ,要するにセギノールさえ気をつければ,今日の川上のピッチングは参考になるんじゃないかと.川上はそれなりに見事なピッチング(2安打しか打たれてませんがね!)だったけど,今日はダルビッシュがそれを上回る鬼神の如き壮絶なピッチングをしたと言うことで,誰も責められやしませんよ.7回の表の荒木・井端の1,2番コンビの攻撃など見事なものだったし.
 しかし,両軍合わせてもたったの6安打で20三振とは.投手戦の醍醐味でした.そうそう,セギノールの本塁打への配球について,たまたま聞くことのできた,テレビ中継の野村克也とラジオ中継の鈴木啓示という,全く異なるタイプの解説者が異口同音に同じ内容のことを言っていたのが可笑しかった(^^;).

 さて,今日ダルビッシュは130球以上投げて完投してしまったので,第5戦の先発がちと難しくなったかも.となると明日以降はグリン,武田勝,スウィーニー,吉川の順番かな.個人的にはルーキー山本一徳投手(ウチのカミさんの高校の後輩)が日本シリーズでファイターズのマウンドに立つところを見たいのだが,そのときはファイターズの負けてる試合なのかなあ(^^;)?

2007/10/26

シューマン/交響的練習曲

シューマン/交響的練習曲作品13@アルフレッド・コルトー(EMI/新星堂:SGR-8106)

 1929年3月の録音.
 コルトー(1877-1962)というピアニストは,ショパンなどでも実にミスタッチの多いひとだったが,この録音は特に酷いらしい(^^;).フィナーレではリズムがちゃんと弾けていないばかりか,1小節飛ばして弾いているところもある有様だと,ウチのカミさんは言う.「でも,それでもちゃんとシューマンに聴こえるし,聴こえるどころか,これほどシューマンの雰囲気を漂わせている演奏は,他では聴けないよ.コルトーを真似しているピアニストは大勢いるけど,誰もこの域には達してないからね」音楽とは,実に不思議なものである.

2007/10/25

ショパン/ポロネーズ変イ長調

ショパン/ポロネーズ変イ長調作品53(第6番)@アルトゥール・ルービンシュタイン(BMG:BVCC-37234)

 1964年3月の録音.  僕にはこの演奏,ルービンシュタイン(1887-1982)が悠然と優雅に弾いている様しか思い浮かばないのだが,ウチのカミさんに言わせるとこの演奏「ルービンシュタインは何かに苛立っているように弾いている」のだそうだ.何しろ相手は,エフゲニ・キーシンが14歳の頃の演奏を演奏者と録音時の年齢を伏せて聴かせたら,たちどころに「これは子供の演奏じゃん」と見破ってしまった,恐るべき(^^;)眼力の持ち主なので,取り敢えず「はあ,そういうものですか」と理解してみる.彼女曰く,これに比べれば,ルービンシュタインのSP時代の「英雄ポロネーズ」(確か1934年録音だったかと記憶する)の録音のほうが,普通の演奏なのだそうである.

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2007/10/24

バーンスタイン/ウェスト・サイド・ストーリー

レナード・バーンスタイン/ミュージカル「ウェスト・サイド・ストーリー」@レナード・バーンスタイン/オーケストラ&コーラスほか(DG:POCG-2738/2739)

 1984年9月の録音.
 初出の際は,まさかDGが「ウェスト・サイド」を録音するとは思わず,吃驚したことを記憶している(LP[43MG0859/0860]買いましたけどね(^^;)).オケとコーラスはブロードウェイ内外の一流メンバーを選抜したものだそうだが,その後手に入れたオリジナル・メンバーによる録音(ソニー)に比べると,演奏の流れもリズムもやっぱりどこか重いのは,歌手もさることながらバーンスタインの指揮がほとんどオペラとしてこの作品を振っているからだろう.演奏としての完成度は高いものの,これはミュージカルや映画のファンには受け入れにくい録音なのでは,と余計な心配をしてしまう.

2007/10/23

シューベルト/交響曲D.944

シューベルト/交響曲ハ長調D.944(第9番)@コリン・デイヴィス/ボストン交響楽団(フィリップス:PHCP-20293)

 1980年3月の録音.
 確か発売当時,すべての繰り返しを励行していたことで名を売った録音だったと記憶する.また,第1楽章の序奏から提示部に入るところでアッチェレランドをかけずにインテンポのまま第1主題に突入(^^;)することでも話題になったんじゃなかったかな? 確かにこの箇所,楽譜にはテンポの指定が無いのでこの解釈は間違いじゃないんだけど,実はそもそも序奏の拍子が4分の4拍子ではなく,2分の2拍子,つまり半分のテンポが正しいという.そのため,4分の4拍子のままで,このデイヴィスのような解釈を採用すると,この箇所は非常にギクシャクしたものに聴こえてしまう欠点を抱えることになっちゃうのね.ここ以外は,ボストンをしなやかにドライヴするデイヴィスの爽快な好演が聴けるだけに残念なところではある.

2007/10/22

チャイコフスキー/交響曲第4番

チャイコフスキー/交響曲第4番ヘ短調作品36@ジョン・バルビローリ/ハレ管絃楽団(HMVクラシックス:HMVD5 73077 2)

 1958年頃の録音.元はパイ(Pye)というレコード会社が録音したものをEMIがリマスターしたもの.
 バルビローリがいわゆる「爆演型」と呼ばれる演奏をしていた頃の録音である.これはオケの技量が未だしだったことにも,その理由の一端があると思われるのだが,リズムやアンサンブルが崩れてもおかまいないしに,音楽の表情と勢いをとるバルビローリらしい人間味溢れる姿勢が,爆演でも愛される演奏になる理由じゃないかと(^^;).
 実際,この録音でもオケがコケている箇所が少なからず聴かれるわけですが,バルビローリだと不思議と気にならないものなのですよ.

2007/10/21

ベートーヴェン/絃楽四重奏曲第6番

ベートーヴェン/絃楽四重奏曲変ロ長調作品18の6(第6番)@クリーヴランド四重奏団(テラーク:CD-80229)

 1991年7月の録音.
 作品18の6曲の掉尾を飾る作品です.第1楽章は軽快に始まりますが,終楽章では大規模で重々しい前奏を導入し,終楽章で頂点を築く構成をとります.作品18で終楽章にこれほどの前奏を置いてある作品は無く,6曲セットの最後を飾る作品として,全体の終結として配慮したのかもしれません.
 クリーヴランド四重奏団の演奏は,気負いも無く軽やかで,この作品の持ち味をよく生かしていると思います.

2007/10/20

ベートーヴェン/絃楽四重奏曲第5番

ベートーヴェン/絃楽四重奏曲イ長調作品18の5(第5番)@クリーヴランド四重奏団(テラーク:CD-80414)

 1993年または94年5月の録音.
 
 W.A.モーツァルトのK.464の絃楽四重奏曲から多大な影響を受けているとされる四重奏曲です.楽章構成の上でメヌエットと変奏曲が中間楽章であること,第1楽章のコンパクトさ,etc.ですが,穏やかな中にも前へ前へと進む音楽の性格は多分にベートーヴェンのものでしょう.全曲中もっとも長い第3楽章の変奏曲は,さすがに変奏曲の大家だったベートーヴェンの音楽で,しみじみした音楽の中で実に巧みに変奏ごとの雰囲気を書き分けています.

 クリーヴランド四重奏団の演奏は,実に僕に聴き易いベートーヴェンを弾いてくれるなあ,と感心するばかりです.この幸運な出会いには感謝しなくちゃいけませんね(^o^)/.そして,今日を含めたすべての音楽,すべてのひととの出会いに感謝を・・・・・・.

「矢祭もったいない図書館」をめぐる議論に関する「みんなの図書館」誌上でのある発言

 「みんなの図書館」2007年11月号(No.367)は特集「図書館問題研究会第54回全国大会の記録」.相変わらず,各分科会では興味深そうな,面白そうなことをやっているのに,全体会ではわけのわからないことになっているのが,それは別の意味で面白い(^^;).正直,分科会で奮闘している方々には気の毒なことになっていると思いますが.
 詳しいことは本誌に当たってもらうことにして,非常に気になった発言をひとつ挙げておきます.


 (前略)ただ,この矢祭の問題については基本的に非常に言論が制限されて,いわゆる非常に持ち上げるのが多くて,基本的には評価しつつ,克服する課題をわずかなコメントを述べた私にすらブログとかそういうところで誹謗中傷が来るというそういう事態で,大体図書館関係者これに関してのコメントを全部口封じされるという事実上のことがあり,一方ではまた,まあ出版社さんだとか作家さんだとか,複本問題のときはすごく攻撃されていたのにこういうところではあまり言わないという,その事実はございました.(p71)(強調部分は引用者による)

 矢祭もったいない図書館を取り上げたblogを運営されているみなさん,この発言どう思われます? 僕はこれまで何度も矢祭もったいない図書館について当blogに記して来ました(リンク集のようなものさえ作りました)が,多分僕も「図書館関係者」のはず(^^;)なんですけど(もっとも,自分ではそう思ってますが,この発言者の方から見ると公共図書館に出自を持つ/関係するひと以外は「図書館関係者」ではないのかもしれませんね),「言論が制限」「口封じ」なぞ一度もされたこと無いですよ(^^;).具体的に何方か,矢祭もったいない図書館について発言を封じられたり制限されたりした図書館関係者の方がいらっしゃるんですか? それとも,以前の僕(^^;)のように,某誌に投稿した原稿を1年間店晒しにされた挙句に掲載を断られた方がいるとか.

 それから,「基本的には評価しつつ,克服する課題をわずかなコメントを述べた」という発言は,恐らく共同通信社へのコメント(【愚智提衡而立治之至也: パターナリズム万歳\(^o^)/】を参照のこと)を指すのだと思うのですが,僕が上記エントリーで引いた記事を読む限り,このコメントに「基本的には評価し」た部分を認めるのは,ハイデガーがナチに協力する気がなかったことをナチ時代のハイデガーの発言から読み取るのと同程度の読解力が必要なんじゃないかと思います.それを判断するために必要な知識と情報の多くの欠落を,背景を読み取るだけの知識と想像力とを兼ね備えていなければ,それは非常に困難な作業でありましょう.もしもこのコメントがコメントの全文ではない,というのであれば発言者が問題視すべきは,この記事を配信したマスメディア,また掲載したマスメディアであって,その記事を受けて発言したblogでは無いはずですが如何でしょうか.

 また,もしそれらのblogのリテラシーを問題視するのであれば,自らの意に反するblogの発言を「誹謗中傷」というラベリングで非難するのは,これはもう発言者自身の「リテラシー」能力を問い返さざるを得ないことになります.各個人のblogでの活動を「口封じされる」などと形容されるのは,それこそ言われ無き「誹謗中傷」です.ましてや出版社や作家を引き合いに出すのは筋が違うでしょう.この発言については,後日改めて図書館問題研究会に問い合わせることも現在のところ考えております.
 どうやら,僕の上記エントリーも,かの発言者の発言を読む限りでは,「誹謗中傷」したblogに含まれているフシがありそうですので(^^;).

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2007/10/19

ベートーヴェン/絃楽四重奏曲第4番

ベートーヴェン/絃楽四重奏曲ハ短調作品18の4(第4番)@クリーヴランド四重奏団(テラーク:CD-80414)

 1993年または1994年の5月の録音.
 「18の4」は作品18の6曲中,唯一短調で始まる作品です.これは深い意味があるわけではなく,3曲や6曲,12曲のセットにある程度短調の曲を並べておくのは慣習以上の意味はないと思われます.ただし,ベートーヴェンがここで採用しているのが「ハ短調」というのは,多少思うところがベートーヴェンにはあったのかもしれません.ベートーヴェンの「ハ短調」とは「悲愴」ソナタや交響曲第5番の調性であり,多分にベートーヴェンが激しい感情を表出するときに使われることが多いものですので.これまでの3曲に比べると,荒削りだったり隙を見せたりする音楽になっていますが,その破調なところが,また若い頃のベートーヴェンらしいところを聴かせてもくれる作品でしょう.

2007/10/18

ベートーヴェン/絃楽四重奏曲第3番

ベートーヴェン/絃楽四重奏曲ニ長調作品18の3(第3番)@クリーヴランド四重奏団(テラーク:CD-80382)

 作品18の6曲中,最初に作曲された作品.「18の1」「18の2」に比べると,幾分ベートーヴェン的な色が濃い作品のように聴こえるのは気のせいかな? 「意志の力」がそこかしこに漲っているように聴こえるのに,何故か終楽章がフッと消えてしまうように終わるのが,何度聴いても不思議な感じである.
 ここでもクリーヴランド四重奏団の演奏は,とてもしっくりくるもの.

2007/10/17

ベートーヴェン/絃楽四重奏曲第2番

ベートーヴェン/絃楽四重奏曲ト長調作品18の2(第2番)@クリーヴランド四重奏団(テラーク:CD-80382)

 昨日取り上げたのと同じCDなので,録音年は不明(^^;).まるしーは1995年.

 「作品18の1」も明るく華やかで情緒溢れる作品でしたが,この「作品18の2」では穏やかなユーモリストとしてのベートーヴェン(^^;)を味わうことができます.研究では「ハイドン譲り」と評されるこのユーモアですが,ベートーヴェンと言えども,いつも「悲愴ソナタ」だの「英雄交響曲」のような当時の聴衆を置き去りにしたような,いかつい作品ばかり書いていたわけではない,と言うことで.時々ベートーヴェンらしい短調の切迫したフレーズも出てきますが,それは料理の味付け程度のもので,それほど深刻な性格のものではないでしょう.

 ここでもクリーヴランド四重奏団は,穏やかに,ホントに充実した好演を繰り広げています.今日くらいはゆったりしましょ(^^;).

2007/10/16

ベートーヴェン/絃楽四重奏曲第1番

ベートーヴェン/絃楽四重奏曲ヘ長調作品18の1(第1番)@クリーヴランド四重奏団(テラーク:CD-80382)

 録音年がわからないのは,僕の購入したボックスセットに入っていたこのCDのブックレットが,何故か作品132と作品135のものだったから(^^;).ちなみに,本当の作品132と作品135のCDにもそのブックレットが入っていたのでありますよ.

 交響曲,ピアノ・ソナタと並んでベートーヴェンがそのジャンルを至高のものとしたのが,この絃楽四重奏というジャンルですが,ベートーヴェンはその作曲家としてのキャリアの中で,絃楽四重奏は交響曲とともにある程度のレベルを自らが満たせるようになるまで作曲するのを控えていたようです.そして,満を持して作曲し作品番号を付して出版した最初の絃楽四重奏が,この作品18の6曲であり,「作品18の1」はその曲集の先陣を切るに相応しい作品です.作品18の作曲順では2番目だったものを,1番目に持ってきただけのことはあります.

 クリーヴランド四重奏団の演奏は,大変に充実したもので,この作品の世界を十全に,過不足無く演奏しています.何しろ室内楽,中でも絃楽四重奏というジャンルに親しむのが当方,少々遅れたもので,なかなかこれといった演奏にめぐり合えなかったときに,たまたま見つけたボックスセットを大枚はたいて購入した甲斐は充分にある録音.これでもカペーやブッシュ,スメタナあたりの作品59の1や作品131は聴いてきたつもりですけど,どうもピンと来るものがなかったのですが,このクリーヴランドの演奏は僕の感覚に,実にしっくり来るものです.

ビリー・マーチンってご存知ですか?

第1条 『市民の図書館』は常に正しい.
第2条 もし『市民の図書館』が間違っていたら第1条を見よ.

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2007/10/15

moment@Sotte Bosse

moment@Sotte Bosse(ユニバーサル・シグマ:UPCI-1070)

 たまたま見た,とあるCMで流れていた「君がいるだけで」(by K2C)のカバーがステキだったので(CM自体が好きなんだろ,と言う話はさておき),どんなシンガーが歌っているんだろうとぐぐってみて見つけたアルバムです.このユニットの第1作は,インディーズでの発売だったのに15万枚を売り上げたカバー・アルバムだったそうで,メジャーデビューであるこのCDも,11曲中5曲がカバー曲という構成.

 1曲目の「瞳がほほえむから」(by 今井美樹)でもう,度肝を抜かれるようなアレンジであった(^^;).相対的にカバーがテンション高くて,オリジナルがゆるキャラっぽい作りなのが,何だか微笑ましい.残念ながら,このユニットの第1作,第2作はカバーされている曲があまり僕の人生と交錯してないので(^^;),購入は今のところ見送りですが,恐らく聴くひとが聴けば面白いのではないかと,このアルバム聴いて思ったことです.

2007/10/14

公共図書館経営のアヴァンギャルド

 北海道新聞【本を待つ人がいる 破たん後の夕張 巡回図書担う2人


「破たんした市に代わって市民自身が活動し自立することも必要」と岡沼さん。
これは,1970年代以降ニューヨークで活動が見られた「アヴァン・ガーデニング(Avant-Gardening)」の発想と実践に極めて近い考え方ではありませんか?

 ・・・・・・使えない公共図書館,どうせなら「わかっている」市民がこの際,正面から乗っ取ってしまったら如何ですか(^^;)? 「貸出し」しか考えていない公共図書館員,役所か労働組合しか見ていないようなヒラメで労働貴族な公共図書館員なんか追い出してしまえ.指定管理者委託どころか,公共図書館に精通した市民が図書館の建物を占拠して,仕事を奪ってしまえ,とね.先日,公共図書館はホームレスの寝袋じゃなくて知恵袋だ,と僕は書いたけど,ちゃんとした公共図書館の仕事ができるホームレスがいるなら,この際,自ら乗り込んで寝袋兼知恵袋にしてしまったら如何? 市民が自立して自らの公共図書館を創り直してしまおう!

 ボランティア? 違うよ,「手伝い」じゃない.公共図書館に意識的な,自立した市民が勝手に公共図書館を占拠して職員を追い出し,市民が勝手に主体的に公共図書館を運営するのよ.公共図書館で公務員が定められた仕事をしないことが,とある事件の遠因だ,と指摘したら「闇討ち」を僕に薦めた公務員よりも,よほど真っ当な公共図書館経営が意識的な,自立した市民には可能なんじゃないですか?

 要するに市民によるアヴァンギャルドな「無血クーデター」ですよ.公共図書館に「公共」を取り戻すためのね.

 役所に打ち捨てられてしまった公共図書館を本気で再生したいなら,公務員は市民による不法(?)占拠を徒手空拳で見送り,自ら退去するくらいの「痛み」を味わってみたらどうですか.地域住民が立派な公共図書館を「再建」するところを歯噛みしながら見守っているくらいで,実はちょうどいいのではないのですか.自分たちが,如何に「権力」に守られているか,そういう立場になれば嫌でもわかるだろうから.

 あー書いてスッキリした(^^;).お休みなさい.

 なお「アヴァン・ガーデニング」に興味がある方は,この本↓を読んでね.

ベートーヴェン/交響曲第9番

ベートーヴェン/交響曲第9番ニ短調作品125@フランツ・ヴェルザー=メスト/クリーヴランド管絃楽団(DG:00289 477 7132

 2007年1月の録音.
 2002年からクリーヴランドのシェフを務める,ヴェルザー=メストのDG移籍第一弾.今日は内輪の同窓会でランチを囲んだのだけど,昼前に駅まで後輩を迎えに行った際,待ち時間にレコード屋をのぞいてみたら,たまたまこれがあった(^^;).で,即購入.帰宅後,早速聴いてみたけど,カラヤンからゴージャスさを削ぎ落としたような,なかなか颯爽とした,モダーンでスタイリッシュな好演ですよ,これ.実はそれほど期待していなかった(ファンの方ごめんなさい)けど,何時ぞやかのラトル(EMI)の,頭でっかちなだけで箸にも棒にもかからない駄演より余程マシな演奏かと.
 何より,自然なテンポ感がいい.終楽章でちょっと走ってるかな,という箇所はあるけど,まずは無駄に演出をしない,自分の信じる渾身のストレートをど真ん中に投げ込んでいるような,けれんみの無い清々しさが小気味よい.いわゆる爆演系な指揮者ではないので,あっと驚くような,ど派手な仕掛けが欲しい聴き手には不向きだけど,新古典主義的な演奏をお好みの方なら肌が合いそう.
 ただ,ライヴだから致し方ないのかもしれないけど,セヴェランス・ホールの残響に乏しい,デッドな響きは何とかして欲しい(^^;).セルの頃から,クリーヴランドは別の場所をスタジオ録音では使っていたはずで,今後は如何にDGの録音スタッフが優秀でもセヴェランス・ホールで録音するのはご勘弁を.

2007/10/13

ベルリオーズ/葬送と勝利の大交響曲

ベルリオーズ/葬送と勝利の大交響曲作品15@デジレ・ドンディーヌ/パリ警視庁音楽隊(カリオペ:CAL6859)

 スポーツ報知【黒川紀章さん急死…寿命縮めた2つの壮絶選挙戦
 サンスポ【子供の笑顔、質素な食生活…選挙戦密着記者が見た「人間・黒川」

 昨日,第一報をwebで見たときは仰天して言葉を失いました.つい先日まで,立て続けにふたつの選挙を元気に明るくこなしていた方が・・・・・・.今週はノリックの信じ難い死(毎日新聞【阿部典史:ノリックに別れのエンジン音、3000人号泣 】)に始まって,黒川紀章のこれまた驚きの死去に終わった週でした.
 僕は学生時代,黒川紀章丹下健三のところで机を並べていた磯崎新による,ポスト・モダン建築の嚆矢とも言われる建物を毎日のように眺めながら暮らしていたためでもないけど,建築には割と関心があるもので,以前からその名声は知っていました.その,その世界で功なり名遂げた黒川が何であんなことを始めたのか,さっぱりわからなかった上に,すっかり「お笑い」のひとになってしまったのを,何とも無しに悲しい気分で眺めていたのですが.どうやら,彼なりに生命の最後を賭けた戦いだったんですね.

 既成の枠には収まりきらなかった異形/偉業の建築家には,異形の音楽が相応しいかと,追悼の音楽としてベルリオーズの「葬送と勝利の大交響曲」(初稿の吹奏楽版)を選んでみます.作品の3分の2が20分を超える第1楽章「葬送行進曲」という異形の音楽は,七月革命の10周年を記念する記念柱の落成式のために作曲されたもので,建築にも多少の関係はあるでしょう(こじつけか?).

 しかし共生新党はどうなってしまうのでしょう?

2007/10/12

ブラームス/交響曲第4番

ブラームス/交響曲第4番ホ短調作品98@カルロス・クライバー/ヴィーン・フィル(DG:457 706-2)

 1980年3月の録音.
 確か第2番は映像付きの正規録音があったと記憶しているし,第4番にはこの録音よりも後の,NHK-BSでも放送された映像付き録音があるのだけど,とにかくこの第4番はLPでの初出当時,大絶賛されたもの.初出時はとうとう手が出なくて,数年前にようやくCDで入手したわけだけど,確かにこれはすこぶるつきで充実した,いい演奏である.

 でも,何処か「これはブラームスとはちょっと違うんじゃ」という感じが,かすかにするのですよ,僕には.何が違うのか,なかなか上手く表現できないのですが,カルロス・クライバー独特のねっとりした音楽作りが,ブラームスのオーケストレーションと若干の齟齬をきたしているんじゃないかなあ,と言ったら恐らく通じるでしょうか?

2007/10/11

マーラー/交響曲第5番

マーラー/交響曲第5番嬰ハ短調@モーリス・アブラヴァネル@ユタ交響楽団(ヴァンガード:ATM-CD-1220)

 1974年5月から6月の録音.
 アブラヴァネル(1903-1993)はギリシアで生まれ,後にスイス国籍を取得した指揮者.ヨーロッパで活動した後,ナチから逃れてオーストラリア,次いでUSAに渡り1947年から1979年までの間,ユタ交響楽団の常任指揮者としてこのオケをUSAでも有数のオーケストラに育て上げる.ユタ交響楽団においては,スイス・ロマンド管絃楽団におけるエルネスト・アンセルメのような位置にある,と言えば理解し易いかしらん?
 後期ロマン派から近代の音楽を好んで取り上げ(無調の音楽は取り上げなかったらしいが),ブラームスやマーラーは交響曲の全曲録音を残している.それらの録音は,アブラヴァネルの現役時代には日本ではほとんど発売されずに終わり,数年前からようやく輸入盤で出回るようになっている.

 が,この録音あまり良いマーラーの演奏じゃないよな,というのが正直なところで(^^;).オケも意外なところでヘタっているし.何よりマーラー特有の,引き裂かれた近代人の自意識過剰なところが表現されておらず,新古典主義といえば聞こえがいいが,ごくおとなしい中庸すぎるほど中庸な演奏にとどまっている.アクの強さがほとんど感じられないので,メンデルスゾーンの延長でマーラーを聴きたいヒトには向いているかも.

2007/10/10

エネスコ/交響曲第2番

エネスク/交響曲第2番イ長調作品17@クリスティアン・マンディエル/“ジョルジュ・エネスク”ブカレスト・フィル(アルテ・ノヴァ:74321 34035 2)

 1994年6月の録音.
 ジョルジュ・エネスク(エネスコ,1881-1955)はルーマニア生まれの作曲家.指揮はもちろん,楽器は何でもこなしたらしいが,特にヴァイオリニストとして傑出した名声を獲得している.夭折した天才ピアニスト,ディヌ・リパッティ(1917-1950)の洗礼時の代父でもあり,リパッティはエネスコの作品を取り上げて演奏し,録音も残している.

 交響曲第2番は1912年から1914年にかけて作曲された3楽章からなる作品で,終楽章の不気味な小太鼓のリズムは,来るべき戦火の予感だったのかもしれない.同時代の批評家からは「印象主義者」「未来主義者」「奇妙だ」と散々な言われようであったらしい.結局,エネスコの生前は一度しか演奏されないまま,出版もエネスコの死後に持ち越されることになる.現在の耳で聴くと,ドイツ・オーストリア系後期ロマン派的さが持ち味の華麗なオーケストレーションで,特に未来主義的な騒音音楽っぽい要素は皆無である.ただ,音楽の進行が必ずしも滑らかではなく,見通しの悪いギクシャク感が漂うためか,印象主義的だと思われたところはあるのだろう.

2007/10/09

エンヤ/ウォーターマーク

エンヤ/ウォーターマーク(WEA:2292-43875-2)

 1988年発売だったと思う.まるしーは1988年.
 実に久し振りにこのCDを自分のコンポで鳴らす.僕自身は,かなり後になってからこのCDを買ったひとで,特にエンヤが好きということもないのだが,これは何処か惹かれるところのある音楽なのですね.秋の日の素晴らしい夕焼けを見ているようなもので,聴いていると生きているのが馬鹿馬鹿しくなってくるのですよ.揚げ足取りになぞ,付き合ってられない(^^;).

2007/10/08

カシオペア/ハレ

カシオペア/ハレ(アルファ:VRCL2233)

 1985年5月から6月の録音.
 20年以上前の音源なのに,全然古びておらんわ,これ(^^;).妙なたとえだけど,星新一のショートショートと同じくらい,時事風俗と関係ない音楽の作り方してるものね,この頃のカシオペアは.とは言え,実はこの頃のものしか知らないのだけど,この頃のカシオペアって,今でも何処かで何かのBGMに使われている例が(初期YMOと並んで)そこかしこにあるでしょう.細部の技術的なことについてはいろいろあるのでしょうが,この寿命の長さはやっぱりスゴイですよ.

2007/10/07

マーラー/交響曲第1番

マーラー/交響曲第1番ニ長調@リッカルド・シャイー/アムステルダム・コンセルトヘボウ管絃楽団(デッカ:475 6686)

 1995年5月の録音.
 颯爽とした,嫌味のない爽快な演奏である.後期の作品ならともかく,第1番ならこの手の演奏がいい.マーラーだからって,何でもかんでも第6番や第9番のように演奏することはないのですよ(^^;).小澤征爾のように,何でもかんでも第1番のように振る解釈もどうかと思うけど,シャイーは後期の作品はまた別に解釈してますしね.

 それにしても,小澤の振る1番(DGへの旧録音)は,今聴いても実に新鮮.残念ながらこのひとは,ここから先へ進めなかったですけどね.今や小澤とサイモン・ラトルは新譜を買っても裏切られるだけなので,もう買わないことに決めているのです(^^;).

2007/10/06

ベートーヴェン/交響曲第7番

ベートーヴェン/交響曲第7番イ長調作品92@セルジュ・チェリビダッケ/ミュンヘン・フィル(EMI:TOCE-55044)

 1989年1月のライヴ.
 『のだめカンタービレ』相変わらず風が吹きまくっているようで最近も,近所で群馬交響楽団の『のだめ』コンサートが来るというCMがゴンゴン流されていますわ(^^;).そのBGMがやっぱりこの曲と「ラプソディ・イン・ブルー」.何て言うか,この作品ってそんな感じに消費しちゃっていいようなものなのかどうか,さすがに最近不安になってますですよ.何しろ,こちとら30年ばかりこの手の音楽とつきあいがあるので,クラシックが日の当たるところ(=マスメディア)に,これほど露出されることにあまりいい気持ちは抱いていないのですよ.昔は「クラシック好き」って言うだけで迫害されていただけに(^^;).

 『のだめ』とは関係なく,チェリビダッケもすっかり歴史のひとコマになったようで,何より.改めて聴くと,ミュンヘン時代のチェリビダッケにはどうも衒気のようなものが感じられるときもあるんじゃなかろうか.シュトゥットガルトの頃の方が厳しく音楽を再現することに賭けていたような気がする.

ホームカミングデー

筑波大学 | イベント情報 第10回ホームカミングデー
http://www.tsukuba.ac.jp/event/20070903183434.html


今年度も,昭和62年(医学専門学群は平成元年)3月卒業生,図書館情報大学の昭和62年3月卒業生及びその家族をご招待し
来年度は僕らの番じゃないか>>ご招待.行けるといいけど,そもそも招待状が届くかしらん(^^;)? 楽しみ楽しみ.

2007/10/05

ショスタコーヴィチ/交響曲第13番

ショスタコーヴィチ/交響曲第13番変ロ短調作品113「バビー・ヤール」@アンドレ・プレヴィン/ロンドン交響楽団(EMI:5 73368 2)

 1979年7月の録音.
 家にあるはずのコンドラシン/バイエルン放送響(フィリップス)が見つからないので,こちらを聴く.エフトゥシェンコの詩をテキストにした,バス独唱と男声合唱を用いた5楽章からなる交響曲.ユダヤ人虐殺をテーマにした歌詞が1962年の初演後に問題になり,時のフルシチョフ首相の指示でテキストが一部差し替えられた.それでも,冷戦終結前の,いわゆる西側の演奏では原テキストの通りに歌われていたようである.

 プレヴィンの演奏は,他のショスタコーヴィチ作品でもそうだったように,オケをフルに鳴らしてその悲劇性を際立たせている.もちろん,ここでは曲が曲であるので,鳴らし方もそれなりなのだが,実に音楽の核心を突いた好演である.冷戦崩壊前の西側では最良のショスタコーヴィチだったのではあるまいか.


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2007/10/04

シェーンベルク/室内交響曲第1番

シェーンベルク/室内交響曲第1番作品9@ジュゼッペ・シノーポリ/シュターツカペレ・ドレスデン(テルデック:WPCS-10428)>

 1998年4月の録音.
 1907年に初演されたときは大スキャンダルになり,初演の会場に居合わせたマーラーが,隣席の男と乱闘寸前までいったという曰く付きの作品,には100年後の耳には全く聴こえない(^^;).もはや,この作品が「わかる」音楽として聴ける程度には,演奏する側も聴く側も受容の体験を積んだ,ということなんだろうな.実際,初めて聴いたのは高校生のときだったと記憶しているけど,僕にはこの作品,「グレの歌」よりも馴染み易い音楽だったですね.いわゆる「現代音楽」は響きの斬新さと意外さを面白く聴けるかどうかなんだということを,この作品を通じて学んだようなところがあったかも.

 これは余談だけど,コンピュータを使ったクラシック界のミュージック・コンクレートがほとんど内輪の世界に留まり,「技術」的にはさほど変わらないテクノポップのYMOが広く一般に受け入れられたのは,ミュージック・コンクレートがあまりにも「響き」を考えずに音楽を成立させようとしていたから,じゃないですかね? 昔々,某所で開催されていた現代音楽祭を聴きに行ったときに,使っている機材がYMOと変わらないように見えるのに,そこから生み出された音色のあまりのつまらなさに呆然とした経験が甦りますよ.

2007/10/03

ホルスト/合唱交響曲

ホルスト/合唱交響曲(第1番)作品41@ヒラリー・デイヴァン・ウェットン/ロイヤル・フィル(ハイペリオン:CDA66660)

 1993年3月の録音.
 作曲家自身が「First Choral Symphony」と銘打ったものの,「Second」は書かれなかったらしい(作品表に見当たらない).ジョン・キーツ(1795-1821)の詩からテキストを採り,全5楽章で50分近くかかる大作である.1925年10月7日,リーズにてアルバート・コーツの指揮で初演される.

 全編これ合唱と独唱が縦横無尽に活躍する作品で,オケのみで進行するところはあまりない.となると,友人だったRVWの「海の交響曲」が連想されそうだが,あのような如何にも大仕掛けな音楽ではなく,もう少し密やかで少々神秘的な響きの聴こえてくる作品である.まあ,確かに地味で華やかさには欠けるので大掛かりな編成が必要な割には演奏効果が上がらず,一般的な人気を得るのは難しそう(^^;).
 そんな作品を,ここでの演奏者たちは実に誠実に演奏している.

2007/10/02

「時津風」の話

 スポニチ【時津風部屋は存続、枝川親方が継承へ
 日刊スポーツ【時津風親方解雇へ、部屋は枝川親方が継承

 元々「時津風」名跡は,大阪相撲の名跡で,石井代蔵の本によると大阪相撲の最終期にはヤクザ者まがいの相撲取りが継承していた名跡だったとか.双葉山が立浪親方(元小結・緑嶌)との確執から現役横綱のまま「双葉山相撲道場」を興した後,引退するときに二枚鑑札(昔は横綱玉錦のように現役の相撲取りでも親方株を持っていると部屋持ちの「親方」(横綱玉錦=二所ノ関親方)を称する事があり,現役で部屋持ち親方でもあった力士を「二枚鑑札」と呼ぶ)ではなかったために年寄株が必要になって時津風を買ったときも,「あれは大阪のヤクザ者の名跡だからやめておけ」と諫言されたそうで.それを意に介さず双葉山は「時津風」株を買って時津風親方となり,一代で「名門」と呼ばれるまでに名跡の価値を高めたのでした.残念ながら,双葉山自身が理事長だったとき弟子に天皇賜杯を渡せたのは,大関北葉山の優勝(昭和38年7月場所)一度だけでしたが.

 まったく,今回の騒動は,今も時津風部屋に掲げられているという「双葉山相撲道場」の看板に泥を塗ったばかりではなく,北の湖理事長体制下の財団法人日本相撲協会の屋台骨がグズグズになっていることが,誰の目にも明らかになってしまったことで後世に記憶されることになるでしょう.「名門」と言えども本来は内輪の格付けに過ぎないのですが,何と言っても大横綱双葉山の名跡であり,当代が解雇されるのは当然としても,名跡までもが消滅してしまうのは避けて欲しいことではあります.

 報知新聞【「時津風」消滅へ…理事長ら初めて事情聴取90分間

ブルックナー/交響曲第7番

ブルックナー/交響曲第7番ホ長調@カール・シューリヒト/ベルリン・フィル(フィリップス/新星堂:SGR-6006/6007)

 1938年の録音.元レーベルはドイツ・ポリドールだったもの.
 シューリヒトのブルックナー/第7番と言うのは,ヴィーン・フィルが初めてUSA公演をしたとき(最初はフルトヴェングラーの予定が死去したためにエーリヒ・クライバーに変更したらクライバーも急死してしまい,シューリヒトにお鉢が廻ってきたという)の演目で,大成功を収めたものである.何でも,とある演奏会場で何時も音楽を聴きながら編み物をしていた老婦人が,シューリヒト/ヴィーン・フィルの第7番を聴いたとき,ついにその手を休めて演奏に聴き入り,終了後はスタンディング・オベイションを贈ったという逸話があるほどの成功だったらしい.
 残念ながら,この録音は第二次大戦前のモノラルSP録音で,その名演ぶりを思い起こさせるにはいささか不足気味だが,ハーグ・フィルとの録音(コンサートホール)に比べれば,さすがにオケは重厚で上手い.その重厚で上手いオケをシューリヒトが飄々と振っているように聴こえるのは,僕の気のせいかな?

 ・・・・・・はてな,ここ数日,何故か「はてなスター」が表示できません.原因を探しております.

2007/10/01

シューマン/ピアノ五重奏曲

シューマン/ピアノ五重奏曲変ホ長調作品44@メナヘム・プレスナー&エマーソン絃楽四重奏団(DG:445 848-2)

 1993年9月の録音.
 ピアノと絃楽四重奏の組み合わせということで,シューマンの重奏作品にありがちな音色の重苦しさがあまり感じられず,むしろ明るく幸福感を感じさせる作品である.第2楽章の翳りもアクセントに過ぎない.
 このCD,シューマンのピアノ五重奏はこれしか持ってないけど,これだけあれば充分(^^;)だと思える好演.技量的にはもちろん何の問題もないし,シューマンの音楽の美点が上手く引き出されている.

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